課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「“日本一うまい”食を通じて“ほっとした安らぎ”と“笑顔いっぱいのだんらん”を提供できることを最上の喜びとする。」という企業理念に基づいた経営を行っております。核家族化や個食化が進み、食事においても利便性が優先される時代の中で、当社は本来食事の持つ「おいしさ」、「あたたかさ」、「楽しさ」を大切にし、家族や世代をつなぐ「共食」の文化を広げていくために、安全で美味しい商品を提供し続けてまいります。

 川上から川下までしっかりと自社で責任を持ち、こだわりを持った職人の技術を磨き、心温まるサービスを提供する体制をグループ一丸となり築き、多くのお客様に安心して喜んでいただくことで信頼されるブランドを作り上げ、全ての人たち(お客様・従業員・オーナー・取引先・生産者・株主・地域等)が幸せになることが当社の想いです。

 

(2)経営環境

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用が断続的に実施され、厳しい状況が続きました。ワクチン接種が進行し、9月30日には各地で発令されていた緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が解除され、10月以降は徐々に日常生活が取り戻されるに伴い、持ち直しの動きが見えつつありました。しかしながら、足元では、変異株の出現や、世界的なサプライチェーンへの懸念、原材料の高騰、エネルギー価格の上昇など、依然として先行き不透明な状態が継続しております。

 外食市場におきましても、消費者の低価格志向・節約志向・中食需要の拡大等により大変厳しい環境となっておりますが、今後もコンビニや中食各社を含めた企業間競争の激化や新型コロナウイルス感染症の影響などもあり、厳しい状況が続くことが想定されます。

 たこ焼市場におきましては、近年は原材料価格(たこ)の高騰による事業者の廃業等により市場縮小傾向にありましたが、庶民の味として定着しているたこ焼市場の継続的な縮小は見込まれておらず、当社はたこ焼市場における圧倒的トップシェア企業の地位を確立しております。居酒屋市場におきましては、提供メニューを絞ったカテゴリー居酒屋、さらにはフードを絞ったセレクト系居酒屋が登場しており、これらの業態は従来の総合居酒屋業態に比して高い成長性を有しています。当社の銀だこ酒場、おでん屋たけし、日本再生酒場等の酒場業態は、カテゴリー居酒屋・セレクト系居酒屋に属するものと考えられ、今後十分な成長余地があると考えます。

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は日本のみならず全世界において膨大な損失を与え、また、国内外の人々の生活に甚大な影響を及ぼし、社会全体が大きく変わる可能性があります。このような社会環境の変化に対応すべく、市場の変化に合わせた業態・店舗の開発・展開に取り組んでまいります。

 

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、以下の課題について積極的に取り組み、収益チャネル・収益構造の多層化を推進いたします。

 

①株式会社ホットランドにおける「築地銀だこ」事業の運営・拡大

 当社グループの主力事業である「築地銀だこ」は、2022年3月14日をもちまして創業25周年を迎えることとなりました。それに併せて、「築地銀だこ」は25年分の感謝を込めた「大創業祭」やテレビアニメ「鬼滅の刃」とのコラボレーション、銀だこオイルやユニフォームデザインのリニューアル等、更なる成長に向けた取り組みを行ってまいります。

 また、ロードサイド型モデルのブラッシュアップを行います。一部の「ドライブスルー店舗」は、再利用可能なコンテナを使用することにより機動的な出退店や移設等が可能であり、メニューを絞り込んだ生産性の高いモデルにブラッシュアップいたします。なお、当コンテナは、当社独自の仕様で製造し、内装・設備などを加えて使用しています。更にコンビニ跡地等を利用したフードコート型「ドライブイン店舗」では、イートインスペースを改装し、より居心地の良い空間へブラッシュアップいたします。

 加えて、25周年を盛り上げる様々な話題作りや外部コンテンツとのコラボレーション、来店促進に向けた各種販売促進施策の実施、季節・期間限定商品の開発につきましても積極的に取り組んでまいります。また、新チャネルの開拓としてデリバリーサービス強化にも継続的に取り組み、個店別メニューの追加・カスタマイズ、デリバリー専用メニューの開発、導入店舗数の拡大、サービスベンダーの拡大を図ります。

 製販事業においては、冷凍たこ焼の販路拡大を図り、大手コンビニエンスストア向け販売のほか、大手スーパーマーケットや量販店向けの販路を拡大し、更にアジア地域への展開も進めてまいります。それらの施策により工場稼働率の向上を図ります。

 

②株式会社オールウェイズにおける酒場業態の開発・育成・運営

 2022年1月1日付で立ち上げた株式会社オールウェイズ(旧株式会社ギンダコスピリッツ)」は、「銀だこハイボール酒場」、「銀だこ酒場」、「おでん屋たけし」、「日本再生酒場」等の酒場業態を展開・推進してまいります。

 「銀だこハイボール酒場」、「銀だこ酒場」につきましては、業態や立地特性に応じて、柔軟に店舗戦略の見直しを行なってまいります。特に「銀だこ酒場」は、住宅地域の商店街入口などに展開し、女性やファミリー層も気軽に利用し易い外観・内装で、家飲み需要にも対応すべくたこ焼以外のテイクアウトメニューも充実した業態モデルとなっており、これらの特性を活かした出店拡大を進めてまいります。

 「おでん屋たけし」は、首都圏の好立地でも展開可能な収益性の高い専門店業態として独自のポジションを築いています。客層も幅広く、おでん屋を利用したことがない方や女性にも入りやすい外観・明るい内装で、店舗拡大に向け出店を加速させてまいります。

 「日本再生酒場」は、立ち飲みブームの起点となった70年の歴史を持つ“もつやき処い志井”をルーツとした老舗酒場です。既述のとおり、当事業年度において当社グループの傘下といたしましたが、独自のノウハウから仕入れる、最高の鮮度のホルモンがメニューの主軸であり、“活力あふれる日本の酒場をもう一度”の心意気を受け継ぎ、地方都市も視野に入れた店舗展開を図ってまいります。

 

③株式会社ホットランドネクステージにおける主食業態の開発・育成・運営

 2022年1月1日付で立ち上げた株式会社ホットランドネクステージは、「油そば」、「野郎めし」等の主食業態を展開・推進してまいります。

 「油そば」の「東京油組総本店」は、“汁なし”ゆえにテイクアウト・デリバリーにも適しており、高利益体質の業態に成長してまいりました。今後は全国展開を行い、出店拡大を進めてまいります。

 「野郎めし」は、2021年11月に1号店である「太田50号バイパス店」がオープンし、好調なスタートを切りました。分かりやすいメニューで差別化された専門店業態として、テイクアウト・デリバリー対応も可能なため、ロードサイド型主食業態の柱として展開してまいります。

 

 

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