研究開発活動

5 【研究開発活動】

当社グループ(当社および連結子会社)は、技術開発力のある成形加工メーカーとして、独自技術の確立、拡大を基本理念としております。新材料・新商品開発は、樹脂材料及び設備機械マーカーとジョイントワークしつつ、新加工法の開発および生産治具・自動省力機の設計・製作を積極的に進めております。更に近年、環境課題から脱炭素の取組みとして、CO2排出削減のため軽量かつ剛性でリサイクル可能な技術が開発上のキーアイテムとなっております。今後、樹脂とカーボンファイバーや環境素材といった多様な材料を融合する成形技術を、昨年度導入しました複合材設備で強化推進してまいります。

当連結会計年度におけるグループの全体の研究開発費は50百万円であります。

セグメントの研究開発活動を示すと次のとおりであります。

(1) 自動車部品事業

自動車部品分野では、軽量かつ剛性でリサイクル可能な技術として、各種繊維強化コンポジット材による板金の樹脂化に取り組み、当社の新工法が大手自動車メーカーに採用され、金属代替部品として実用化を達成しております。

また、軽量化技術としては、従来から検討進めております化学発泡成形技術に加えて、物理発泡成形技術についても試作開発検討を進めております。更には環境面から熱・音マネジメントが要求される需要に対しても、今後のマルチマテリアル化を睨み、一層機能向上を狙った部材の開発にも引き続き取り組んでおります。

一方、高品位な意匠性を実現するためのフィルムによる加飾技術では、3次元フィルム加飾工法による高品位内装部材は採用、実用化されております。ここでの3次元フィルム技術の更なる進化としては、触感や透過といった機能性を高めた技術改良を進めており、採用の拡大を目指しております。

その他に当社の強みである真空成形技術の究極レベルを達成するため、高機能樹脂も駆使しながら技術革新に挑戦しております。

(2) 住宅設備・冷機部品事業

住宅設備・冷機部品分野では、当社の主力製品である洗面キャビネットにおいて、設計まで遡った究極的なもの造り活動の成果として、コスト低減提案が採用され更なる展開を進めております。

また、本事業でも、既述の3次元フィルム技術の進化として、撥水・撥薬剤・抗菌の機能性を有した技術を追求しており、ここでも、新たな需要の開拓を進めております。

このように、更なる機能、品質向上を目的とした技術が確立し、新規製品の実現に向けて開発を加速しております。

(3) アドバンスドマーケット事業

従来のアミューズメント市場向けゲームソフトパッケージ等の開発に加えて、複合材技術、真空・圧空成形技術、3次元フィルム技術といった多様な技術開発力で、各種市場での需要に対応していきます。

IT製品やエネルギーインフラ市場向けとして、軽量かつ高精度の薄肉成形を可能とする各種カーボンファイバー素材成形の研究開発、医療・介護や植物工場向け市場に関しては、それらの機器部品に対応する真空・圧空成形技術、また、こだわり家電やその他移動体向けでは、3次元フィルム技術などを適用させ、市場開拓をすすめております。

 

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