課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、「ITの発展」に寄与すべく前例のない技術開発にも果敢に挑戦し、蓄積した技術やノウハウを「技術サービス」へと昇華させ、「社員の成長」と共に「顧客の価値創造」の実現により、社会貢献に努めてまいります。

 

(2)経営戦略等

ICTソリューション事業においては、進行中の大型案件はプロジェクトマネジメント体制を強化し、早期に収束させるべく注力してまいります。また、今後の大型案件受注を見据え、パートナーを管理する組織の再編や開発リソースを提供するパートナー企業との連携強化等、適切な人材配置を可能にするための施策を講じてまいります。一方、注力分野である先端技術(5G、VR/AR/MR等のスマートデバイス連動、AI、画像/音声認識)を活用した案件は、コロナ禍で一時的に先送りする傾向も見られましたが、大企業を中心に再び活発化しており、これら先進性の高い案件を積極的に増やし、売上の拡大と利益率の向上を目指します。また、社長直轄の人材獲得専門チームの施策により、エンジニアの中途採用実績は前年同期比約2倍となるなど着実に成果をあげており、リテンション、教育研修の充実とあわせて人材投資を進め組織力の向上を図ります。そして、M&Aの積極的な活用やダイレクト採用手法の強化等を通じて、さらなる人材確保を進めてまいります。

農水産物輸出ソリューション事業においては、当連結会計年度よりスタートした「コネクトアジア」は中小生産者から大手食品メーカーまで幅広く関心をいただき、順調なスタートを切りました。今後は原材料の規制確認や通関手続きなど複雑な輸出関連業務をすべて代行し、現地のマーケティングや中長期的なブランディングまで一貫してサポートできるサービス体制の確立に取り組みます。日本政府が掲げる2030年までに農林水産物・食品の輸出額5兆円という目標を追い風にシンガポールからスタートし、マレーシア、香港、台湾へのサービス展開に向けて準備を進める予定です。当事業が目指すビジネスモデルは、輸出手続き・現地販売の自動化によって日本国内生産者が簡単に販路を持つことが可能となることに加え、海外消費者の反応や需要に関するデータを取得、分析できるプラットフォームを提供することで、利用企業からの手数料収入により収益化を図ることであり、今後も実現へ向けた投資を継続してまいります。

また、事業間シナジーやヘルスケア分野等のデジタル投資によるイノベーションが見込める領域においてはM&A、資本業務提携を検討し、事業規模の拡大、収益構造の変革に取り組んでまいります。

以上により、2023年6月期の連結業績につきましては、売上高6,200百万円、営業利益200百万円、経常利益190百万円、親会社株主に帰属する当期純利益100百万円を見込んでおります。

 

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、収益性と継続的成長を実現することを経営目標と認識し、売上高成長率及び売上高営業利益率を重視しております。また、事業の成長加速のためM&Aを積極的に検討する方針であり、その場合、のれんの償却額が増加する可能性があるためEBITDA(※)を経営指標としております。

※  EBITDA=営業損益+減価償却費+のれん償却額

 

(4)経営環境

新型コロナウイルスの感染動向に左右される状況が継続しておりますが、ロシアによるウクライナ侵攻や資源価格の高騰、円安による物価高は深刻となり、世界経済の混乱、日本経済への悪影響が懸念されております。

一方、コロナ禍をきっかけとした新たな価値観、ライフスタイルの急激な変化は、企業のビジネスモデルの変革を促し、DXを支援する情報サービス業界の追い風となると認識しておりますが、高い技術を持つエンジニアを様々な産業で奪い合う構図は、人件費、採用コスト増、開発パートナーの単価上昇となるため、それらを吸収できる付加価値の高いサービスを提供し、顧客満足を高めていく必要があります。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当社グループが優先的に対処すべき課題は、以下のとおりです。

① 先端技術の習得

あらゆる産業分野において人材リソース不足、非効率といった共通する課題が浮き彫りとなり、デジタル化の推進が拡大していくものと予測されております。当社グループは、市場ニーズに的確に応えることができる技術力を習得し保持するため、ICTソリューション事業において先端技術(5G、VR/AR/MR等のスマートデバイス連動、AI、画像/音声認識)を活用した案件を増やしていくことが重要と捉えております。また、パートナー企業とのアライアンス等による新技術の研究・実証実験に努め、お客さまのITパートナーとして生産性の向上やビジネスの発展に貢献してまいります。

 

② 人材の確保と育成

当社グループが中長期的に成長していくためには、優秀なエンジニアの確保と育成が重要な課題であると認識しております。このような課題に対処するため、通年採用、完全オンライン面接による採用機会の拡大や、米国のグループ会社を拠点としたグローバル採用を進め、国籍に捉われない幅広い人材の獲得に努めております。新型コロナウイルス感染症拡大以降は海外渡航を控えているため、ASEAN、シリコンバレーを中心とした海外エンジニアを確保するための現地採用イベントを中断しておりますが、リモートワークに対応できる勤務体制の構築により、従来地理的に採用対象とすることができなかった地域の優秀なエンジニアにアクセスが可能となりました。これらグローバル採用、遠隔地人材の定着と戦力化も重要な課題となっております。

また、当社グループは「働き方の多様性」を尊重しており、リモートワーク、時短勤務を制度化することで職場環境の充実に力を入れると共に、スキルアップのための資格補助、オンライン学習プラットフォームを活用した教育研修制度を整え、能力を最大限に発揮できる仕組みを確立してまいります。

 

③ 事業領域の拡大

売上高の多くを占めるICTソリューション事業は受注型の事業モデルとなっているため、強固な経営基盤と持続的な成長を可能とする多極的な事業構造に転換していく必要があります。当社グループは創業以来ICTを活用し、その知見とノウハウを融合し発展させることで、先見的な自社ソリューションの開発、事業化を推進してまいりました。農水産物輸出ソリューション事業は、日本とアジアをデジタルでつなぎ、日本国内の生産者、流通会社のアジアマーケット進出を容易にするプラットフォームの構築を進め、当社が自ら取り組む「産業向けDX」の一つとして位置づけております。その他、当社グループが取り組む「産業向けDX」は、カジノ向け決済ソリューション、住宅リフォームの2つの分野があり、前者では新型コロナウイルス収束後の日本版IR施設成立を目指す企業との連携を模索しており、後者では中小工務店向けに生産性向上を支援するパッケージソフトを展開しております。これらにつきましても、ICTソリューション事業で蓄積した技術、知見を応用することで早期の収益化を目指し、事業領域を拡大してまいります。

 

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