業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①  財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響はあるものの、ワクチン接種の普及等により、緩やかな回復基調で推移いたしました。

然しながら、緊迫化するウクライナ情勢による地政学リスクの高まり、原材料価格の高騰及び半導体の供給不足等、先行きの不透明な状況が続いております。

このような状況のもと、当社グループにおきましては、国内及びベトナムの子会社において輸送用機器の販売が順調に推移したことに加え、工作機械の需要も回復基調で推移したことから、当連結会計年度における売上高は26億3千3百万円(前年同期比13.7%増)となりました。
 利益面につきましては、主力である工作機械事業において、半導体不足により代替品を手配したことによるコストアップや納期遵守に伴う人件費及び外注費の増加等の影響により、営業損失は2億3千9百万円(前年同期は営業損失3億7千5百万円)、経常損失は2億2千2百万円(前年同期は経常損失3億6千9百万円)、親会社株主に帰属する当期純損失は1億4千4百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3億7千8百万円)となりました。

セグメントの状況は次のとおりであります。(各セグメントの売上高は、セグメント間の内部売上高または振替高を含んでおります。)

輸送用機器事業につきましては、国内及びベトナムの子会社YAMAZAKI TECHNICAL VIETNAM CO.,LTD.の販売は増加し、売上高は12億1千6百万円(前年同期比27.1%増)となり、営業利益は1千2百万円(前年同期は営業損失4千3百万円)となりました。

工作機械事業につきましては、上期において専用工作機械の販売が増加し、売上高は14億7千4百万円(前年同期比7.1%増)となりましたが、半導体不足による影響等により、営業損失は2億5千3百万円(前年同期は営業損失3億4千万円)となりました。

 

②  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

当連結会計年度の営業活動によるキャッシュ・フロー(支出)は、7千3百万円(前年同期は2億7千万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失1億3千8百万円及び売上債権の増加額1億2千3百万円等が減価償却費1億2千7百万円等を上回ったことによるものです。

当連結会計年度の投資活動によるキャッシュ・フロー(収入)は、1億6千万円(前年同期は3百万円の収入)となりました。これは主に、定期預金の払戻による収入3億1千2百万円、投資有価証券の売却による収入1億2千7百万円等が定期預金の預入による支出1億6千6百万円、有形固定資産の取得による支出1億1千3百万円等を上回ったことによるものです。

当連結会計年度の財務活動によるキャッシュ・フロー(収入)は、1千9百万円(前年同期は1億5千1百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入れによる収入2億8千万円が長期借入金の返済による支出1億3千3百万円、配当金の支払額6千6百万円等を上回ったことによるものです。

以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、3億5千4百万円となりました。

当社の資金調達の方法及び状況につきましては、各金融機関との間で長期間に亘って築き上げてきた良好な関係に基づき必要資金を調達しております。また、ベトナムの子会社YAMAZAKI TECHNICAL VIETNAM CO.,LTD.につきましては、金融機関からの資金調達は行っておりません。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(千円)

前年同期比(%)

輸送用機器事業

1,227,951

29.1

工作機械事業

1,414,299

3.6

合計

2,642,250

14.1

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

輸送用機器事業

1,223,775

26.6

66,385

12.1

工作機械事業

1,417,077

11.9

722,654

△0.0

合計

2,640,852

18.3

789,039

0.9

 

(注) セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

輸送用機器事業

1,216,630

27.1

工作機械事業

1,417,139

4.2

合計

2,633,770

13.7

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

 

相手先名

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ヤマハ発動機㈱

707,627

30.5

922,150

35.0

サンコー商事㈱

72,043

3.1

321,064

12.2

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(経営指標)

当社グループは、具体的な目標値は設定していないものの、「株主資本利益率(ROE)」及び「総資産利益率(ROA)」の改善を目標としております。当連結会計年度におけるROEは、△8.6%(前連結会計年度は△19.5%)、ROAは、△3.5%(前連結会計年度は△8.7%)であり、前連結会計年度に比べ改善しているものの、親会社株主に帰属する当期純損失を計上したことによるものであります。今後も継続して経営の収益性及び効率性の向上に努めてまいります。

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ3億1千6百万円増加し、26億3千3百万円(前年同期比13.7%増)となりました。これは主に、輸送用機器事業における自動二輪車部品の販売の増加によるものであります。各セグメントごとの連結売上高に対する割合は、工作機械事業が53.8%、輸送用機器事業が46.2%となりました。

(営業損失)

当連結会計年度における営業損失は、2億3千9百万円(前年同期は営業損失3億7千5百万円)となり、前連結会計年度に比べ改善したものの、2期連続の営業損失となりました。

(経常損失)

当連結会計年度における経常損失は、2億2千2百万円(前年同期は経常損失3億6千9百万円)となりました。これは主に、営業損失の計上によるものです。

(親会社株主に帰属する当期純損失)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純損失は、1億4千4百万円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失3億7千8百万円)となりました。これは主に、営業損失及び経常損失の計上等によるものであります。

 

財政状態の分析
(資産)

流動資産は、前連結会計年度末に比べて4.5%増加し、21億6千万円となりました。
 これは、主に受取手形及び売掛金が1億8千2百万円増加したことによるものです。
 固定資産は、前連結会計年度末に比べて2.2%減少し、19億8千2百万円となりました。
 これは、主に有形固定資産が2千1百万円増加したものの、投資その他の資産が6千4百万円減少したことによるものです。
 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて1.2%増加し、41億4千3百万円となりました。

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末に比べて2.4%減少し、17億2千5百万円となりました。
 これは、主に1年内返済予定の長期借入金が1億8百万円、短期借入金が6千万円減少したことによるものです。
 固定負債は、前連結会計年度末に比べて48.1%増加し、8億1千4百万円となりました。

これは、主に長期借入金が2億5千4百万円増加したことによるものです。
 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて9.6%増加し、25億4千万円となりました。

(純資産)

純資産合計は、前連結会計年度末に比べて9.7%減少し、16億2百万円となりました。
 これは、主に利益剰余金が1億4千4百万円、資本剰余金が6千6百万円減少したことによるものです。
 1株当たり純資産は、前連結会計年度末に比べて38円79銭減少し、361円17銭となりました。
 また、自己資本比率は、前連結会計年度末の43.4%から38.7%となりました。

 

 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

 セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載のとおりであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当社グループのキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ②  キャッシュ・フローの状況 」に記載のとおりであります。

 
 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、原材料の仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。
 短期運転資金につきましては、自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、長期運転資金又は設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表作成における重要な見積りの判断に影響を及ぼすと考えております。

なお、現時点で新型コロナウイルス感染症の収束時期などを想定することは困難であるものの、当社収益における翌期以降への影響は限定的であると仮定して当連結会計年度(2022年3月期)の会計上の見積りを行っております。

 

(固定資産の減損)

固定資産については、「固定資産の減損に係る会計基準」及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」に基づき、減損処理の要否を検討しております。現時点では、当社グループの工場の土地、建物、機械等について、重要な含み損等を抱える資産はありませんが、今後、保有する固定資産等の使用状況、事業環境の悪化や生産コストの増加、資産価値の下落等で当初想定した投資回収が見込めなくなり、減損の必要性を認識した場合には、固定資産の減損処理を実施する可能性があります。

なお、詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」の(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

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