業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。これによる損益にあたえる影響はありません。また、利益剰余金の当期首残高への影響もありません。

 

経営成績等の概要

(1)経営成績

当連結会計年度(2021年4月1日~2022年3月31日)におけるわが国の経済環境は、政府により長きにわたり発出されておりました緊急事態宣言等が、新型コロナウイルス感染症(以下、感染症といいます。)の感染状況が収束に向かったことから一旦は全面解除され、経済活動も復調しておりましたが、年明け以降、感染症が再び拡大したことにより発出された、まん延防止等重点措置が3月下旬まで続くなど、前期に引き続き感染状況に左右される状況で推移いたしました。

 

このような環境のなか、当社グループにおいて中核事業である自動車販売関連事業が属する自動車販売業界では、主に半導体等の部品の供給不足や海外における感染症に伴う工場操業停止などの複合的な要因による車両生産減産の影響を受けたことから、当連結会計年度の国内新車販売台数は4,215,826台(登録車(普通自動車)・届出車(軽自動車)の合計。前期比9.5%減)となりました。

当社グループにおける当連結会計年度のセグメント毎の状況につきましては以下のとおりであります。

当社グループの自動車販売につきましては、上記状況の影響により、新車の納期が長期化していること等から新車の販売台数は1,999台(前期比1.1%減)、中古車の販売台数は1,476台(前期比3.5%減。内訳:小売台数783台(前期比8.3%増)、卸売台数693台(前期比14.1%減))となりました。販売台数は減少しましたが、新車販売では販売車種構成の変化による1台当たりの販売単価の上昇、中古車販売では小売台数と卸売台数の販売比率の変化、また、整備業務を行うサービス売上については車検等の整備台数が確保できたこと等から売上高は7,286百万円(前期比4.4%増)となりました。

その他につきましては、生命保険・損害保険代理店業関連事業において、緊急事態宣言等の発出期間中、店舗が出店しているテナントの営業時間の短縮及び入店人数の制限、宣伝広告活動の自粛等により来店人数が減少、それに伴い保険契約件数が減少したこと等から売上高は93百万円(前期比6.8%減)となりました。

以上の結果、当社グループの経営成績は、売上高は7,379百万円(前期比4.2%増)となり、営業利益は378百万円(前期比0.9%増)、経常利益は387百万円(前期比2.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は242百万円(前期比5.0%増)となりました。このうち、売上高につきましては、中核事業である自動車販売関連事業の売上高が、前期に比べて増加したことによるものです。

営業利益につきましては、販売費及び一般管理費のうち、前期に移転新築オープンした店舗の減価償却費等が増加したほか、長引く感染症に加え、昨今の原材料価格等の高騰による物価上昇が生活環境を悪化させているなか、業績向上に向けて奮闘する全ての従業員に報いるため、期末手当を支給したこと等から前期に比べて微増にとどまりました。

経常利益につきましては、上記期末手当の支給のほか、前期に営業外収益に計上した受取保険金及び補助金収入の発生が無かったことによるものです。

親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期に店舗の移転、新築オープンに伴い計上した特別損失に

ついて、当期は大幅に減少したことによるものです。

 

(2)経営者の視点による経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態、経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

財政状態の分析

1.流動資産

当連結会計年度末は3,611百万円(前期比384百万円増)となりました。主な要因としては、現金及び預金388百万円、商品及び製品42百万円がそれぞれ増加、受取手形及び売掛金23百万円、その他の流動資産23百万円がそれぞれ減少したことによるものです。

2.固定資産

当連結会計年度末は3,467百万円(前期比70百万円減)となりました。主な要因としては、建物及び構築物42百万円、その他の有形固定資産7百万円、機械装置及び運搬具6百万円、長期貸付金10百万円がそれぞれ減少したことによるものです。

3.流動負債

当連結会計年度末は1,919百万円(前期比72百万円増)となりました。主な要因としては、買掛金17百万円、未払法人税等9百万円、その他の流動負債62百万円がそれぞれ増加、短期借入金18百万円が減少したことによるものです。

4.固定負債

当連結会計年度末は360百万円(前期比42百万円増)となりました。主な要因としては、その他の固定負債49百万円が増加、長期前受収益6百万円が減少したことによるものです。

5.純資産

当連結会計年度末は4,799百万円(前期比199百万円増)となりました。主な要因としては、親会社株主に帰属する当期純利益242百万円及び配当金の支払48百万円により利益剰余金194百万円が増加したことによるものです。

 

経営成績の分析

1.売上高(セグメント別)

当社グループの当連結会計年度の売上高は7,379百万円(前期比299百万円増)となりました。セグメント別の概要につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 経営成績等の概要 (1)経営成績」に記載しております。

2.売上総利益

当連結会計年度の売上総利益は1,704百万円(前期比42百万円増)となりました。

3.販売費及び一般管理費

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,325百万円(前期比38百万円増)となりました。

項目毎の内訳では、販売費122百万円(前期比1百万円増)、設備費314百万円(前期比4百万円増)、人件費679百万円(前期比30百万円増)、管理費209百万円(前期比2百万円増)と全ての項目において増加したことによるものです。

4.営業利益

上記の結果、当連結会計年度の営業利益は378百万円(前期比3百万円増)となりました。

5.経常利益

当連結会計年度の経常利益は387百万円(前期比11百万円減)となりました。

営業外損益では純額で8百万円(収益)(前期は純額で23百万円(収益))となりました。主な要因としては、営業外収益で受取保険金及び補助金収入が無くなったこと、受取手数料及びその他の営業外収益が減少したことによるものです。

6.税金等調整前当期純利益

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は383百万円(前期比17百万円増)となりました。

特別損益では純額で3百万円(損失)(前期は純額で32百万円(損失))となりました。主な要因としては、特別損失で店舗移転費用が無くなったこと、固定資産処分損が減少したことによるものです。

 

なお、当社グループの当連結会計年度のセグメント別の仕入及び販売の実績は以下のとおりです。

仕入実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車販売(千円)

5,087,611

106.5

その他(千円)

65,816

127.8

合計(千円)

5,153,427

106.7

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

販売実績

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

自動車販売(千円)

7,286,224

104.4

その他(千円)

93,616

93.2

合計(千円)

7,379,840

104.2

(注)セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ388百万円増加し、当連結会計年度末には2,095百万円となりました。

各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果獲得した資金は472百万円(前期は517百万円の獲得)となりました。これは税金等調整前当期純利益383百万円から主に減価償却費135百万円、売上債権の減少額87百万円、仕入債務の増加額17百万円、その他の資産の減少額29百万円、その他の負債の増加額42百万円、棚卸資産の増加額100百万円及び法人税等の支払額134百万円等を調整したものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果使用した資金は16百万円(前期は239百万円の使用)となりました。これは主に貸付金の回収による収入10百万円、有形固定資産の取得による支出22百万円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果使用した資金は66百万円(前期は27百万円の獲得)となりました。これは借入金の返済による支出18百万円及び配当金の支払額48百万円によるものです。

 

資金の流動性についての分析については、上記のとおりであります。また、当社グループの運転資金需要のうち主なものは、棚卸資産の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。当社グループはこれらの資金需要については、内部資金及び銀行からの借入により調達をすることとしております。このうち、借入による資金調達に関しましては、運転資金については短期借入金、設備投資については長期借入金で調達をしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

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