研究開発活動

5【研究開発活動】

 当社グループの研究開発活動における当連結会計年度の研究開発費は541,817千円となっており、前連結会計年度より102,978千円増加しております。

 また、当連結会計年度における各セグメント別の研究活動の状況は以下のとおりであります。

 

(1)再生医療支援事業

 再生医療支援事業におきましては、更なる器材事業の拡充を目指し、顧客の要望を踏まえた新規器材及び特注品の研究開発に取り組みました。結果、当連結会計年度の研究開発費は53,533千円となりました。

(2)細胞シート再生医療事業

 細胞シート再生医療事業では、食道再生上皮シート及び軟骨再生シートの細胞シート再生医療等製品パイプラインの自社開発を中心とした研究開発を推進しております。

食道再生上皮シートは医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(薬機法)の下、2020年10月に治験届を提出後、追加治験を実施して参りました。製造販売承認申請の時期を2025年に予定しておりますが、追加治験はステロイド投与にリスクがある患者に限定したこと、また実質3年目を迎えた新型コロナウイルスによるパンデミックなどの影響もあり、必要症例数の確保に向け、治験施設の追加など早期承認のため施策を引き続き検討して参ります。

 同種軟骨細胞シートは、薬機法のもとでの製造販売承認の取得を目指して開発を進めております。

 当初は、各種医療機関・行政においてヒト組織を採取・保管・供給するための仕組みに未整備な点が見受けられたことから、企業が商業利用を前提としてヒト組織の提供を受けることが困難でした。

 当社は国立成育医療研究センター(成育研)と協議を重ね、まずは研究用途に限った軟骨細胞を成育研より入手して、研究開発を行っておりましたが2020年12月には成育研の倫理審査委員会から、多指(趾)症(生まれつき指の数が5本より多い疾患)患者から採取した軟骨組織の提供等について承認を取得しました。その結果、2021年より商業利用可能な軟骨組織を安定的に入手することができるようになりました。

 また2021年7月には、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)が公募した補助事業である令和3年度「再生医療・遺伝子治療の産業化に向けた基盤技術開発事業(再生・細胞医療・遺伝子治療産業化促進事業)」に、当社が提案した研究開発課題「同種軟骨細胞シート(CLS2901C)の製品化に向けたセルバンク構築を含む企業治験開始のための研究開発」が採択されました。

 本研究開発事業は、社会が望む変形性膝関節症治療製品の産業化を加速することを目的としております。

 本採択により、東海大学で開発された同種軟骨細胞シートを用いた変形性膝関節症の治療法の技術を当社に移転し、商用セルバンクを構築し、早期の企業治験を開始するための研究開発を加速して参ります。2022年末に治験届の提出、最終的には薬機法の下で再生医療等製品としての製造販売承認の取得を予定しております。

 上記のような活動を推進した結果、当連結会計年度の研究開発費は488,283千円となりました。

 

 

 

 

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