課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループでは中期経営計画Ⅲ(2022/07-2025/06)の開始に合わせ、企業理念体系を再定義し、従来の経営理念を一部改定し、「企業理念」と呼称するとともに、「社是」及び「アクモスフィロソフィー」を新たに制定いたしました。社是と企業理念に従ったアクモスフィロソフィー(考え方、価値観、行動規範)のもと、今後も持続的な成長と企業価値の更なる向上に努めてまいります。

(社是)

挑戦する心

 挑戦を心の糧に、失敗を技術の種に

私たちは、社会や技術の進歩が私たちを簡単に追い越して置き去りにしてしまう、そういう変化の激しい時代に生きています。

一方、私たちは変化を好まず、今の生活を変えたくないと心のどこかで思っています。

私たちアクモスグループは、事業を通じて社会の進歩・発展に貢献することを使命としております。

その使命を果たすために、私たちは「挑戦する心」をもってプロフェッショナルなサービスを提供し続けます。

(企業理念)

アクモスグループは、社会の進歩・発展に貢献するため、仕事を通して心の豊かさと技術の向上を追求し、お客様に感動していただけるプロフェッショナルなサービスを提供して、持続的な成長を実現します。

アクモスグループは「仕事を通して心の豊かさと技術の向上を追求する」ことを掲げました。

会社が持続的に成長していくためには、社員一人ひとりの物心両面の豊かさと技術の向上を得られる環境が必要だからです。

同時に「お客さまに感動していただけるプロフェッショナルなサービス」を提供することで、お客さまから信頼され、愛される会社でありたいという願いを込めています。

(アクモスフィロソフィー)

経営の原則

1.事業の目的と意義を明確にする

2.原理原則に従う

3.高付加価値サービスを生み出す

4.高収益の会社を目指す

5.情報共有で経営者意識を生み出す

6.成長を支える

人間力を磨く

1.人間として何が正しいかで判断する

2.自分事とする

3.聴く力をつける

4.感謝の気持ちを持つ

5.あきらめない心を持つ

6.認め合い、高め合う

行動の指針

1.プロフェッショナルとして責任を最後まで全うします

2.お客さまや仲間と協力して強いチームを作ります

3.正しいと思うことを愚直なまでに誠実にやり続けます

4.創意工夫して新しいサービスを生み出します

5.常に向上心を持って成長し続けます

 

(2) 中長期的な会社の経営戦略

当社グループは、2025年6月期までに取り組むべき事業の方向性を示す長期ビジョン2025を2016年に制定し、3年毎に期間を区切って中期経営計画を策定してまいりました。中期経営計画Ⅲは、長期ビジョンの9年間の最終の3年間(2022/07-2025/06)に当たっており、「進化」をテーマに、中期経営計画Ⅲに基づく施策、計画を進めてまいります。

(長期ビジョン2025)

社会に必要とされる企業であり続けることを目標に、アクモスグループが2025年に向けて取り組む事業の方向性を示すものとして「アクモスグループ長期ビジョン2025」を策定しております。

「アクモスグループ 長期ビジョン2025」における目指すべき方向性と基本方針は以下の通りです。

 目指すべき方向性

 1.アクモスグループは、きらりと光るICTサービスを提供して持続的な成長を実現します。

 2.アクモスグループは、個性豊かな企業集団を目指します。

 基本方針

 1.顧客創造    新しいICTサービスの提供による新顧客の開拓

 2.付加価値増大  全員経営による付加価値の創造

 3.アライアンス  アライアンスによる顧客感動の追求

 4.シナジーの発揮 グループシナジーの活用と人財交流

 5.社員の幸せ   仕事を通じて社員の幸せと成長の実現

(中長期目標)

長期ビジョン2025において3年毎に中期経営計画を策定し、長期ビジョンの方向性を目指して計画を進めてまいります。

各中期経営計画におけるテーマは以下の通りです。

 

中期経営計画Ⅰ
(2016/07-2019/06)

中期経営計画Ⅱ
(2019/07-2022/06)

中期経営計画Ⅲ
(2022/07-2025/06)

テーマ

変革

発展

進化

持続的成長プロセス

専門特化。技術・産業に特化した事業変革

専門分野を深耕し、新サービスでお客様を獲得

収益の柱となる自社ブランド事業の創出

 

中期経営計画Ⅲ(2022/07-2025/06)における基本方針は以下の通りです。

挑戦し続けるグッドカンパニー

テーマ「進化」収益の柱となる自社ブランド事業の創出

Business(事業)×Members(人財)×Value(付加価値)

3つの分野でGoodに挑戦し、外部環境に左右されない成長企業への進化を目指します。

1.Good Business 成長領域の軸をセキュリティからクラウドに拡大し、

          お客様のニーズに対応する最適なICTサービスを提供する

          M&A投資を促進

2.Good Members  社員の挑戦する心を育み、人財成長の仕組みを構築して、

          会社と社員が挑戦し続けるための基盤を確立する

3.Good Value   基準年度である2022年6月期との比較で、中期経営計画の3期の

          各事業年度の売上高、営業利益で増収、増益を目指す

 

経営目標(定量的目標)

当社グループの中期経営計画Ⅲ(2022/07-2025/06)における経営目標は以下の通りです。なお、目標とする経営指標としてはROE(株主資本利益率)、営業利益率及び時間当たり付加価値(注)を採用しており、長期ビジョン2025での2025年6月期における数値目標はROE15%であります。また、当社グループでは中期経営計画の2年度目、3年度目については毎期業績予想を見直すローリング方式を採用しております。

 

第32期
2023年6月期

(計画)

第33期
2024年6月期

(計画)

第34期
2025年6月期

(計画)

売上高(百万円)

5,700

6,000

6,300

営業利益(百万円)

570

640

710

経常利益(百万円)

560

630

700

親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)

365

410

460

ROE(%)

17

16

16

営業利益率(%)

10

11

11

 

(注)時間当たり付加価値は以下のように定義しております。

  (収入-人件費以外の経費)÷総稼働時間=時間当たり付加価値

(対処すべき課題)

当社グループは、企業として持続的な成長を実現していくため、更なる付加価値の向上を行うことを重要な課題として捉えており、以下の取り組みを推進してまいります。

なお、2022年6月30日に株式会社フィールドワンを連結子会社としたことに加え、中期経営計画Ⅲでは事業種類ごとの収益性、成長性に基づき更なる成長を実現するため、事業のサービス別のセグメントを経営資源の配分や業績評価の観点から見直しを行った結果、2023年6月期よりセグメントを以下のとおり変更いたします。新しい報告セグメントは、「ITソリューション」、「ITインフラ」、「ITサービス」の3つとなります。変更前のITソリューションから、IT基盤・ネットワーク構築分野を分離し、ITインフラといたします。また、アクモスメディカルズ株式会社は従来、ITソリューション事業に区分しておりましたが、事業譲渡による事業内容の変更に伴いITサービスに区分いたします。

1.人財の確保と育成

当社グループの主要事業であるITソリューション及びITインフラ事業分野では、業務に従事する人員数と売上高が相関関係にあり、従前より人財需要の旺盛なIT業界において、人財の質と量の確保を最重要課題としており、以下の施策により対処いたします。

・各事業の成長分野に必要な人財像に基づいて採用基準の適正化を図り、潜在能力の高い人財の確保に努める。

・ITソリューション及びITインフラ事業分野でのお客様ニーズに対応するため、従来まで3か月であった新人教育を最長1年間に延長する集中教育プログラムを立ち上げる。

・専門特化分野での専門性を発揮できるよう資格取得支援などの専門性向上に引き続き取り組む。

・自社グループの人財のみならず、ビジネスパートナー企業との連携を深め、ITソリューション事業分野での技術者の確保に努める。

2.製品・サービスの拡充

当社グループは、中期経営計画Ⅲのテーマとして「進化」を掲げ、収益の柱となる自社ブランド事業の創出に取り組んでおります。事業ポートフォリオのChallenge領域に新規自社製品・サービスを位置付けておりますが、その分野の売上に占める割合が少なく、製品&サービスの拡充を課題としております。

・グループ各社の専門特化分野の情報セキュリティ、消防・防災、空間情報、地図情報でのアライアンスを推進し、研究開発を行う。

・クラウドビジネス領域でのニーズに対応した新規サービスの創出に取り組む。

3.営業力の強化

当社グループでは、中期経営計画Ⅲにおいて増収増益によるGoodValueの実現を目指しており、新規ユーザーや当社グループ製品サービス普及のため、営業力の強化を課題としております。また、新型コロナウイルス感染症がいまだ収束していない現在、引き続き営業スタイルの多様性が求められております。

・新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえて柔軟な営業方法を選択し、感染リスクを防止しながら受注計画を達成する。

・アライアンスパートナーとの連携やWEBマーケティング活用等により新規開拓に努める。

4.働く環境の変化への対応

ITを主力事業とする当社グループにおいては、事業で培った技術を活用して比較的早期にテレワークによる在宅勤務の仕組みを構築することができましたが、その一方で、長期に渡るコロナ禍で社員とのコミュニケーションスタイルの変化への対応や研修手法については課題を残しており、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化を前提に継続的な改善の必要があります。

・コミュニケーション方法や研修制度を環境変化に適応させ、社員がストレスなく働ける環境を整える。

5.情報セキュリティリスクへの対応

当社グループはITのプロフェッショナルとして、不正アクセス等の外部リスクに加え、情報漏洩等の内部リスクにも対応しなければなりません。

・情報セキュリティに長けた人財育成を更に進めるとともに、外部専門機関をも連携し、情報セキュリティマネジメントレベルの向上に努める。

・常に晒されているリスクから守るため、自社開発のメール訓練ソリューションや勉強会などの研修を実施し、社員個々の対応力強化に努める。

 

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