業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

 

① 経営成績

当連結会計年度の当社グループの業績は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営環境」に記載のとおり、当社グループの主要な市場である広告市場は、新型コロナウイルス感染症の影響が緩和したことにより回復する一方、当社の主要事業分野の一つであるプロモーションメディア広告費は、前年比で減少となる等、一部事業では厳しい事業環境が継続いたしましたが、広告ソリューション事業においてオンラインイベント、事務局・施設等の運営関連の大型案件が受注できたこと等により、売上高は11,051百万円(前年同期比56.9%増)、営業利益は730百万円(前年同期は営業損失707百万円)、経常利益は837百万円(前年同期は経常損失496百万円)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は544百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失367百万円)となりました。

 

セグメント別の業績は、次のとおりであります。

(広告ソリューション事業)

SP(セールスプロモーション)・イベント部門につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、従来型のリアルイベント・展示会等の需要は減少したものの、オンラインイベント、事務局・施設等の運営関連の大型案件が受注できたこと等により、業績を大きく伸ばすことができました。TVCM(テレビコマーシャル)部門につきましては、広告需要の回復を受け、受注も堅調だったことから、業績も堅調に推移いたしました。

この結果、広告ソリューション事業の売上高は、6,908百万円(前年同期比65.7%増)、営業利益は913百万円(同300.0%増)となりました。

(テクニカルソリューション事業)

映像機器レンタル部門につきましては、当部門は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた部門であり、厳しい事業環境が継続いたしました。令和3年10月以降に行動制限が緩和され、リアルイベント・展示会・コンサート・舞台等が再開されはじめたこと等により、前連結会計年度に比べ業績は回復いたしましたが、低調な結果となりました。ポストプロダクション部門につきましては、TVCM編集業務を中心に編集業務の需要が回復したこと等により、業績も堅調に推移いたしました。

この結果、テクニカルソリューション事業の売上高は、4,143百万円(同44.1%増)、営業利益は329百万円(前年同期は営業損失430百万円)となりました。

② 財政状態

当連結会計年度末の総資産につきましては、前連結会計年度末に比べて1,146百万円増加し、9,794百万円となりました。

流動資産は前連結会計年度に比べて1,472百万円増加し6,762百万円となりました。主な要因は、現預金の増加590百万円、電子記録債権の増加85百万円、売掛金の増加1,108百万円によるものであります。

固定資産は前連結会計年度に比べて326百万円減少して3,031百万円となりました。主な要因は、有形固定資産の減少222百万円、敷金及び保証金の減少60百万円によるものであります。

負債につきましては、前連結会計年度末に比べて678百万円増加し、4,196百万円となりました。

流動負債は前連結会計年度に比べて807百万円増加して3,823百万円となりました。主な要因は、買掛金の増加307百万円、未払金の減少50百万円、未払消費税等の増加186百万円、未払法人税等の増加320百万円、賞与引当金の増加81百万円によるものであります。

固定負債は前連結会計年度に比べて128百万円減少して373百万円となりました。主な要因は、長期借入金の減少50百万円、長期リース債務の減少92百万円によるものであります。

純資産につきましては、前連結会計年度末に比べて467百万円増加し、5,597百万円となりました。主な要因は、利益剰余金の増加472百万円によるものであります。この結果、自己資本比率は57.2%となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ590百万円増加し、当連結会計年度末には3,607百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は1,028百万円(前年同期比21.0%増)となりました。

主な増加要因は、税金等調整前当期純利益の計上836百万円、減価償却費の計上514百万円、賞与引当金の増加81百万円、仕入債務の増加307百万円、雇用調整助成金の受取額134百万円、法人税等の還付税額231百万円であり、主な減少要因は、雇用調整助成金の計上123百万円、、売上債権の増加1,176百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は49百万円(同67.1%減)となりました。

主な増加要因は、敷金及び保証金の回収による収入60百万円であり、主な減少要因は、有形固定資産の取得による支出86百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の減少は388百万円(前年同期は263百万円の増加)となりました。

主な要因は、リース債務の返済による支出292百万円、配当金の支払額71百万円によるものであります。

 

④ 制作、受注及び販売の実績

a.制作実績

当連結会計年度における制作実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

制作高(千円)

前年同期比(%)

広告ソリューション事業

4,126,971

61.0

テクニカルソリューション事業

3,501,386

19.8

合計

7,628,358

39.1

 

(注)  1  セグメント間取引については、相殺消去しております。

 2  金額は、総製造費用によっております。

 3  上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

広告ソリューション事業

7,047,333

70.2

1,525,267

10.0

テクニカルソリューション事業

4,295,233

58.3

625,246

32.0

合計

11,342,566

65.5

2,150,513

15.6

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

広告ソリューション事業

6,908,416

65.7

テクニカルソリューション事業

4,143,502

44.1

合計

11,051,918

56.9

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 令和2年3月1日

至 令和3年2月28日)

当連結会計年度

(自 令和3年3月1日

至 令和4年2月28日)

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社博報堂プロダクツ

722,808

10.3

1,695,127

15.3

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度における売上高は11,051百万円(前年同期比56.9%増)となりました。これは主に、広告ソリューション事業において、オンラインイベント、事務局・施設等の運営関連の大型案件が受注できたこと、TVCM部門、ポストプロダクション部門の受注も堅調だったことから、業績も堅調に推移したこと等によるものであります。

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上総利益は3,447百万円(同119.9%増)となりました。これは売上高の増加及び売上総利益率の上昇によるものであります。売上総利益率は前連結会計年度の22.2%から当連結会計年度は31.2%に上昇しております。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、2,716百万円(同19.4%増)となりました。これは主に人件費の増加等によるものであります。

 

(営業利益)

当連結会計年度における営業利益は730百万円(前年同期は営業損失707百万円)となりました。これは販売費及び一般管理費は増加しましたが、売上総利益の増加によるものであります。

 

(経常利益)

当連結会計年度における経常利益は837百万円(前年同期は経常損失496百万円)となりました。営業外収益として134百万円を計上しております。これは主に雇用調整助成金123百万円等によるものであります。営業外費用として27百万円計上しております。これは主に持分法による投資損失16百万円等によるものであります。

 

(特別損益)

当連結会計年度において特別利益として1百万円計上しております。これは主に投資有価証券売却益1百万円等によるものであります。特別損失として1百万円計上しております。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は836百万円(前年同期は税金等調整前当期純損失506百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は544百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失367百万円)となりました。

 

(経営成績に重要な影響を与える要因について)

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

財政状態の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態」に記載のとおりであります。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローにつきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

当社グループの主要な資金需要は、設備投資資金と運転資金であります。設備投資資金は、営業上の競争優位のため最新鋭の機材への設備投資は欠かすことが出来ないものであります。運転資金は、制作費並びに販売費及び一般管理費等の営業費用の支払いに要するものであります。

現状、これらの資金需要につきましては自己資金、短期借入金で賄っておりますが、必要に応じて長期借入金により資金調達を行う等、柔軟に対応することとしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。また、連結財務諸表の作成にあたり、資産・負債及び収益・費用の一部について合理的な見積り等により計上しており、実際の結果は、これらの見積り等と異なる結果となる場合があります。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

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