業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの断続的な感染再拡大に伴う緊急事態宣言及びまん延防止等重点措置の発令により、短期的に需要が冷え込み、景気の下振れ懸念が強まる局面はあったものの、ワクチン接種の進展とともに、一部の業種を除き緩やかに持ち直しつつあります。しかし一方では、オミクロン株による感染第6波により、感染再拡大の恐れなど、依然として先行きが不透明な状況が続いております。
 インテリア・家具業界におきましては、巣籠もり消費やテレワーク等の需要は一段落し、アパレルなどの異業種からの参入が活発化しました。また、配送コストの上昇、木材の不足等に起因するメーカーからの値上要請、小売業界の人材不足による人件費の増加等により引き続き厳しい競争環境が続いております。
 一方、2020年の生活雑貨、家具、インテリアのBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は、2兆1,322億円(前年比22.4%増)、EC化率は、26.0%(前年比較2.7%増)となっており(出典:令和2年度電子商取引に関する市場調査 令和3年7月経済産業省)、商取引の電子化が引き続き進展しております。
 こうした環境の中で当社は、お客様と店舗スタッフの安全を第一に、3密防止の店舗衛生対策を徹底しながらECサイトとリアル店舗の相互送客に注力した店舗運営を行いました。また、持続的に安定した成長の実現に向け、商品構成の充実と付加価値の高い商品を揃え、他社との差別化を図ってまいりました。
 その結果、売上高11,626,042千円(前年同期比6.4%増)、営業利益1,005,215千円(前年同期比23.3%増)、経常利益1,014,171千円(前年同期比16.3%増)、当期純利益692,531千円(前年同期比12.6%増)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

(unico事業)

家具の新商品状況につきましては、ナチュラルな木目とラタンを合わせた素材感が魅力のSOLKシリーズを発売しご好評を頂きました。また、サスティナビリティの観点から、不要になったペットボトルを再利用したカーテンのLATLE(ラトル)とREPLIK(レプリク)の2シリーズを展開しました。その他、コラボ企画として、イラストレーターのMIDORI NAKAJIMAや手塚プロのUNICO(ユニコ)と提携し商品開発を行い、ブランド価値向上に注力しました。
 チャネル戦略に関しましては、引き続き出店を控え、ECにリソースを割く方針を継続しつつ、既存の好調店である福岡のリニューアルにより、更なる売上の上積みを図りました。また、コンサルティング会社の協力を得てDXを推進し、ECサイトの強化、OMO(当社ECサイトと当社実店舗の融合)等のマーケティングに活用するほか、店舗接客の効率を高める接客アプリの開発や、商品情報を一括管理するシステム構築により業務改善を進めました。加えて、CS(顧客満足)の向上のため、顧客アンケートを実施し、全体的な改善点を共有し、改善点について取組みを行いました。
 以上の結果、当事業年度のセグメント売上高は11,544,785千円(前年同期比6.5%増)、セグメント利益1,032,085千円(前年同期比19.8%増)となりました。

 

(food事業)

新型コロナウイルス感染症の断続的な感染再拡大に伴う緊急事態宣言とまん延防止等重点措置による酒類提供制限や営業時間の短縮をしてきた一方で、お客様のニーズに合わせたテイクアウト商品の拡充、強化、デリバリーサービスの推進によりお客様の獲得に努めてまいりました。
 当社店舗oeuf oeuf(ウフウフ)につきましては、食べログが主催するジャンルごとに高い評価を集めた100店を発表するグルメアワードにおきまして「食べログ ビストロ 百名店 2021」に選出されました。
 以上の結果、当事業年度のセグメント売上高は81,256千円(前年同期比1.1%増)、セグメント損失26,870千円(前年同期は35,886千円のセグメント損失)となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりです。

 

① 生産実績

 該当事項はありません。

 

② 仕入実績

 当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自  2021年2月1日

至  2022年1月31日)

前年同期比(%)

仕入高(千円)

unico事業

4,936,699

136.6

food事業

22,416

100.6

合計

4,959,116

136.4

 

(注)  1.記載金額には消費税等は含まれておりません。

2.unico事業における主な変動要因は、適正在庫維持のため仕入れを調整したことによるものです。

 

③ 受注実績

 当社は見込み生産を行っているため、該当事項はありません。

 

④ 販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

 

セグメントの名称

当事業年度

(自  2021年2月1日

至  2022年1月31日)

前年同期比(%)

売上高(千円)

unico事業

11,544,785

106.5

food事業

81,256

101.1

合計

11,626,042

106.4

 

(注)  記載金額には消費税等は含まれておりません。

 

(2) 財政状態の状況

(資産の部)

当事業年度末における総資産の残高は、前事業年度末に比較して216,183千円増加し、4,552,178千円となりました。

流動資産の残高は、前事業年度末に比較して335,356千円増加して、3,369,657千円となりました。主な要因は、商品の増加433,566千円等がありましたが、現金及び預金の減少145,409千円等があったことによるものであります。

また、固定資産の残高は、前事業年度末に比較して119,174千円減少して、1,182,520千円となりました。主な要因は、繰延税金資産の減少128,442千円等があったことによるものであります。

 

(負債の部)

当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末に比較して419,453千円減少し、1,647,284千円となりました。

流動負債の残高は、前事業年度末に比較して391,895千円減少して、1,597,085千円となりました。主な要因は、未払消費税等の減少209,957千円、1年内返済予定の長期借入金の減少166,190千円等があったことによるものであります。

また、固定負債の残高は、前事業年度末に比較して27,559千円減少して、50,198千円となりました。主な要因は、長期借入金の減少34,683千円等があったことによるものであります。

 

(純資産の部)

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末に比較して635,636千円増加し、2,904,894千円となりました。主な要因は、当期純利益の計上による利益剰余金の増加692,531千円がありましたが、剰余金の配当による利益剰余金の減少56,894千円があったことによるものであります。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、営業活動による収入が投資活動及び財務活動による支出を下回ったため、前事業年度末に比べ145,409千円減少し、940,248千円となりました。なお、当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動の結果、251,267千円の収入となりました。これは主に、税引前当期純利益1,014,171千円、たな卸資産の増加による支出444,555千円、未払消費税等の減少による支出215,617千円等の計上によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動の結果、134,320千円の支出となりました。これは主に、既存店舗のリニューアルに係る有形固定資産の取得による支出80,597千円、敷金及び保証金の差入による支出37,287千円等の計上によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動の結果、262,356千円の支出となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出200,873千円、配当金の支払による支出56,765千円等の計上によるものであります。

 

 

(4) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

① 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載されているとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載されているとおりであります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要、(2) 財政状態の状況及び(3) キャッシュ・フローの状況」に記載されているとおりであります。

 

③  資本の財源及び資金の流動性についての分析

当事業年度の運転資金及び資本的支出は、営業活動によるキャッシュ・フローにより賄いました。当社の重要な資本的支出は、主にunico事業に係る設備投資であります。資金の調達源につきましては、主に自己資金により賄えるものと判断しておりますが、必要に応じ金融機関からの借入金等により対応してまいります。

 

④ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、企業価値を持続的に高めていくことが経営上の重要課題であると認識し、3年間の中期経営計画を策定しております。中期経営計画の策定にあたっては、今後の店舗展開、商品ラインナップ及び経済情勢等の外部環境を加味し、毎期更新を行っております。

当事業年度における、達成状況は以下のとおりになります。

 

2022年1月期

(目標)

2022年1月期

(実績)

売上高

11,725百万円

11,626百万円

営業利益

760百万円

1,005百万円

営業利益率

6.5%

8.7%

 

 

なお、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中長期的な会社の経営戦略」に記載の重要課題及び基本戦略については、目標達成には欠かせないものと考えており、今後も引き続き実行してまいります。

 

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