事業等のリスク

2【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のある特に重要なリスクを記載しております。ただし、すべての重要なリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性がございます。なお、本文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において入手可能な情報に基づき、当社グループが合理的であると判断したものであります。

 

(1)経済状況等の変動(発生可能性:高、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 組織開発ディビジョン及びマッチングディビジョンにおいて展開するBtoBビジネスは、産業構造の変化、社会情勢、景気変動等の影響を受ける可能性があります。当該リスクが顕在化する可能性や時期は不明確ではありますが、場合によっては当社グループに大きな影響を与えます。

 実際、新型コロナウイルス感染症は、イベント及び研修のキャンセルや延期、中小企業における人材投資の抑制等を発生させ、前連結会計年度において、当社グループの経営成績に大きな影響を与えました。当連結会計年度においては、ワクチン接種率の向上に伴って新型コロナウイルス感染症の影響は徐々に緩和され、日本経済は回復傾向にあったものの、新たな変異株が確認されるなど、依然として先行き不透明な状況が続いております。しかし、オンライン上での新人・管理職育成研修などの実施や、テレワーク下における従業員エンゲージメント向上に関するニーズを着実に捉え、前年比106.0%まで売上を回復させる事ができました。今後も、社会情勢の変化に、柔軟に、素早く対応し、影響を最小化できるよう、当社グループの体制を構築して参ります。

 

(2)競合等の台頭(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループは、「モチベーションエンジニアリング」という他に例のない基幹技術を軸にビジネスを展開しているため、グループ全体としての競合企業は存在しないと考えております。しかしながら、本技術を模倣した企業の出現によって、競合事業者に対する当社グループの優位性を顧客に対して十分に訴求できなくなった場合は、売上の減少等、経営成績に大きな影響を及ぼすリスクがあります。

 当該リスクの対策として、R&D部門の強化をはじめ、本技術を常に進化させ、模倣可能性の低減に向けて一層努めて参ります。また、当社グループは、「モチベーションエンジニアリング」を基軸とした事業展開によってブランドを確立しておりますが、当該ブランド保護のために、関連する商標権・特許権の取得、著作権の明示等による知的財産の保護・維持に努めております。

 

(3)「のれん」の減損発生(発生可能性:中、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループは、M&A等による事業の拡充を行い、新たな領域への積極展開や、新たな商品サービスラインナップの拡充を進めることで、拡大スピードを高めてまいりました。結果として、連結財務諸表にM&A等による株式取得に伴うのれんを相当額計上しております。今後、取得済みの株式に係る事業について、経営環境や事業状況の変化等により事業収益性が著しく低下した場合等には、減損会計の適用に伴う損失処理が発生し、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に大きな影響を及ぼす可能性があります。また当連結会計年度では、59百万円の減損損失を計上しており、今後も発生する可能性がございます。当該リスクの対策として、減損損失額を最小限にするべく、M&A後のシナジー実現に向けたフォローアップや経営成績の定期的なモニタリングをさらに強化して参ります。

 

(4)個人情報及び機密情報の漏洩(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループでは、事業運営に関し、顧客企業の組織人事情報(組織開発ディビジョン)、氏名・生年月日等の顧客情報(個人開発ディビジョン)、求職者・求人情報その他企業情報(マッチングディビジョン)等の個人情報及び機密情報を大量に保有しております。当社グループでは、個人情報及び機密情報に関する規程及び教育体制の整備、プライバシーマークの取得(更新)等、適切な情報管理体制を構築しております。

 しかしながら、不測の事態が原因で個人情報が外部に漏洩し、情報主体ないしは顧客企業等に被害が生じた場合、損害賠償請求や社会的信用の失墜等により、当社グループの業績および財務状況が影響を受ける可能性があります。

 

(5)大規模災害、重度感染症蔓延等に伴うシステム障害・事業停止等(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:大)

 当社グループでは、地震、台風等の自然災害、また、新型コロナウイルス感染症など重度感染症蔓延等の発生可能性を認識した上で、安否確認サービスの導入など可能な限りの措置を講じております。想定を超える規模の災害の発生や感染症の蔓延により、システム障害・事業停止等が発生した場合、サービス提供の中止・中断等を余儀無くされ、当社グループの事業運営、財政状態及び経営成績に重大な影響を与える可能性があります。

 

(6)特定人物への依存について(発生可能性:低、発生する可能性のある時期:特定時期なし、影響度:中)

 当社グループの代表取締役である小笹芳央は、当社の創業者であり、創業以来代表取締役を務めております。当該リスクの対策として、優秀な人材の採用・育成を始め、サービスの標準化等を推進することにより、一個人の属人性に依存することのない組織的な事業経営体制を構築しております。しかし、現在の当社グループ全体のブランド形成という側面におきまして、同氏は重要な役割を果たしております。当該側面におきましても組織的な形成を実現すべく、2013年1月に坂下英樹を代表取締役社長に選任する等の体制強化を図っております。何らかの理由により小笹芳央が当社の業務を継続することが困難となった場合、当社グループの事業推進・経営戦略の実行等に影響を与える可能性があります。

 

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