業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、2021年度中におきましては新型コロナウイルス感染症の感染拡大状況は続いているなか、経済活動の再開により、全体として景気の持ち直しが見られました。しかしながら、本年に入り1月にまん延防止等重点措置が再発出され、3月には解除となったものの、今なお変異ウイルスの世界的な感染のまん延状況は続いており、どのように収束していくかは、未だ不透明な状況となっております。

 このような状況の下、当社グループでは、2021年6月21日付「業績予想に関するお知らせ」に記載のとおり、2021

年4月以降、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言等の影響のため、一部において、版画の展示販売会の開

催中止、ホットヨガ事業の店舗の休業・営業時間短縮等はあったものの、売上高には大きな影響を受けず、営業を行

うことができました。

 また、当社は、2022年3月22日付「過年度の有価証券報告書等の訂正報告書の提出及び過年度の決算短信等の訂正に関するお知らせ」等のお知らせに記載のとおり、2016年以降の売上原価の一部に誤謬による計上漏れがあることが判明し、2017年3月期から2021年3月期までの有価証券報告書、及び2017年3月期第1四半期から2022年3月期第2四半期までの四半期報告書についての決算訂正を行いました。

 

 基幹の「アート関連事業」におきましては、従前と比較しましても、より多くのお客様に催事会場にお越しいただ
いており、徐々に回復してきております。当社といたしましては、感染防止対策を徹底した上で、「絵のある豊かな
生活(くらし)」によって、一人でも多くのお客様に夢や希望を感じていただけるよう積極的な営業展開を行うとと
もに、新型コロナウイルス感染症の影響により、日本全体に閉塞感漂う中、アートに込めたられた力により「癒し、
希望、元気」といったメッセージを一人でも多くの方に広めてまいります。
 「健康産業事業」におきましては、ホットヨガ事業・フィットネス事業とも、2020年4月、5月において休会会員
が多く発生し、その後の会員数は弱めの推移となっております。今後も引き続き、感染防止対策を徹底した上で、休
会会員の復会・退会防止・新規会員の獲得を行い、地域の皆様の「心と身体の健康」に寄与してまいります。
  この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

(資産)
 当連結会計年度末における流動資産は25,165百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,138百万円増加いたしました。これは主に、商品及び製品が818百万円、売掛金が695百万円、現金及び預金が441百万円増加したことによるものであります。商品及び製品の増加の要因は、高額美術品の購入であり、売掛金の増加の要因は、クレジット事業の顧客の取扱高増加によるものであります。固定資産は4,267百万円となり、前連結会計年度末に比べ495百万円減少しました。これは主に、繰延税金資産が177百万円、建物及び構築物(純額)が161百万円、長期貸付金が119百万円減少したことによるものであります。
 この結果、総資産は29,433百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,643百万円増加いたしました。

 

(負債)
 当連結会計年度末における流動負債は13,414百万円となり、前連結会計年度末に比べ443百万円増加いたしました。これは主に、割賦利益繰延が706百万円減少したものの、短期借入金が1,304百万円増加したことによるものであります。割賦利益繰延の減少につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 (注記事項)(会計方針の変更)」に記載をしております。固定負債は1,760百万円となり、前連結会計年度末に比べ292百万円減少いたしました。これは主に社債が110百万円増加したものの、長期借入金が238百万円、リース債務が123百万円減少したことによるものであります。
 この結果、負債合計は15,175百万円となり、前連結会計年度末に比べ151百万円増加いたしました。

 

(純資産)
 当連結会計年度末における純資産合計は14,258百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,492百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,150百万円計上したことによるものであります。
 この結果、自己資本比率は48.4%(前連結会計年度末は45.9%)となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言等の影響による展示販売会の開催中止、ホットヨガ事業・フィットネス事業の店舗の休業等が前期と比較して少なかったことにより、売上高10,253百万円(前期比30.0%増)、営業利益2,159百万円(同52.9%増)、経常利益2,414百万円(同51.6%増)となりました。また、前期のホットヨガ事業の店舗閉鎖等による減損損失の計上額の減少、新型コロナウイルス感染症に関連する損失の計上等がなくなったことにより親会社株主に帰属する当期純利益は1,150百万円(同168.1%増)となりました。

 

 セグメント業績は次のとおりであります。

〔アート関連事業〕

 当社グループの主力事業である絵画等販売事業におきましては、緊急事態宣言等の影響により、一部において、版

画の展示販売会の開催中止はあったものの、大きな影響はなく、営業を行うことができました。

 この結果、売上高は7,262百万円(同40.8%増)となり、営業利益は1,017百万円(同103.7%増)となりました。

 

〔金融サービス事業〕

 金融サービス事業におきましては、従来に引き続き、当社及びその他一般加盟店の顧客に対する個別信用購入あっ
せん事業(以下、クレジット事業といいます)を中心に取り組んでまいりました。緊急事態宣言等による、当社及び一般加盟店の営業には大きな影響はでておりません。
 この結果、売上高は1,471百万円(同9.0%増)となり、営業利益は1,074百万円(同19.1%増)となりました。

 

〔健康産業事業〕

 ホットヨガ事業・フィットネス事業におきましては、2020年4月、5月の緊急事態宣言等による店舗の休業以降、

休会・退会会員が多く発生いたしました。その後、徐々に回復はしてきておりますが、依然として、会員数減少の厳

しい状況は続いております。

 この結果、売上高は1,538百万円(同10.6%増)となり、営業利益は8百万円(前期は50百万円の営業損失)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ441百万円増加し、3,960百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果使用した資金は336百万円(前連結会計年度は1,256百万円の獲得)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益1,980百万円の増加要因があったものの、棚卸資産の増加833百万円、法人税等の支払額720百万円、売上債権の増加695百万円等の減少要因があったことによります。

 

 (投資活動によるキャッシュ・フロー)

  投資活動の結果使用した資金は46百万円(前連結会計年度は1,116百万円の使用)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入1,712百万円等の増加要因があったものの、投資有価証券の取得による支出1,678百万円、有形固定資産の取得による支出60百万円等の減少要因があったことによります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果獲得した資金は641百万円(前連結会計年度は2,153百万円の使用)となりました。これは主に長期借入金の返済による支出1,299百万円の減少要因があったものの、短期借入金の純増額1,304百万円、長期借入れによる収入1,000百万円等の増加要因があったことによります。

 

③仕入、契約及び販売の状況

a.商品仕入実績

 当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

アート関連事業(千円)

2,841,517

148.3

健康産業事業(千円)

67,947

238.0

合計(千円)

2,909,464

149.7

(注)1.金額は仕入価格によっております。

2.アート関連事業における商品仕入実績は、次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

シルクスクリーン(千円)

110,729

783.1

ミックスドメディア(千円)

603,629

140.4

リトグラフ(千円)

5,281

442.2

油彩画等(千円)

90,289

256.8

ジクレ(アイリス)(千円)

64,589

64.3

上記以外の技法の版画等(千円)

223,335

128.8

美術品(千円)

1,440,148

180.0

グッズ等(千円)

150,373

72.1

雑誌等(千円)

77,858

135.1

サービス(千円)

75,279

79.6

合計(千円)

2,841,517

148.3

(注) 当連結会計年度より、アート関連事業の区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

b.契約状況

 当連結会計年度の契約状況をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

契約高(千円)

前年同期比(%)

契約残高(千円)

前年同期比(%)

アート関連事業

7,318,263

128.1

2,452,676

102.3

金融サービス事業

1,599,165

116.9

2,567,835

78.4

健康産業事業

1,538,866

110.6

消去又は全社

△18,842

130.3

合計

10,437,453

123.4

5,020,511

88.5

(注)1.金融サービス事業の契約高は、割賦あっせん契約に係る会員手数料であります。

2.アート関連事業における契約状況は次のとおりであります。

区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

契約高(千円)

前年同期比(%)

契約残高(千円)

前年同期比(%)

シルクスクリーン

154,438

149.3

35,568

121.7

ミックスドメディア

3,074,464

125.3

722,250

98.9

リトグラフ

20,311

104.6

3,393

61.9

油彩画等

295,413

110.7

315,812

105.1

ジクレ(アイリス)

681,676

120.4

243,929

120.1

上記以外の技法の版画等

1,673,641

113.5

1,131,721

100.3

美術品

589,548

995.1

グッズ等

401,705

107.4

雑誌等

101,364

180.6

サービス

325,700

95.6

合計

7,318,263

128.1

2,452,676

102.3

(注) 当連結会計年度より、アート関連事業の区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

アート関連事業(千円)

7,262,245

140.8

金融サービス事業(千円)

1,471,283

109.0

健康産業事業(千円)

1,538,866

110.6

消去又は全社

△18,842

130.3

合計(千円)

10,253,553

130.0

(注) アート関連事業における販売実績は、次のとおりであります。

 

イ 販売形態別販売実績

区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

店舗(千円)

862,036

111.9

自社企画催事(千円)

4,723,610

129.2

異業種提携催事(千円)

253,838

85.7

その他(千円)

1,422,760

326.0

合計(千円)

7,262,245

140.8

(注) 美術品、グッズ等、雑誌等及びサービスの売上は、地販売形態別の売上把握が困難なため、その他に含めております。

 

ロ 品目別販売実績

区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

シルクスクリーン(千円)

148,102

160.7

ミックスドメディア(千円)

3,082,163

134.7

リトグラフ(千円)

22,398

112.3

油彩画等(千円)

279,953

116.2

ジクレ(アイリス)(千円)

640,865

125.2

上記以外の技法の版画等(千円)

1,670,446

145.2

美術品(千円)

589,548

696.9

グッズ等

401,705

107.4

雑誌等(千円)

101,364

180.6

サービス(千円)

325,700

95.6

合計(千円)

7,262,245

140.8

(注) 当連結会計年度より、アート関連事業の区分を変更しており、前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較分析しております。

 

       ハ 地域別販売実績

区分

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

 至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

北海道・東北地区(千円)

405,596

148.2

関東地区(千円)

2,213,751

124.5

中部・北陸地区(千円)

1,101,279

132.4

近畿地区(千円)

1,360,791

143.4

中国・四国地区(千円)

368,809

167.1

九州地区(千円)

400,959

144.8

その他(千円)

1,411,057

170.0

合計(千円)

7,262,245

140.8

(注) 美術品、グッズ等、雑誌等及びサービスの売上は、地域別の売上把握が困難なため、その他に含めております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローは、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品等の購入、販売費及び一般管理費等の営業費用のほか、当社をはじめその他一般加盟店の顧客を中心に販売代金等の割賦販売あっせん業務に係る資金です。

また、投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものです。

なお、運転資金及び投資資金の調達については、自己資金又は銀行借入、リースで賄う方針であります。

当社は、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行4行と当座貸越契約を締結しております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 (注記事項)(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

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