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○添付資料の目次
1.経営成績等の概況 …………………………………………………………………………………… 2
(1)当期の経営成績の概況 ………………………………………………………………………… 2
(2)当期の財政状態の概況 ………………………………………………………………………… 3
(3)当期のキャッシュ・フローの概況 …………………………………………………………… 3
(4)今後の見通し …………………………………………………………………………………… 5
(5)利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当 ……………………………………… 5
2.企業集団の状況 ……………………………………………………………………………………… 6
3.経営方針 ……………………………………………………………………………………………… 8
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方 ………………………………………………………… 13
5.連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………… 14
(1)連結貸借対照表 ………………………………………………………………………………… 14
(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書 …………………………………………………… 16
連結損益計算書 …………………………………………………………………………………… 16
連結包括利益計算書 ……………………………………………………………………………… 17
(3)連結株主資本等変動計算書 …………………………………………………………………… 18
(4)連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………… 20
(5)連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………… 21
(継続企業の前提に関する注記) ………………………………………………………………… 21
(連結貸借対照表関係) …………………………………………………………………………… 21
(表示方法の変更) ………………………………………………………………………………… 21
(会計上の見積りの変更) ………………………………………………………………………… 21
(追加情報) ………………………………………………………………………………………… 21
(セグメント情報等) ……………………………………………………………………………… 22
(1株当たり情報) ………………………………………………………………………………… 25
(重要な後発事象) ………………………………………………………………………………… 25
6.個別財務諸表 ………………………………………………………………………………………… 26
(1)貸借対照表 ……………………………………………………………………………………… 26
(2)損益計算書 ……………………………………………………………………………………… 28
(3)株主資本等変動計算書 ………………………………………………………………………… 29
7.その他 ………………………………………………………………………………………………… 31
(1)売上高明細表(個別) ………………………………………………………………………… 31
(2)役員の異動 ……………………………………………………………………………………… 32
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
1.経営成績等の概況
(1)当期の経営成績の概況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染拡大の影響
により、厳しい状況が続いております。景気の先行きについては、経済活動の再開により一部で
持ち直しの動きがみられるものの、引き続き国内外の新型コロナウイルス感染症の動向や金融経
済・社会への影響等から目を離せない状況が続いております。
国内農業では、農業従事者の高年齢化や後継者不足、耕作放棄地の増加など依然として厳しい
状況の中、政府は、ロボット技術やICTを活用した「スマート農業」の取り組みを進めるな
ど、農業の成長産業化に向け検討を進めております。一方、海外では、世界的な人口の増加や新
興国経済の成長による農作物需要の拡大基調が今後も続くと予想されます。
ファインケミカル業界は、コロナ禍により低迷した自動車業界が急速に回復したこと、テレワ
ークの拡大に伴う通信機器の需要増や次世代高速通信(5G)の本格始動等により、上向き傾向
にあります。一方、中国においては、工場の爆発事故を発端とした化学工場の本格的な淘汰や規
制強化が進んだことから、サプライチェーンの混乱による原料の調達難など、厳しい状況が続い
ております。
繊維業界では、アパレル分野において、コロナ禍によりウェブサイトでの販売は伸びているも
のの、店舗での集客が低迷しており、近年堅調だった産業資材用途においても、航空機業界の不
振のため、依然として厳しい状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループは、2018年度からスタートした3ヵ年経営計画「HOKKO
Growing Plan 2020」の目標達成に向けて、新製品の開発や新規受託品の受注活動に注力してまい
りました。
当連結会計年度における当社グループの売上高は、主に農薬事業における販売が減少したこと
から、396億4千1百万円(前連結会計年度比23億4千6百万円の減少、同5.6%減)となりまし
た。
利益面では、農薬事業における売上減少の影響などに加え、将来のリスク発生に備えるべく、
返品調整引当金に関わる会計上の見積もりを変更した結果、同引当金の繰入額が増加したことに
より、営業利益は22億8千7百万円(前連結会計年度比6億1千5百万円の減少、同21.2%減)
となり、経常利益は、為替差損の減少等があったものの、32億5千8百万円(前連結会計年度比
4億9千3百万円の減少、同13.1%減)となりました。上記の要因に加え、海外の化学品メーカ
ーに対する損害賠償請求解決金として、250百万円を特別損失に計上したことにより、親会社株主
に帰属する当期純利益は、24億円(前連結会計年度比4億1千9百万円の減少、同14.9%減)と
なりました。
事業別の状況は以下のとおりです。
〔農薬事業〕
農薬製品の売上高は、国内販売において、主に海外からの原材料の入荷遅れに伴う生産・出荷
の遅れの影響などにより、前年同期比で減収となりました。この結果、本セグメントの売上高は
249億2千1百万円(前連結会計年度比22億5百万円の減少、同8.1%減)となりました。売上の
減少に加え、返品調整引当金の繰入額が増加したことなどにより、営業損失は、2億7千1百万
円(前連結会計年度比7億6千6百万円の減少)となりました。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
〔ファインケミカル事業〕
ファインケミカル製品の売上高は、電子材料分野での販売が好調に推移したものの、医農薬分
野の販売が減少したことにより、減収となりました。この結果、本セグメントの売上高は132億1
千4百万円(前連結会計年度比3億5千万円の減少、同2.6%減)となりました。営業利益は、高
利益品目の売上構成比の上昇や海外子会社の製造コストの低減などにより、25億4千6百万円
(前連結会計年度比1億3千万円の増加、同5.4%増)となりました。
〔繊維資材事業〕
2019年3月に村田長株式会社を子会社化し、当社グループにおけるシナジー効果の実現に努め
たものの、同社の売上構成比率の高い家具・車両用基布分野においては、主力であるアメリカ市
場での需要後退により、従前比、大幅な売り上げ減少を余儀なくされました。さらにアパレル分
野においては、業界全体の低迷により、業績は低調に推移しました。この結果、本セグメントの
売上高は、14億9千5百万円、営業利益は17百万円となりました。
(2)当期の財政状態の概況
資産、負債および純資産の状況
当連結会計年度末における資産の残高は482億1百万円となり、前連結会計年度比48億3百万円
の増加となりました。内訳として、現金及び預金、投資有価証券が増加した一方、商品及び製
品、有形固定資産が減少しております。
負債の残高は178億3千8百万円となり、前連結会計年度比7億9千6百万円の増加となりまし
た。内訳として、長期借入金、未払消費税等、繰延税金負債が増加した一方、支払手形及び買掛
金、未払金が減少しております。
純資産の残高は303億6千3百万円となり、前連結会計年度比40億7百万円の増加となりまし
た。
(3)当期のキャッシュ・フローの概況
(単位:百万円、単位未満四捨五入)
科 目 前連結会計年度 当連結会計年度
現金及び現金同等物の期首残高 1,259 904
営業活動によるキャッシュ・フロー 3,923 4,590
投資活動によるキャッシュ・フロー △2,235 △1,885
財務活動によるキャッシュ・フロー △2,017 361
現金及び現金同等物に係る換算差額 △26 △13
現金及び現金同等物の増減額 △355 3,052
現金及び現金同等物の期末残高 904 3,956
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フローは、45億9千万円の収入超過(前連結会
計年度は39億2千3百万円の収入超過)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益に
よるものです。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フローは、18億8千5百万円の支出超過(前連
結会計年度は22億3千5百万円の支出超過)となりました。これは、主に有形固定資産の取得に
よるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フローは、3億6千1百万円の収入超過(前連
結会計年度は20億1千7百万円の支出超過)となりました。これは、主に長期借入金の借入によ
るものです。
(現金及び現金同等物の期末残高)
当連結会計年度の現金及び現金同等物の期末残高は期首残高より30億5千2百万円増加し、39
億5千6百万円となりました。
(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移
2018年11月期 2019年11月期 2020年11月期
自己資本比率(%) 59.8 60.7 63.0
時価ベースの自己資本比率(%) 37.4 36.8 63.2
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年) 0.6 0.3 0.5
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 59.6 81.6 96.6
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(注2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
(注3)キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
(注4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての
負債を対象としています。
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(4)今後の見通し
当社グループは、2021年度を初年度とする新経営計画「HOKKO Value Up Plan 2030」(2021/11
期~2030/11期)を策定しました。最初の5年間を1st Stage for Creation(2021/11期~2025/11
期)とし、業務改革の推進により基盤強化を図り、次の5年間の 2nd Stage for Advance で、
あるべき姿に到達することを目指してまいります。
〔農薬事業〕
国内販売におきましては、国内農薬市場の縮小傾向が続くため販売競争の激化がさらに進ん
でいくものと予想され、依然として厳しい状況が続くものと考えられます。海外販売におきま
しては、中長期的には拡大傾向で推移することが予想される農薬市場でのシェア拡大を目指し
てまいります。
〔ファインケミカル事業〕
品質と価格の両面において顧客の要望が高度化する医薬・農薬分野や、本格的に始動した次
世代高速通信(5G)や電気自動車向けの電子材料分野においては、生き残りをかけた開発競
争や価格競争が激しさを増しています。また化学品に対する世界的な規制の強化が進められる
などファインケミカル事業を取り巻く環境は、大きな変化が予想されます。
〔繊維資材事業〕
新規顧客、新商品開発による販路拡大を目指すとともに、当社グループ企業との営業面およ
び内部体制面でのシナジー効果発揮にも注力してまいります。
以上のとおり、各報告セグメントの事業環境は今後も厳しい状況が見込まれますが、次期の業
績見通しについては、売上高は410億円、営業利益は26億5千万円、経常利益は33億5千万円、親
会社株主に帰属する当期純利益は25億としています。
(5)利益配分に関する基本方針および当期・次期の配当
当社は、株主の皆様への安定的な利益配分の継続を基本方針とし、内部留保の蓄積や成長投資
とのバランスを図りつつ、利益の動向に応じた株主還元の実施を目指してまいります。
上記の方針ならびに当期の業績を踏まえ、期末配当金は1株につき9円を予定しています。な
お、年間配当金につきましては、中間期1株につき9円を配当させていただきましたので、合わ
せて年間18円となる予定です。
また、次期の配当金につきましては、中間配当金を1株につき9円、期末配当金を1株につき
10円、合わせて年間19円を予定しています。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
2.企業集団の状況
当社グループは、当社、連結子会社5社(北興産業㈱、美瑛白土工業㈱、ホクコーパツクス㈱、村
田長㈱、張家港北興化工有限公司)および非連結子会社1社(HOKKO CHEMICAL AMERICA
CORPORATION)により構成されており、農薬ならびにファインケミカル製品の製造・販売を主たる事
業として行っています。
当社グループの事業における位置付けおよびセグメントとの関連は、次のとおりです。
(1)農薬事業
農薬につきましては、当社が製造していますが、当社で使用する農薬原料の一部は、連結子会社美
瑛白土工業㈱が製造しています。
製品の販売につきましては、当社が主として行っていますが、一部の農薬は、連結子会社北興産業
㈱が販売しており、連結子会社美瑛白土工業㈱は、バルーン、銅基剤、および白土等を販売していま
す。
非連結子会社 HOKKO CHEMICAL AMERICA CORPORATION(米国ノースカロライナ州)は、北中南米に
おける農薬市場の調査および当社が販売する農薬製品の普及活動を行っています。
(2)ファインケミカル事業
電子材料原料等のファインケミカル製品につきましては、当社が主として製造していますが、製造
の一部は、連結子会社張家港北興化工有限公司(中国江蘇省)が行っています。
製品の販売につきましては、当社が主として行っていますが、連結子会社北興産業㈱が一部を国内
で販売しており、また、連結子会社張家港北興化工有限公司が一部を中国国内等に販売しています。
(3)繊維資材事業
繊維資材の販売につきましては、村田長㈱が行っています。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(事業系統図)
以上に述べた事項を系統図によって示すと次のとおりです。
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3.経営方針
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「社会貢献」「環境」「技術」を経営のキーワードとし、全ての人々の幸せ
のため、食糧の安定供給に寄与する安全で安心な農薬製品および産業活動を幅広く支えるファイ
ンケミカル製品を社会に提供していくことを企業理念としています。
この企業理念のもと、立案した事業計画を着実に実行することにより、持続的かつ安定的な成
長を実現し、国内外の産業の発展と豊かな社会づくりに貢献します。また、取締役会を中心とし
た経営の自己規律のもと、企業価値の向上を図るとともに、社会に信頼される企業であり続けま
す。
(2)新経営計画
2020年度は、世界的に感染拡大が続いている新型コロナウイルス感染症により、新しい生活様
式が確立されると共に、世間の見方、考え方に大きな変化が生じ、企業においても変革が求めら
れる年度となりました。
当社グループの業績は、同感染症による影響を大きく受けなかったものの、足元の業績は見通
せない状況となっています。そのような状況下において、10年後の当社グループのあるべき姿を
明確にして、持続的な成長を成し遂げ、社会課題の解決へ貢献し続けるために新経営計画を策定
しました。
新経営計画は、持続的成長を成し遂げるため必要な投資を進めてまいりますが、その効果実現
には10年程度を要することから、計画のゴールを2030年度といたします。最初の5年間を1st
Stage for Creationとし、業務改革を推進することにより基盤強化を図り、次の5年間の2nd
Stage for Advanceであるべき姿へ到達することを目指します。
また、当社グループの持続的な成長とサステナブルな社会の実現への寄与のため、SDGsの
達成に取り組みます。
■長期経営計画
①長期業績目標
売上高 500+α 億円
経常利益 50+α 億円
前3ヵ年経営計画において近い将来に目指すターゲットとしていた売上高500億円、経常
利益50憶円を期間中に超えていきます
②スローガン
未来は創造できる ~強く、豊かなHOKKO~
③ゴール(2030年度)のあるべき姿
【全体像】
・高品質・高付加価値な製品を市場に弛まなく提供しサステナブルな社会の実現に貢献
している。
また、サステナブルな社会の実現に際し、SDGsを意識した取り組みが進んでい
る。
・すべての従業員が持ち前の個性と能力を十分に発揮できる環境が整備され、活躍する
ことによりパーヘッド生産性が継続的に向上している。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
・自然災害、感染症、経済危機など、想定されるリスクに計画的かつ柔軟に対応できる
体質を有している。
【農薬事業グループ】
・園芸市場におけるシェアを拡大しているとともに、新規原体が開発・上市され収益構
造が改善している。
・農作業の短縮、コストの削減が可能な高拡散性粒剤等の新製剤を開発、普及し、日本
の農業に貢献している。
・イプフェンカルバゾン剤の普及が東南アジア各国で拡大している。
【ファインケミカル事業グループ】
・フラッグシップ工場(岡山工場;合成第1工場から第9工場)のスマート化の推進、
必要に応じたスクラップ&ビルドによる整備、拡張が順次進められ、生産性の向上、
省エネ・省力化、予防保全が実現されている。
・受託販売では、当社技術の革新を進め拡大させており、収益基盤が拡充されている。
また、製品販売では、新技術の獲得により、独自の新製品が開発され、競争力が強化
されている。
・M&A等による技術の融合、製造場所の拡大、新規分野への進出により、新しいファ
インケミカル事業グループが創造されている。
【繊維資材事業】
・変遷する繊維資材ニーズにあった高付加価値製品を開発し、新規顧客が創造されてい
る。
・消費者向けのニッチな市場を開拓している。
④取り巻く環境
世界的な人口増加や新興国の経済発展に伴う食糧需要の増加などを背景に、海外の農
薬市場は長期的には拡大傾向にあります。一方、国内では、農業従事者の高齢化および
後継者不足や耕作放棄地の増加などの影響により、市場縮小が継続しています。また、
工業製品における製品ニーズの多様化に伴う多品種少量化の進行や求められる技術の高
度化への対応など、当社グループを取り巻く環境は一段と厳しさが増していくと予想さ
れます。
なお、新型コロナウイルス感染症が及ぼす当社グループへの影響は、食糧の安定供給
に携わる農薬事業においては、軽微だと考えておりますが、ファインケミカル事業にお
いては、サプライチェーンの川上に位置するため、その影響度については不透明な状態
です。
【農薬事業】
機会(チャンス)
・世界的な食料増産と新興国の購買力増大による農薬市場の拡大
・新しい栽培技術や施用技術による防除体系の変化
・日本農産物のブランド力強化
脅威(リスク)
・生産者の高齢化による耕作地減少
・ジェネリック農薬の台頭
・農薬規制の変化
【ファインケミカル事業】
機会(チャンス)
・ファブレス(自社工場を持たないメーカー)化の進展に伴う受託増加
・顧客要求の多様化
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・技術進歩による購買意欲の向上
脅威(リスク)
・顧客要求の高度化
・化学品に対する規制強化
・新興国の台頭
【繊維資材事業】
機会(チャンス)
・環境問題意識の高まりによる環境対応品の需要増
・災害に対する備えから、防災関連資材の増加
・新型コロナウイルスによる高機能素材の需要増
脅威(リスク)
・新型コロナウイルスによる繊維業界の低迷
・国内生産現場(機屋・染工場・縫製工場等)の後継者問題
・海外の低価格製品の拡大
⑤長期経営戦略
【グループ共通】
・海外市場への取り組み強化
・環境変化に対応できる人材育成設備の拡充による原価低減
・付加価値の高い製品の拡大
【農薬事業】
・農業の明日を見据えた製品開発とラインナップの強化
・グローバル化に対応した新原体の創製
【ファインケミカル事業】
・コア技術の進化と独自製品の開発
・アライアンス等による新規ビジネス創出
【繊維資材事業】
・調達供給構造の再構築
・製品開発力・収益力の強化
・各事業グループとのシナジー効果の拡大
■中期経営計画 「HOKKO Value Up Plan 2030 1st Stage for Creation」
①基本方針
企業価値向上と社会課題の解決に向け、ムリ、ムダ、ムラを排除し、筋肉質で骨太な企業
体質を造り上げ、強く、豊かなHOKKOを実現します。
そのために、『収益構造改革』、『造り方改革』、『働き方改革』の三つの改革を柱と
し、それぞれにKPIを設定し、進捗を管理します。
『収益構造改革』においては、「成長・財務基盤」を実現することで、安定的な売上高と収
益額を確保していきます。
『造り方改革』においては、「高効率化・省力化・環境対策」を強化し、高品質・高付加価
値な製品を市場に提供していきます。
『働き方改革』においては、「業務効率化・人材育成」に重視して取り組み、全ての従業員
が個性と能力を十分に発揮できる環境を整備していきます。
②経営目標
次の経営指標を2025年度までに達成すること、または計画期間中維持することを目標とい
たします。
業績目標 目標値
売上高 465億円
経常利益 44憶円
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
KPI 目標値
売上高経常利益率 9%以上
収益性
ROE 8%以上
収益構造改革
財務健全性 自己資本比率 60%以上を維持
製造原価
2021~2025年
農薬事業 (2020年度実績物量基
累計8億円削減
準)
造り方改革
製造能力
ファインケミ
(2020年度実績出来高 2025年度に20%向上
カル事業
基準)
売上高販管費比率
働き方改革 17%以下
(委託研究費を除く)
上記の基本方針並びに数値目標を実現させるための具体的な事業戦略については次のと
おりです。
【農薬事業】
(ア)農業の明日を見据えた製品開発とラインナップの強化
・省力化志向に対し、新たに投入する高拡散性粒剤の普及拡大に努めてまいりま
す。
・新規園芸剤の普及により、園芸剤シェアの向上を目指してまいります。
(イ)付加価値の高い製品の拡大
・スマート農業(防除AI、ドローン散布等)に対応する新規製剤を開発し、その
普及拡大に努めてまいります。
・環境負荷低減のため、少量・高濃度・低投薬量散布に対応する製剤技術を確立
し、その製品化を実現してまいります。
(ウ)環境変化に対応できる人材育成
・進化する農業技術を習得し、実務に活用してまいります。
・専門知識の向上に努め、その共有化を図ってまいります。
・海外展開を支える人材を育成してまいります。
(エ)海外市場への取り組み強化
・東南アジアへ普及拠点を新設してまいります。
・イプフェンカルバゾンの登録国を拡大し、その普及推進に努めてまいります。
(オ)グローバル化に対応した新原体の創製
・海外におけるマーケットや農薬規制に関する情報を収集してまいります。
・研究開発活動の効率化を進め、海外市場への展開を目指した新規原体の創製に注
力してまいります。
(カ)設備の充実による原価低減
・新除草剤工場を建設し安定稼働に努めてまいります(造り方改革推進プロジェク
ト)。
・新規製剤の製造技術を習得し、その向上に努めてまいります。
【ファインケミカル事業】
(ア)付加価値の高い製品の拡大
・提案型受託業務を強化してまいります。
・カップリング反応における触媒配位子(リガンド)を充実してまいります。
・電子材料分野での製品成長期に合わせて、計画的な増産体制を構築してまいりま
す。
・高機能設備を導入し、顧客ニーズへ対応してまいります。
・高度な分析機器を導入し、製品の品質を高めてまいります。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(イ)設備の充実による原価低減
・合成第9工場の自動化設備のノウハウを他工場へ展開してまいります。
・岡山工場のスマート化を推進してまいります。
・新工場の建設やスクラップ&ビルドにより、製造設備を効果的に配置してまいり
ます。
(ウ)コア技術の深化と独自新製品の開発
・グリニャール反応工程の能力と品質の向上を目指してまいります。
・様々な金属種を利用した反応を開拓してまいります。
・自社製品(リン化合物)を活かした新しいコア技術を開発してまいります。
(エ)海外市場への取り組み強化
・ホスフィン触媒配位子の需要を発掘し、シェア拡大に努めてまいります。
・海外展示会、学会等を利用し、製品と技術をPRしてまいります。
・海外営業拠点を充実してまいります。
・海外展開を支える人材を育成してまいります。
(オ)アライアンス等による新規ビジネスの創出
・生産、販売の効率化を目的とした他社との業務提携を目指してまいります。
・アライアンス等も視野に入れた新規分野でのビジネス拡大に注力してまいりま
す。
【繊維資材事業】
(ア)調達供給構造の再構築
・中国市場に日本製高付加価値製品を供給してまいります。
・輸入品の比率を増やし、売上・利益率の向上に努めてまいります。
・新規委託生産拠点の構築に注力してまいります。
・新規販売先を開拓してまいります。
(イ)製品開発力・収益力の強化
・環境に配慮した商品を開発し、販売を強化してまいります。
・介護・防災関連商品を開発し、販売を強化してまいります。
・企業向け完成製品の受注販売に注力してまいります。
・新基幹システムを構築し、在庫管理の強化による収益力の向上に努めてまいりま
す。
(ウ)各事業グループとのシナジー効果の拡大
・農業従事者向けブランドを開発し、販売してまいります。
・繊維資材の専門知識を活かし、作業着、防保護具を供給することで収益の拡大に
努めてまいります。
・繊維資材のサプライチェーンに防カビ剤の使用を提案してまいります。
【HOKKO業務改革推進プロジェクト】
中期経営計画を実効的に推進するため、全社的な課題に組織横断的に対応するプロジ
ェクト
(ア)“New HOKKO Style”(新しい業務体制)の構築による業務効率性の向上、代替性
の確保
・業務解析による業務改革の推進
・最適業務体制・配置の実現
・DXの推進(RPAの活用等)
(イ)高品質、低原価製品の開発・製造(良いものを安く作る)
・工場のスマート化の実現
・管理強化による在庫低減
・効果的な製造、研究設備の配置検討と提言
・新工場の建設検討(農薬:製剤工場、ファインケミカル:合成第10工場)
(ウ)人材への投資とパーヘッド生産性の向上
・全ての従業員の活躍推進
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■SDGsへの取り組み
取り組み方針 Social KPI 2025年度 2030年度 SDGs
全ての人々が幸福で 健康経営優良法人の
2025年度まで
ある社会の実現に貢 認定取得(経済産業省 維持
に取得
献する。 の顕彰制度) 8.8
製品の開発から廃棄
に至る全ライフサイ
エネルギー原単位
クルにわたり環境負 5%以上削減 10%以上削減
(2020年度比)
荷を最小限に抑え 7.3
る。
農薬製品の提供を通
高拡散性粒剤の水稲
じて、持続可能な農 5%以上 10%以上
作付面積割合
業を支援する。
2.4 8.2
ファインケミカル製
2025年度まで 2030年度まで
品の提供を通じて、
新製品の上市数 に累計60製品 に累計130製
産業の技術革新に貢
以上 品以上
献する。 8.2 9.5
繊維資材の提供を通
じて、産業の発展と リサイクル繊維の使
10%以上 30%以上
豊かな社会づくりに 用率
貢献する。 12.5
SDGsの達成に向けた当社グループの取り組みを、総合的かつ効果的に推進するため、「S
DGs委員会」を設置し、取り組みへの提言と進捗管理、評価を実施していきます。
4.会計基準の選択に関する基本的な考え方
当社グループは、連結財務諸表の期間比較可能性および企業間の比較可能性を考慮し、当面は、日
本基準で連結財務諸表を作成する方針であります。
なお、IFRSの適用につきましては、国内外の諸情勢を考慮の上、適切に対応していく方針であ
ります。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
5.連結財務諸表及び主な注記
(1)連結貸借対照表
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年11月30日) (2020年11月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 904 3,956
受取手形及び売掛金 11,243 11,272
商品及び製品 10,751 9,981
仕掛品 478 498
原材料及び貯蔵品 4,529 4,755
その他 463 687
流動資産合計 28,368 31,149
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額) 4,841 4,500
機械装置及び運搬具(純額) 3,278 2,696
土地 970 966
建設仮勘定 136 198
その他(純額) 415 354
有形固定資産合計 9,640 8,714
無形固定資産 619 510
投資その他の資産
投資有価証券 4,499 7,582
長期貸付金 13 13
繰延税金資産 56 42
その他 226 214
貸倒引当金 △22 △22
投資その他の資産合計 4,771 7,828
固定資産合計 15,030 17,052
資産合計 43,398 48,201
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(2019年11月30日) (2020年11月30日)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金 6,019 5,656
短期借入金 287 436
1年内返済予定の長期借入金 500 150
未払金 2,855 1,784
未払法人税等 499 339
未払消費税等 9 530
未払費用 3,369 3,412
返品調整引当金 36 135
その他 109 56
流動負債合計 13,682 12,498
固定負債
長期借入金 450 1,500
退職給付に係る負債 2,727 2,625
繰延税金負債 0 795
返品調整引当金(長期) 71 358
その他 112 62
固定負債合計 3,360 5,341
負債合計 17,042 17,838
純資産の部
株主資本
資本金 3,214 3,214
資本剰余金 2,608 2,608
利益剰余金 18,970 20,869
自己株式 △1,310 △1,310
株主資本合計 23,482 25,381
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金 2,243 4,415
為替換算調整勘定 79 101
退職給付に係る調整累計額 551 466
その他の包括利益累計額合計 2,873 4,982
純資産合計 26,356 30,363
負債純資産合計 43,398 48,201
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(2)連結損益計算書及び連結包括利益計算書
(連結損益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
売上高 41,986 39,641
売上原価 31,181 29,774
売上総利益 10,805 9,866
販売費及び一般管理費 7,904 7,580
営業利益 2,902 2,287
営業外収益
受取利息及び配当金 495 518
その他 561 602
営業外収益合計 1,055 1,120
営業外費用
支払利息 51 45
その他 155 104
営業外費用合計 206 149
経常利益 3,751 3,258
特別利益
固定資産処分益 22 219
投資有価証券売却益 16 8
受取保険金 20 -
特別利益合計 58 227
特別損失
固定資産処分損 81 51
減損損失 1 36
災害による損失 4 13
損害賠償金 - 250
その他 6 35
特別損失合計 91 384
税金等調整前当期純利益 3,719 3,101
法人税、住民税及び事業税 919 812
法人税等調整額 △19 △111
法人税等合計 900 701
当期純利益 2,818 2,400
親会社株主に帰属する当期純利益 2,818 2,400
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(連結包括利益計算書)
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
当期純利益 2,818 2,400
その他の包括利益
その他有価証券評価差額金 △297 2,172
為替換算調整勘定 △23 22
退職給付に係る調整額 125 △85
その他の包括利益合計 △194 2,108
包括利益 2,624 4,508
(内訳)
親会社株主に係る包括利益 2,624 4,508
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(3)連結株主資本等変動計算書
前連結会計年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 3,214 2,608 16,598 △1,310 21,111
当期変動額
剰余金の配当 △447 △447
親会社株主に帰属する当期純利
益
2,818 2,818
自己株式の取得 △0 △0
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
-
当期変動額合計 - - 2,372 △0 2,371
当期末残高 3,214 2,608 18,970 △1,310 23,482
その他の包括利益累計額
純資産合計
その他有価証券 為替換算調整勘 退職給付に係る その他の包括利
評価差額金 定 調整累計額 益累計額合計
当期首残高 2,540 102 426 3,068 24,179
当期変動額
剰余金の配当 - △447
親会社株主に帰属する当期純利
益
- 2,818
自己株式の取得 - △0
株主資本以外の項目の当期変動
△297 △23 125 △194 △194
額(純額)
当期変動額合計 △297 △23 125 △194 2,177
当期末残高 2,243 79 551 2,873 26,356
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当連結会計年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
(単位:百万円)
株主資本
資本金 資本剰余金 利益剰余金 自己株式 株主資本合計
当期首残高 3,214 2,608 18,970 △1,310 23,482
当期変動額
剰余金の配当 △501 △501
親会社株主に帰属する当期純利
益
2,400 2,400
自己株式の取得 △0 △0
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
0 0 0
当期変動額合計 - 0 1,899 △0 1,899
当期末残高 3,214 2,608 20,869 △1,310 25,381
その他の包括利益累計額
純資産合計
その他有価証券 為替換算調整勘 退職給付に係る その他の包括利
評価差額金 定 調整累計額 益累計額合計
当期首残高 2,243 79 551 2,873 26,356
当期変動額
剰余金の配当 △501
親会社株主に帰属する当期純利
益
2,400
自己株式の取得 △0
株主資本以外の項目の当期変動
2,172 22 △85 2,108 2,108
額(純額)
当期変動額合計 2,172 22 △85 2,108 4,007
当期末残高 4,415 101 466 4,982 30,363
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(4)連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益 3,719 3,101
減価償却費 1,275 1,496
のれん償却額 26 39
退職給付に係る負債の増減額(△は減少) △17 △225
返品調整引当金の増減額(△は減少) 5 386
受取利息及び受取配当金 △495 △518
支払利息 51 45
固定資産処分損益(△は益) 59 △167
減損損失 1 36
受取保険金 △20 -
売上債権の増減額(△は増加) △279 △23
たな卸資産の増減額(△は増加) △609 528
仕入債務の増減額(△は減少) 736 △363
未払消費税等の増減額(△は減少) △276 560
その他 415 163
小計 4,591 5,058
利息及び配当金の受取額 495 518
利息の支払額 △48 △47
保険金の受取額 20 -
法人税等の支払額 △1,135 △939
法人税等の還付額 1 1
営業活動によるキャッシュ・フロー 3,923 4,590
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資有価証券の取得による支出 △0 △69
投資有価証券の売却による収入 62 72
有形固定資産の取得による支出 △1,963 △1,917
有形固定資産の売却による収入 37 46
無形固定資産の取得による支出 △38 △0
連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による
△290 -
支出
その他 △43 △18
投資活動によるキャッシュ・フロー △2,235 △1,885
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少) 159 161
長期借入れによる収入 - 1,200
長期借入金の返済による支出 △1,729 △500
自己株式の取得による支出 △0 △0
配当金の支払額 △447 △500
財務活動によるキャッシュ・フロー △2,017 361
現金及び現金同等物に係る換算差額 △26 △13
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) △355 3,052
現金及び現金同等物の期首残高 1,259 904
現金及び現金同等物の期末残高 904 3,956
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(5)連結財務諸表に関する注記事項
(継続企業の前提に関する注記)
該当事項はありません。
(連結貸借対照表関係)
(偶発債務)
当社は、2020年2月20日に、海外の化学品メーカーから、当社が販売した混合剤に使用してい
る農薬原体が同社の特許権を侵害するとして、約461百万円の損害賠償の請求を受けましたが、
その後、損害賠償請求の内容を精査するとともに解決に向けた協議を重ねた結果、解決金として
250百万円を支払い、今後のビジネス関係を深化させるため共同開発等の事業を実施することを
2020年11月10日に合意し、解決に至りました。
解決金250百万円は、損害賠償金として当連結会計年度の特別損失に計上しております。
(表示方法の変更)
(連結貸借対照表関係)
前連結会計年度において、「固定負債」の「その他」に含めていた「返品調整引当金(長期)」
は、金額的重要性が増したため、当連結会計年度より独立掲記することとしました。この表示方法
の変更を反映させるため、前連結会計年度の連結財務諸表の組替えを行っております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「固定負債」の「その他」183百万円
は、「返品調整引当金(長期)」71百万円、「その他」112百万円に組み替えております。
(会計上の見積りの変更)
(返品調整引当金の見積りの変更)
近年農薬製商品の有効期限が各種技術向上により、従来の3年から5年に伸長する傾向がある
こと、また、有効期限の伸長に伴う返品された農薬製商品の廃棄方針の変更を受けて、返品調整
引当金の見積りを変更しております。
この変更により当事業年度の売上総利益、営業利益、経常利益及び税引前当期純利益はそれぞ
れ、386百万円減少しております。
(追加情報)
新型コロナウイルス感染症の影響は、2021年度中には収束に向かい経済状況は改善されると仮定
し、固定資産の減損等の会計上の見積りを行った結果、当社グループの経営成績および財政状態に
重要な影響はないと考えておりますが、上記仮定に変化が生じた場合には、翌連結会計年度以降の
当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、分離された財務情報が入手可能であり、当社の取締役会が、経営資
源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品別に区分した「農薬事業」「ファインケミカル事業」「繊維資材事業」ごとに国
内および海外の包括的な戦略を考案し、事業活動を展開しております。
したがって当社グループでは、「農薬事業」「ファインケミカル事業」「繊維資材事業」の3つを報告
セグメントとしております。
「農薬事業」は、農薬製品、農薬原体等を製造・販売しております。「ファインケミカル事業」は、樹
脂添加剤、医農薬中間体、電子材料原料等を製造・販売しております。「繊維資材事業」は、繊維資材を
販売しております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事
項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は営業利益(のれん償却前)ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益および振替高は市場実勢価格に基づいています。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
その他 調整額 財務諸表
ファイン 合計
繊維資材 (注1) (注2) 計上額
農薬事業 ケミカル 計
事業 (注3)
事業
売上高
外部顧客への売上高 27,125 13,564 1,273 41,963 24 41,986 - 41,986
セグメント間の内部
- - - - 418 418 △418 -
売上高又は振替高
計 27,125 13,564 1,273 41,963 442 42,404 △418 41,986
セグメント利益 495 2,416 12 2,923 8 2,931 △29 2,902
セグメント資産 21,681 14,286 1,826 37,793 722 38,515 4,882 43,398
その他の項目
減価償却費 595 665 1 1,260 15 1,275 - 1,275
有形固定資産及び無形
260 2,420 - 2,680 32 2,711 22 2,733
固定資産の増加額
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、石油製品の販売等を含んでおりま
す。
2.セグメント利益の調整額△29百万円には、セグメント間取引消去17百万円、子会社株式取得費用△21百万円
およびのれんの償却額△26百万円が含まれております。
セグメント資産の調整額4,882百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産8,799百万円および
セグメント間の債権債務の相殺消去等△3,916百万円が含まれております。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
当連結会計年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
(単位:百万円)
報告セグメント 連結
その他 調整額 財務諸表
ファイン 合計
繊維資材 (注1) (注2) 計上額
農薬事業 ケミカル 計
事業 (注3)
事業
売上高
外部顧客への売上高 24,921 13,214 1,495 39,631 10 39,641 - 39,641
セグメント間の内部
- - - - 380 380 △380 -
売上高又は振替高
計 24,921 13,214 1,495 39,631 390 40,021 △380 39,641
セグメント利益 △271 2,546 17 2,292 13 2,305 △18 2,287
セグメント資産 21,211 13,645 837 35,693 491 36,184 12,017 48,201
その他の項目
減価償却費 463 1,017 1 1,480 15 1,496 - 1,496
有形固定資産及び無形
189 391 4 585 1 585 8 593
固定資産の増加額
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、石油製品の販売等を含んでおりま
す。
2.セグメント利益の調整額△18百万円には、セグメント間取引消去21百万円およびのれんの償却額△39百万円
が含まれております。
セグメント資産の調整額12,017百万円には、各報告セグメントに配分していない全社資産15,244百万円およ
びセグメント間の債権債務の相殺消去等△3,227百万円が含まれております。
3.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
【関連情報】
前連結会計年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
1.製品およびサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 アジア その他 合計
36,204 3,776 2,006 41,986
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本 中国 合計
8,887 754 9,640
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
全国農業協同組合連合会 19,617 農薬事業
信越化学工業株式会社 5,300 ファインケミカル事業
当連結会計年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
1.製品およびサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
(単位:百万円)
日本 アジア その他 合計
33,762 3,883 1,995 39,641
(2)有形固定資産
(単位:百万円)
日本 中国 合計
7,964 750 8,714
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:百万円)
顧客の名称又は氏名 売上高 関連するセグメント名
全国農業協同組合連合会 18,897 農薬事業
信越化学工業株式会社 5,463 ファインケミカル事業
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
金額的重要性が低いため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
金額的重要性が低いため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
ファイン
繊維資材
農薬事業 ケミカル その他 調整額 合計
事業
事業
当期償却額 - - 26 - - 26
当期末残高 - - 362 - - 362
当連結会計年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
ファイン
繊維資材
農薬事業 ケミカル その他 調整額 合計
事業
事業
当期償却額 - - 39 - - 39
当期末残高 - - 324 - - 324
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
(1株当たり情報)
前連結会計年度 当連結会計年度
(自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
1株当たり純資産額 973円17銭 1,121円13銭
1株当たり当期純利益金額 104円07銭 88円61銭
(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式が存在しないため、記載しておりません。
2.1株当たり当期純利益金額の算定上の基礎は、以下のとおりであります。
前連結会計年度 当連結会計年度
項目 (自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
親会社株主に帰属する当期純利益(百万円) 2,818 2,400
普通株主に帰属しない金額(百万円) - -
普通株式に係る親会社株主に帰属する当期純利益
2,818 2,400
(百万円)
期中平均株式数(株) 27,082,474 27,082,243
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
6.個別財務諸表
(1)貸借対照表
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2019年11月30日) (2020年11月30日)
資産の部
流動資産
現金及び預金 464 3,291
受取手形 3,486 3,703
売掛金 7,076 6,848
商品及び製品 10,033 9,595
仕掛品 439 482
原材料及び貯蔵品 4,325 4,602
前払費用 37 20
未収入金 436 522
その他 37 31
流動資産合計 26,334 29,095
固定資産
有形固定資産
建物(純額) 3,407 3,209
構築物(純額) 748 668
機械及び装置(純額) 2,870 2,314
車両運搬具(純額) 18 16
工具、器具及び備品(純額) 327 235
土地 965 961
建設仮勘定 100 131
有形固定資産合計 8,434 7,533
無形固定資産
ソフトウエア 99 70
ソフトウエア仮勘定 2 -
その他 4 4
無形固定資産合計 106 74
投資その他の資産
投資有価証券 4,307 7,411
関係会社株式 527 527
関係会社出資金 1,230 1,230
長期貸付金 975 983
繰延税金資産 277 -
その他 585 381
貸倒引当金 △22 △22
投資その他の資産合計 7,879 10,510
固定資産合計 16,418 18,117
資産合計 42,752 47,211
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(2019年11月30日) (2020年11月30日)
負債の部
流動負債
買掛金 5,618 5,426
短期借入金 - 311
1年内返済予定の長期借入金 500 150
未払金 2,804 1,648
未払法人税等 482 314
未払消費税等 - 492
未払費用 3,337 3,383
預り金 750 758
返品調整引当金 36 135
その他 37 10
流動負債合計 13,563 12,628
固定負債
長期借入金 450 1,500
退職給付引当金 3,405 3,173
返品調整引当金(長期) 71 358
繰延税金負債 - 594
その他 20 18
固定負債合計 3,946 5,644
負債合計 17,509 18,272
純資産の部
株主資本
資本金 3,214 3,214
資本剰余金
資本準備金 2,608 2,608
資本剰余金合計 2,608 2,608
利益剰余金
利益準備金 803 803
その他利益剰余金
固定資産圧縮積立金 126 119
別途積立金 5,680 5,680
繰越利益剰余金 11,847 13,397
利益剰余金合計 18,456 20,000
自己株式 △1,310 △1,310
株主資本合計 22,969 24,512
評価・換算差額等
その他有価証券評価差額金 2,274 4,428
評価・換算差額等合計 2,274 4,428
純資産合計 25,243 28,940
負債純資産合計 42,752 47,211
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(2)損益計算書
(単位:百万円)
前事業年度 当事業年度
(自 2018年12月1日 (自 2019年12月1日
至 2019年11月30日) 至 2020年11月30日)
売上高 39,469 36,890
売上原価 29,522 27,961
売上総利益 9,947 8,929
販売費及び一般管理費 7,331 7,031
営業利益 2,616 1,897
営業外収益
受取利息及び配当金 498 520
その他 555 627
営業外収益合計 1,053 1,148
営業外費用
支払利息 40 39
その他 86 103
営業外費用合計 126 142
経常利益 3,543 2,903
特別利益
固定資産処分益 22 44
受取保険金 20 -
特別利益合計 42 44
特別損失
固定資産処分損 72 35
減損損失 0 0
災害による損失 4 13
損害賠償金 - 250
特別損失合計 76 298
税引前当期純利益 3,510 2,650
法人税、住民税及び事業税 895 685
法人税等調整額 △19 △80
法人税等合計 876 605
当期純利益 2,634 2,044
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(3)株主資本等変動計算書
前事業年度(自 2018年12月1日 至 2019年11月30日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
資本剰余金 利益剰余金
資本準備金 利益準備金
合計 固定資産圧 繰越利益剰 合計
縮積立金
別途積立金
余金
当期首残高 3,214 2,608 2,608 803 133 5,680 9,653 16,270
当期変動額
固定資産圧縮積立金の取崩 - △7 7 -
剰余金の配当 - △447 △447
当期純利益 - 2,634 2,634
自己株式の取得 - -
自己株式の処分 - -
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
- -
当期変動額合計 - - - - △7 - 2,194 2,187
当期末残高 3,214 2,608 2,608 803 126 5,680 11,847 18,456
株主資本 評価・換算差額等
その他有価 純資産合計
株主資本合 評価・換算
自己株式
計
証券評価差
差額等合計
額金
当期首残高 △1,310 20,782 2,540 2,540 23,322
当期変動額
固定資産圧縮積立金の取崩 - -
剰余金の配当 △447 △447
当期純利益 2,634 2,634
自己株式の取得 △0 △0 △0
自己株式の処分 -
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
- △265 △265 △265
当期変動額合計 △0 2,187 △265 △265 1,921
当期末残高 △1,310 22,969 2,274 2,274 25,243
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
当事業年度(自 2019年12月1日 至 2020年11月30日)
(単位:百万円)
株主資本
資本剰余金 利益剰余金
その他利益剰余金
資本金
資本剰余金 利益剰余金
資本準備金 利益準備金
合計 固定資産圧 繰越利益剰 合計
縮積立金
別途積立金
余金
当期首残高 3,214 2,608 2,608 803 126 5,680 11,847 18,456
当期変動額
固定資産圧縮積立金の取崩 △7 7 -
剰余金の配当 △501 △501
当期純利益 2,044 2,044
自己株式の取得 -
自己株式の処分 0 0 -
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
-
当期変動額合計 - 0 0 - △7 - 1,550 1,543
当期末残高 3,214 2,608 2,608 803 119 5,680 13,397 20,000
株主資本 評価・換算差額等
その他有価 純資産合計
株主資本合 評価・換算
自己株式
計
証券評価差
差額等合計
額金
当期首残高 △1,310 22,969 2,274 2,274 25,243
当期変動額
固定資産圧縮積立金の取崩 -
剰余金の配当 △501 △501
当期純利益 2,044 2,044
自己株式の取得 △0 △0 △0
自己株式の処分 0 0 0
株主資本以外の項目の当期変動
額(純額)
- 2,154 2,154 2,154
当期変動額合計 △0 1,543 2,154 2,154 3,697
当期末残高 △1,310 24,512 4,428 4,428 28,940
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
7.その他
(1)売上高明細表(個別) (単位:百万円未満四捨五入)
前 期 当 期
期 別 自 2018年12月 1日 自 2019年12月 1日 増 減(△は減)
至 2019年11月30日 至 2020年11月30日
事 業 別
金 額 構成比 金 額 構成比 金 額 増減率
% % %
農 殺 虫 剤 5,908 15.0 5,581 15.1 △327 △5.5
薬 殺 菌 剤 6,874 17.4 6,675 18.1 △199 △2.9
事 殺虫殺菌剤 6,041 15.3 5,309 14.4 △732 △12.1
業 除 草 剤 7,812 19.8 6,802 18.4 △1,010 △12.9
そ の 他 420 1.1 477 1.3 56 13.4
計 27,054 68.5 24,843 67.3 △2,211 △8.2
ファインケミカル事業 12,415 31.5 12,047 32.7 △368 △3.0
合 計 39,469 100.0 39,890 100.0 △2,579 △6.5
うち輸出
農 薬 事 業 2,357 6.0 2,363 6.4 6 0.2
ファインケミカル事業 2,498 6.3 2,600 7.0 102 4.1
計 4,856 12.3 4,963 13.5 107 2.2
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北興化学工業㈱(4992)2020年11月期 決算短信
(2)役員の異動について (2021年2月25日付予定)
1.取締役および監査役
(1) 新任取締役候補
はやかわ しんいち
取締役執行役員 早川 伸一 ( 現 執行役員製品企画部長 )
たかやま きよし
取締役(社外取締役) 高山 清 ( 現 住友化学㈱健康・農業関連事
業業務室主席部員 )
(2) 新任監査役候補
ごとう しゅうじ
監査役(社外監査役) 後藤 周司 ( 元 エフエムシー・ケミカルズ㈱
代表取締役社長 )
(3) 退任予定取締役
すずき ふみお
現 取締役(社外取締役) 鈴木 史郎
(4) 退任予定監査役
たじま しんすけ
現 監査役(社外監査役) 田島 伸介
2.執行役員
(1) 選任
はまだ なおゆき
執行役員 濱田 尚之 ( 現 企画部長 )
(2) 退任
やすむら まさや
現 常務執行役員 安村 昌也
以 上
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