課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、”Smile&Sexy(スマイル アンド セクシー)”を経営理念としております。Smile&Sexyとは一人ひとりが社内組織に埋没することなく、素敵に自由に、正々堂々、人間味豊かに、それぞれの「自分物語」を紡ぐ場が会社であれば、素敵な「会社物語」が生まれるという考えによるものです。つまり、物語人の一人ひとりが、自ら意思決定して行動することにより、経営目標である「お客様の心のリラックス、物語人の心の自立」の実現を目指そうと取り組んでおります。

 今後におきましても、この経営理念を礎として持続的な企業価値向上に向けた諸施策に取り組んでまいります。

 

(2)経営環境

 当社グループを取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症に係るワクチン接種の進行や治療薬の開発等により経済活動が正常化していくことが期待されているものの、足元では、新型コロナウイルス感染症の感染再拡大の兆しもあり、引き続き感染状況に応じて業績が左右される不安定な環境が続くものと思われます。現段階では、新型コロナウイルス感染症の終息時期は不透明な状況であります。また、生活様式の変化から、リモートワークの定着や外食から中食・内食へのシフトが進展しており、環境の変化に合わせた柔軟な経営が求められております。加えて、ウクライナを取り巻く国際情勢の先行き不安や世界的なインフレの進行、為替相場の円安進行等の複合的な要因によりエネルギー価格や原材料価格が上昇しており、依然として厳しい経営環境が続くものと認識しております。

 

(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題

 当社は長期経営ビジョンとして、「個」の尊厳を「組織」の尊厳より上位に置き「とびっきりの笑顔と心からの元気」で世の中をイキイキさせる、を掲げております。また、2025年6月期を最終期とした中期経営計画「ビジョン2025」を策定し、2025年6月期グループ店舗売上高1,500億円(注)、連結売上高1,000億円を目指しております。加えて、当社グループ独自のビジネスモデルを追求し、日本だけでなく海外においても顧客・社会に価値提供できる「業態開発型リーディングカンパニー」の実現を目指しております。

 これらを実現するためには、外部環境と内部環境のあらゆる環境変化にもスピーディに対応することにより、経営基盤をより強固なものとし、市場競争力を向上させていくことが大きな課題であると認識しております。このような状況のもと、以下の6施策を重要施策として認識し、企業価値をより一層高めることにつなげてまいります。

① 既存ブランドの事業拡大と収益性向上

 店舗ごとに収益性を重視した質の高い出店を積極的に推進し、郊外ロードサイド市場の寡占化を目指します。また、人財教育やフランチャイズ加盟店への支援をさらに加速させます。加えて、「差別化の積み重ね」にこだわり、ブランド力のさらなる向上、サプライチェーンの最適化や各種コスト削減を推進し、収益性の向上を図ってまいります。

② 新業態・新事業を日本・海外でチャレンジ

 新たな収益の柱を育成するために、新業態開発への取り組みを強化し、また、持続的な成長を目指すために、新規事業開発や海外事業開発にもチャレンジします。

③ 新たな価値創造につながるDXの推進

 DXの推進をより加速させ、社会の大きな変化やお客様のニーズへの対応と新たな価値創造に取り組むとともに、業務そのものを変革することで、生産性のさらなる向上を目指します。

④ 理念型人財の採用

 人種、国籍、セクシュアリティ等の垣根を超え、私たちの経営理念である「Smile&Sexy」に共感する人財を採用し、成熟・自立した「個」が集う集団を目指します。

⑤ ダイバーシティ&インクルージョンで「個」の覚醒

 当社は「個」の尊厳を「組織」の尊厳より上位に置き、「個」の明言から生まれる議論を多くの差別化要素を生み出す源泉とし、組織の成長に繋げます。また、覚醒した「個」の人財発掘と育成を強く推進し、「どびっきりの笑顔と心からの元気」で世の中をイキイキとさせることを目指します。

⑥ サステナビリティの推進

 「豊かな社会」と「お客様に必要とされるブランド・会社」の両立を目指し、サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を特定し、事業戦略とサステナビリティの連動を深めることで、持続的な社会の実現と企業価値の向上を目指します。

 

  (注)グループ店舗売上高とは、当社直営店とフランチャイズ店の店舗売上高の合計を指しております。

 

(4)目標とする経営指標

 当社グループは、2025年6月期を最終年度とした中期経営計画「ビジョン2025」を2019年6月に策定し、次期以降の増収増益を目指してまいります。

 その上で、2025年6月期までを対象とした以下の経営指標を目標としております。

① 2025年6月期の連結売上高1,000億円

② 連結決算における売上高、営業利益、経常利益の年間毎平均10%以上の成長

③ 既存店売上高のプラス成長

④ ROA(総資産経常利益率)15%以上

⑤ ROE(自己資本利益率)15%以上の維持

⑥ ROIC(投下資本利益率)15%以上の維持

  ※ ROIC= 税引後経常利益 ÷ (自己資本 + 有利子負債)

⑦ 自己資本比率50%以上の維持

 

 なお、2022年6月期における当社グループの各項目についての状況は以下のとおりです。

① 2022年6月期における連結売上高は732億円となりました。

② 売上高(前期比14.4%増)、営業利益(前期比12.4%増)、経常利益(前期比44.5%増)となりました。

③ 国内既存店売上高前期比は7.1%増となりました。

  ※国内既存店とは、2022年6月30日現在で開店から18カ月以上を経過している国内の店舗を指します。

④ ROA(総資産経常利益率)は13.1%となり15%未満となります。

⑤ ROE(自己資本利益率)は17.6%となり15%以上を達成いたしました。

⑥ ROIC(投下資本利益率)は15.7%となり15%以上を達成いたしました。

⑦ 自己資本比率は49.0%となり50%未満となりました。

 

 

(5)当社のサステナビリティへの取り組み

 当社の経営理念である”Smile&Sexy(スマイル アンド セクシー)”のもと、健全な企業統治体制を構築し、お客様や株主様はもとよりお取引先様、従業員、ひいては社会からの揺るぎない信頼の確立を目指しております。また、当社の事業活動を通じて社会の課題解決と持続的発展に貢献することを経営の基本方針としています。その実現に向けて、当社は2022年6月にサステナビリティ基本方針を策定し、サステナビリティ委員会(委員長:代表取締役社長 加藤央之)を設置いたしました。加えて、当社は下記9つのマテリアリティ(重点課題)を特定し、取締役会がサステナビリティ委員会を適切に監督し、当社の事業活動を通じて解決していく所存でおります。

 

① 気候変動への対応(脱炭素社会への貢献)

② 省資源・廃棄物削減への対応

③ 生物多様性の確保と持続可能な食材調達

④ 少子高齢化への対応

⑤ 顧客満足度の向上

⑥ ダイバーシティ&インクルージョン

⑦ 地域社会への貢献

⑧ 食の安全安心の確保

⑨ 経営基盤の充実

 

 また、2021年10月には、DAIZ株式会社との間で資本業務提携契約を締結いたしました。植物肉の販売や植物肉を使った新商品開発による事業拡大およびSDGs(持続可能な開発目標)への貢献を目的に協業を進めております。

 

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