業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症流行により経済活動が制限されるなか、ワクチン接種促進を受け、経済活動の持ち直しの動きがありました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症流行による消費マインドの低下、地政学的リスクの高まりによる原材料価格の高騰、中国における経済活動の抑制など、依然として先行き不透明な状況が続きました。

当社グループの主要顧客である飲食店や宿泊施設は、酒類提供制限、営業時間短縮等、繰り返し営業活動への大きな制約を受けましたが、まん延防止等重点措置の解除に伴い2022年4月以降客数の持ち直しの兆しが見られました。

当社グループは、引き続き感染予防の組織的取り組みを実施しつつ、売上確保に努めてまいりました。飲食店や宿泊施設向けの洗剤洗浄剤及び固形燃料等においては、感染対策用製品を中心に販売活動を積極的に推進し、売上は増加いたしました。

アルコール製剤は、新型コロナウイルス感染症流行により急速に拡大した需要の反動があり、売上は減少いたしましたが、新規チャネル開拓が進み、新型コロナウイルス感染症流行前と比較し、一定の伸びを維持しました。

これにより、当連結会計年度の売上高は、177億9千2百万円(前期比 3.5%減)となりました。

利益につきましては、原材料価格高騰の影響を大きく受け、営業利益18億2千5百万円(同 25.5%減)、経常利益18億5千5百万円(同 24.7%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、12億3千1百万円(同 76.6%増)となりました。

当社グループは、業務用の化成品事業を行っており、単一セグメントであるため、セグメント別の情報はありません。当社グループ製造品及び仕入商品等の売上高は、次のとおりであります。

 

<当社グループ製造品>(業務用洗剤・洗浄剤・除菌剤・漂白剤・固形燃料等)

アルコール製剤は、新型コロナウイルス感染症流行により急速に拡大した需要の反動があり売上は減少いたしましたが、官公庁やレジャー施設などへの新規チャネル開拓が進み、新型コロナウイルス感染症流行前と比較し、一定の伸びを維持しました。

飲食店や宿泊施設向けの洗剤洗浄剤及び固形燃料等においては、「ノロスターVGクリーナー」「ノロスタートイレクリーナー」など感染対策用新製品、「ケミファインクイックすすぎ」など高付加価値製品を中心に顧客のニーズに沿った製品・サービスの提案を行った結果、売上は増加いたしました。

その結果、当連結会計年度の当社グループ製造品売上高は、142億4千5百万円(前期比 5.0%減)となりました。

 

<仕入商品等>

当連結会計年度の売上高は、35億4千6百万円(同 3.0%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、資金といいます。)の期末残高は、前年同期より3億3百万円増加し、60億5千7百万円となりました。主な内訳は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、15億8千6百万円(前期比41.6%減)となりました。主には税金等調整前当期純利益が18億8百万円、減価償却費が6億1千7百万円あった一方で、法人税等の支払額が7億9千8百万円あったことなどによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、6億1千5百万円(前期比43.1%減)となりました。主には有形固定資産の取得による支出が6億1千3百万円あったことなどによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、7億8千8百万円(前期は17億2千7百万円の収入)となりました。主には長期借入金の返済による支出が6億2千5百万円、配当金の支払額が1億5千9百万円あったことなどによるものです。

③ 生産、受注及び販売の実績

当社グループは、業務用の化成品事業を行っており、単一セグメントであるため、セグメント区分に変えて品目別で記載しております。

イ.生産実績

当連結会計年度における品目別生産実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

前年同期比(%)

自社製造品(千円)

12,844,089

94.2

(注)金額は販売価格によっております。

 

ロ.受注実績

該当事項はありません。

ハ.商品仕入実績

当連結会計年度における品目別商品仕入実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

前年同期比(%)

仕入商品等(千円)

2,853,800

104.6

 

ニ.販売実績

当連結会計年度における品目別販売実績は次のとおりであります。

品目

当連結会計年度

(自 2021年6月1日

至 2022年5月31日)

前年同期比(%)

自社製造品(千円)

14,245,764

95.0

仕入商品等(千円)

3,546,674

103.0

合計(千円)

17,792,438

96.5

(注)最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績については、総販売実績に対する割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)及び(追加情報)」に記載したとおりであります。

連結財務諸表の作成にあたっては、貸倒引当金、繰延税金資産の計上、減損損失等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行なっております。これらの見積りは、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる方法に基づき行っていますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果と異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態及び経営成績

a.財政状態

前連結会計年度末と比較して総資産は3億2千7百万円増加し、純資産は12億3千1百万円増加しました。この結果、自己資本比率は5.0ポイント増加し60.2%となりました。増減の主なものは次のとおりであります。

流動資産では、現金及び預金が3億3百万円、受取手形及び売掛金が3億3千2百万円それぞれ増加しております。

固定資産では、建設仮勘定が2億5千万円増加し、建物及び構築物が1億6千2百万円、機械装置及び運搬具が1億1千5百万円、ソフトウエアが1億4百万円それぞれ減少しております。

流動負債では、支払手形及び買掛金が2億3千9百万円増加し、未払金が2億2千7百万円、未払法人税等が2億5千6百万円、流動負債その他が2億3千1百万円それぞれ減少しております。

固定負債では、長期借入金が7億6千6百万円減少しております。

 

b.経営成績

(売上高)

売上高は、新規チャネル開拓が進み、新型コロナウイルス感染症流行前と比較し一定の伸びを維持しましたが、アルコール製剤においては、新型コロナウイルス感染症流行により急速に拡大した需要の反動があり、売上が減少いたしました。これにより売上高は、前連結会計年度より6億4千4百万円減少し、177億9千2百万円となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

売上原価は、原材料価格高騰の影響を大きく受け、前連結会計年度より2億2千3百万円増加し、105億円となりました。また、販売費及び一般管理費は、引き続き経費削減施策への取り組みが成果を生んだこと等により、前連結会計年度より2億4千4百万円減少し、54億6千6百万円となりました。

(営業外損益)

営業外収益は、受取利息の減少等により、前連結会計年度より1百万円減少し、8千4百万円となりました。営業外費用は、貸倒引当金繰入額の減少等により、前連結会計年度より1千5百万円減少し、5千4百万円となりました。

(特別損益)

特別利益は、固定資産の売却等により、前連結会計年度より7百万円増加し、8百万円となりました。特別損失は、中国連結子会社に係る減損損失が発生しなかったこと等により、前連結会計年度より10億5百万円減少し、5千5百万円となりました。

 

ロ.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、経営指標として、売上高、営業利益、ROEを重視しております。競争力の強化と経営の効率化を図ることにより、営業利益率の向上に努めるとともに、株主資本の運用効率を示す指標であるROEの維持向上に努めてまいります。当連結会計年度におけるROEは10.3%で前期比3.9ポイント増となりました。今後も安定的に10%以上とすることを目標としてまいります。

 

2021年5月期

2022年5月期

増減

売上高

18,436百万円

17,792百万円

△644百万円

営業利益

2,448百万円

1,825百万円

△623百万円

営業利益率

13.3%

10.3%

△3.0pt

ROE

6.4%

10.3%

+3.9pt

 

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

イ.キャッシュ・フローの状況

「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

ロ.資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、主に営業活動から得られる自己資金及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。設備投資等の長期資金需要につきましては、金融機関からの長期借入を基本としており、他方、短期の運転資金需要につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は30億6千9百万円であります。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は60億5千7百万円となっております。

 

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