業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー (以下、「経営成績等」という。) の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況からの脱却が進む社会経済活動や各種政策の効果により、景気が持ち直していくことが期待されておりますが、海外の金融政策による影響や供給面での制約、金融資本市場の変動等による影響には十分に注視する必要があります。

当社グループの事業を取り巻く環境においては、2021年の国内ゲームアプリ市場規模は1兆3,060億円と安定した推移が続いております (参考:株式会社角川アスキー総合研究所「ファミ通モバイルゲーム白書2022」)。
 このような事業環境のもと、当社グループの中長期的な成長の要となる複数の新規アプリの企画・開発及び既存アプリの運営に取り組んでまいりました。ゲームにおいては経年による課金高の減少が続いた一方で、ゲーム恋活アプリ『恋庭』は2021年12月の大型アップデートを機に月間課金高・DAU等の各種KPIが好調に推移した結果、グループ全体の売上高は前連結会計年度比で増収となりました。しかしながら、新作アプリの開発費用及び『恋庭』・2022年10月18日に配信を開始した新作RPG『メメントモリ』のプロモーション費用が先行したことが主な要因となり、引き続き営業損失を計上する結果となりました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は2,428,853千円 (前連結会計年度比14.1%増)、営業損失1,008,362千円 (前連結会計年度は営業損失807,587千円)、経常損失1,015,877千円 (前連結会計年度は経常損失801,937千円)、親会社株主に帰属する当期純損失に関しては838,454千円 (前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失541,587千円) となりました。

なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物 (以下、「資金」という。) は、前連結会計年度と比べて528,744千円減少し、822,628千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果使用した資金は974,294千円 (前連結会計年度比244,462千円の支出増)となりました。主な要因は、税金等調整前当期純損失の計上1,015,877千円、売上債権の増加額72,427千円、未払金の増加額108,392千円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果得られた資金は96,359千円 (前連結会計年度は65,443千円の支出) となりました。主な要因は、定期預金の純減101,000千円、無形固定資産の取得による支出2,104千円、敷金及び保証金の差入による支出2,335千円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果得られた資金は349,186千円 (前連結会計年度は74,916千円の支出) となりました。主な要因は、短期借入金の純増額300,000千円、長期借入金の純減額466,305千円、株式の発行による収入137,139千円、自己株式の処分による収入351,893千円、新株予約権の発行による収入26,660千円であります。

 

③ 生産、受注及び販売の状況

a.生産実績

当社グループは生産活動を行っておりませんので、記載を省略しております。

  

b.受注状況

当社グループは受注生産を行っておりませんので、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。なお、当社グループはスマートフォンアプリ関連事業の単一セグメントであります。

セグメントの名称 

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

 至 2022年9月30日)

前年同期比
(%)

スマートフォンアプリ関連事業 (千円)

2,428,853

14.1

 

 

(注) 1.当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自 2020年10月1日

 至 2021年9月30日)

当連結会計年度

(自 2021年10月1日

 至 2022年9月30日)

販売高
(千円)

割合
(%)

販売高
(千円)

割合
(%)

Apple Inc.

1,086,214

51.0

1,274,651

52.5

Google LLC

851,780

40.0

786,472

32.4

 

2.相手先は決済代行事業者であり、ユーザーからの代金回収を代行しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とする箇所があります。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成における重要な会計方針及び見積りは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項) 及び (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1) 財政状態

 (資産)

当連結会計年度末における総資産は2,039,889千円となり、前連結会計年度末に比べ429,436千円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が629,744千円減少、繰延税金資産が180,435千円増加したことによるものであります。

 

 

 (負債)

当連結会計年度末における負債は1,640,564千円となり、前連結会計年度末に比べ106,473千円減少いたしました。これは主に、短期借入金が300,000千円増加、長期借入金 (1年内返済予定の長期借入金を含む。) が466,305千円減少したことによるものであります。

 

 (純資産)

当連結会計年度末における純資産は399,324千円となり、前連結会計年度末に比べ322,963千円減少いたしました。これは主に、新株予約権行使により資本金及び資本剰余金が315,519千円増加、自己株式が182,740千円減少、親会社株主に帰属する当期純損失を838,454千円計上したことに伴い利益剰余金が減少したことによるものであります。

 

2) 経営成績

 (売上高) 

当連結会計年度の売上高は2,428,853千円 (前連結会計年度比14.1%増) となりました。詳細は、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

 (売上原価、売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は2,381,676千円 (前連結会計年度比2.4%増) となりました。増減の主な要因としては、既存アプリの課金高増加に伴うプラットフォーム手数料の増加によるものであります。

この結果、当連結会計年度の売上総利益は47,177千円 (前連結会計年度は売上総損失197,795千円) となりました。

 

 (販売費及び一般管理費、営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,055,539千円 (前連結会計年度比73.1%増) となりました。増減の主な要因としては、「恋庭」及び新作RPG「メメントモリ」に係る広告宣伝費の増加によるものであります。

この結果、当連結会計年度の営業損失は1,008,362千円 (前連結会計年度は営業損失807,587千円) となりました。

 

 (営業外損益、経常利益)

当連結会計年度の営業外収益は10,168千円 (前連結会計年度比46.6%減)、営業外費用は17,683千円 (前連結会計年度比32.0%増) となりました。営業外収益の主な内訳は受取手数料の発生6,413千円、営業外費用の主な内訳は支払利息の発生15,246千円であります。

この結果、当連結会計年度の経常損失は1,015,877千円 (前連結会計年度は経常損失801,937千円) となりました。

 

 (特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の特別損益は、特別利益及び特別損失ともに計上がありませんでした。

これらの結果、税金等調整前当期純損失は1,015,877千円 (前連結会計年度は税金等調整前当期純損失801,937千円) となり、法人税、住民税及び事業税3,012千円並びに法人税等調整額△180,435千円の計上により、親会社株主に帰属する当期純損失は838,454千円 (前連結会計年度は親会社株主に帰属する当期純損失541,587千円) となりました。

 

3) キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

b.経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因は「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

c.資本の財源及び資金の流動性

当社の事業活動における運転資金需要の主なものは、広告宣伝費、人件費、地代家賃等であります。このほか、会社の成長に必要な設備投資等を含め、収入と支出のバランスを考慮して資金運用を実施することを主たる方針としております。

これらの運転資金については、自己資金、金融機関からの借入及び新株の発行により調達しております。

 

d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、翌期以降3年間における売上高及び営業利益それぞれの合計金額を経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための指標と位置付け、その向上を目指しております。

 

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