課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

当社グループの「経営理念」は、『私たちリゾートトラストグループは新天地開拓を企業精神として「信頼と挑戦」「ハイセンス・ハイクオリティ」「エクセレントホスピタリティ」を追求し お客様のしなやかな生き方に貢献します』と定めております。さらに経営理念を社員一人ひとりが実践していくために事業別の「目指す姿」と「行動規範」を定めております。

また、現代は先の見通せない時代であり、だからこそ私たちグループは、社会に対して、どのような価値を提供していきたいのか、という「問い」を一人ひとりがしっかりと持ちながら、自分自身のミッションに取り組むことが重要と考えております。私たちは、改めてRTG統一の自己像を認識した上で、これからもお客様に寄り添いながら共に歩み続けるため「ご一緒します、いい人生 ~より豊かで、しあわせな時間(とき)を創造します~」をグループ共通のアイデンティティとして制定し、実践しております。

当社における競争優位性の原点としましては、社会における人々の価値観の変化を的確に捉え、会員制というシステムによるメリットを最大限に活かした商品展開、さらに会員を中心とする顧客層の需要に応じたサービスを行ってきたことによるものと考えております。郊外型で展開する高級会員制リゾートホテル「エクシブ(XIV)」に加え、ハイセンス・ハイクオリティを追求し、都心での癒しの空間を提供すべく新たな展開として、日本で初めての都市型会員制リゾートホテル「東京ベイコート倶楽部 ホテル&スパリゾート」を2008年3月に開業し、2021年6月にはウィズコロナ、アフターコロナの新たな常態を見据えた「サンクチュアリコート」シリーズの販売を開始するなど、更なる展開を図っております。またメディカル分野においても同様にハイセンス・ハイクオリティを追求し、さらにクオリティ・オブ・ライフを重視した、検診による早期発見、予防、健康寿命の長期化までの幅広いサポートと健康年齢に応じたサービスの提供・展開を図っております。今後は更に事業領域を広げ、各事業にサステナビリティの軸を通しながら、人々のウェルビーイングの実現に貢献すべく、現状に甘んじることなく、変化に柔軟に対応し、常に市場の支持を得られる商品・サービスの開発に向け努力してまいります。

 

(2)中期的な会社の経営戦略、及び目標とする経営指標

当社グループは、2018年4月に中期5ヵ年グループ経営計画「Connect 50 ~ご一緒します、いい人生~」を策定しました。なお、2021年5月に、事業環境の変化を踏まえ修正を行い、新たに2024年3月までの「ローリングプラン」として、最終年度の創業50周年に最高水準の売上、利益を目指すことを公表しております。この計画では、下記3項目の基本戦略を柱として、各事業で築き上げた唯一無二のブランドをしっかりと守りつつ、グループのシナジー効果を最大限に発揮することで、人々の生活に、より豊かで、しあわせな時間を提供し、強固でハイグレードなグループブランドを実現すると共に、お客様の一生涯を通じてお付き合いしていただけるグループになることを目指しております。また、会員制の強みであるお客様とのつながり、テーラーメイドな高付加価値サービスなど、これまで培ったノウハウをベースとして、医療、健康マーケットにおいても、より積極的に事業展開をしてまいります。

(1) グループブランドの強化・浸透

(2) 働き方改革による劇的な生産性の向上

(3) より安定的な事業ポートフォリオの実現

上記の主旨より、継続的な安定成長により事業拡大を図り企業価値を向上させていくことを経営の目標とし、「売上高」、「営業利益」、「経常利益」、「親会社株主に帰属する当期純利益」の損益項目、及び資本の効率的活用や投資者を意識した経営を行っていくための「ROE」を重要な経営指標と考えております。

当社グループは、創立50周年の節目に向かって、より一層、グループの力を結集して取り組みながら、「環境・社会・ガバナンス」において社会的責任を果たし、持続的な成長を目指した経営を続けてまいります。

 

(3)会社の対処すべき課題

わが国における今後の経済情勢につきましては、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や新型コロナウイルス感染症の再拡大が与える影響が見通しにくく、エネルギーや資源価格、人件費の高騰などにより、厳しい環境が続くことが予想されます。

観光産業においては、コロナ禍で顕在化した、自家用車利用、少人数での近場への旅行や、個室、客室での食事などのホテルでの滞在を目的にした需要のほか、衛生管理の徹底による安心で安全な滞在ニーズなど、コロナ禍で変化した需要に対応するサービス提供が期待されます。

また、ヘルスケア産業においては、コロナ禍で加速したオンライン診療を始めとするデジタルテクノロジーとデータ活用による付加価値の高いサービスの革新が期待されており、未病・予防・健康管理、地域に根ざしたヘルスケア産業の創出や、「人生100年時代」健康寿命延伸のための取組みをはじめ、全ての人が元気に活躍し続けられ、安心して暮らすことのできる社会をつくることが必要とされております。

このような環境に即し、当社グループは、コロナ禍の環境変化を踏まえた2024年3月までの中期経営計画「Connect 50 ~ご一緒します、いい人生~」ローリングプランを実行しております。

本中期経営計画においては、各事業で築き上げた「唯一無二のブランド」をしっかりと守りつつ、グループのシナジー効果を最大限に発揮することでより強固でハイグレードなグループブランドを実現する「グループ経営」を基盤として、お客様がより良い人生を健康で楽しく、より永く過ごせるよう寄り添い、「一生涯」を通じてお付き合いしていただけるグループになることを目指しております。

その達成に向けた重点施策として、経営理念を体現し、お客様へ最適な提案が行える「ブランド社員」の育成を目指す教育・研修投資や、お客様と向き合う時間を増やし、社員がイキイキと楽しく働ける環境を構築することで、生産性と創造性の向上を目指す「働き方改革」へ向けたデジタル化投資を積極的に行っております。

これからも、コロナ禍で改めて再認識したグループの強みである「会員制らしさ」、お客様とのつながりを活かしたテーラーメイドな高付加価値サービスなど、これまで培った叡智を結集して、「余暇」「健康」分野のマーケットに拡がる事業機会を好機と捉え、更なる付加価値を創出し続けるとともに、「会員制医療サービス」を充実し、がん、その他基礎疾患に対する「予防医療」に力を入れて取り組んでまいります。

また、足元においては、コロナ禍で得られたノウハウを活用して、新たな需要に応えていくことで、会員制ホテル事業とメディカル事業での更なる進化を目指します。新たに関東地区でホテル開発を予定しているほか、ホテル、シニア、医療の各施設で新たな商品・サービスを追求し運営力を高めてまいります。

なお、ロシア・ウクライナ問題に伴う当社グループへの直接的な影響はほぼないと想定しておりますが、急激な円安影響含め、食材、資材等の調達コストや、エネルギー価格の高騰に対しては、商品サービス内容を見直すなど適正な対応を行ってまいります。

当社グループは、このような時だからこそ、会員様を始めとするお客様に寄り添い、「会員制の基本」に立ち返り、信頼関係の維持、向上に努めるとともに、メディカル事業の「予防」や早期治療を目指す「早期診断」で培ったノウハウと情報の利活用を行い、お客様の健康に関わる課題の解決も積極的に行ってまいります。

リゾートトラストグループは、創立50周年の節目に向かって、より一層、グループの力を結集して、人々のウェルビーイングの実現に向けて取り組むため、グループのアイデンティティ「ご一緒します、いい人生 より豊かで、しあわせな時間(とき)を創造します」を制定しました。

当社グループは、より豊かで幸福な社会の実現を目指し、これからも持続的な成長を目指した経営を続けてまいる所存です。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得