課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月24日)現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針・経営戦略等

当社グループは「創造的な企業活動を通じて世界の歯科医療に貢献する」ことを経営理念に、「企業活動のあらゆ
る局面で、質を重視しつつ量的な成長・拡大をはかる」こと、また、「あらゆる変化を先取りし、積極的に挑戦す
る」ことを行動指針としております。これらの行動を通じて、顧客の皆様にご満足いただける商品及び製品を提供し、また株主の皆様からの信頼とご期待に応えることを経営の基本方針としております。

当社グループは、創立90周年を迎えた2012年に、将来のあるべき姿を見据えた長期ビジョン「500億円構想」を策定いたしました。

その概要は、世界の歯科医療への貢献度と市場における存在感を高めるため、「海外での成長がなければ当社グループの未来はない」という認識のもと、経営資源の配分を大きく海外にシフトし、グループ売上高500億円(うち国内売上高170億円、海外売上高330億円)、営業利益75億円(営業利益率15%)を目指すというものであります。 

以来、長期ビジョンである「500億円構想」の達成を目指し、3年ごとに第一次から第四次までの中期経営計画を策定して10年が経過いたしました。この間、多くの課題に取り組んでまいりましたが、現在は、引き続きビジョン達成に向けて第四次中期経営計画に取り組んでおります。

中長期における重点課題は次のとおりであります。

①地域の需要・ニーズに適合した新製品の開発・投入
 ②販売網・販売拠点の整備
 ③国内外学術ネットワークの構築(ユーザーへの直接的な宣伝活動組織の構築)

④コストダウン、生産量の拡大に対応した生産拠点の再配置、海外生産の拡大
 ⑤海外展開を積極的に推進するための人材育成・確保
 ⑥資金需要の拡大に対応するための資金調達
 ⑦M&A(事業提携・技術提携、事業買収)の推進

⑧グループガバナンス体制の強化

三井化学株式会社、サンメディカル株式会社との業務提携

 

(2)目標とする経営指標

目標とする経営指標につきましては、連結売上高500億円、連結営業利益75億円の達成を長期的な目標に掲げています。その達成につながる目標指標として、第四次中期経営計画では2024年3月期の連結売上高301億円、連結営業利益26億円を掲げておりましたが、最近の業績動向を踏まえ、2024年3月期の連結売上高315億円、連結営業利益37億円に上方修正いたしました。これを実現するため、各重点課題に取り組んでまいります。

 

なお、中期経営計画の数値目標の修正に関するお知らせについては、インターネット上の当社ウェブサイト( アドレスhttps://www.shofu.co.jp/ir/)に掲載している2022年5月11日付プレスリリースをご覧下さい。

 

(3)経営環境及び優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

今後の経済情勢につきましては、未だ収束の見えない新型コロナウイルス感染症(以下、「感染症」)の影響が残る中、緊迫化するウクライナ情勢や各国の金融引き締めの動きに伴う世界的な景気減速懸念など、国際情勢の先行きへの不安が一層強まり、今後も予断を許さない状況が続くものと予想されます。

歯科業界におきましては、感染症の影響は依然として不透明であるものの、口腔の健康が全身の健康に寄与することが明らかになる中で、人々のクオリティ・オブ・ライフ(生活の質)の向上や健康寿命の延伸に向けて、歯科医療の果たすべき役割は一層重要になっていくものと考えております。
 このような状況の中、当社グループは「創造的な企業活動を通じて世界の歯科医療に貢献する」という経営理念のもと、世界の歯科医療への貢献度をより高めていくため、連結売上高500億円、連結営業利益75億円という“当社のあるべき姿”の実現を目指しております。
 2021年4月よりスタートした第四次中期経営計画では、2022年5月に創立100周年を迎えた当社グループが、次の100年に向けた成長基盤をより強固なものとするため、これまで以上にスピード感をもって積極的な事業展開を推進してまいります。
 具体的には、デンタル関連事業におきましては、市場ニーズを的確に捉えた新製品開発や供給のスピードを上げるとともに、世界各国の法規制強化に迅速に対応するための体制構築やベトナム生産拠点を中心に海外生産品目の拡大を図ってまいります。販売面では、国内外で歯科医療従事者への情報発信力を高め、当社グループ製品の認知度向上を図ると同時に、顧客ネットワークの構築を推進してまいります。また、提携企業との連携強化やグループガバナンスの実効性向上に繋がる諸施策を着実に進め、当社グループの中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
 ネイル関連事業におきましては、コロナ禍の影響は落ち着きを見せているものの、ネイル市場が成熟期を迎え、またユーザーニーズの多様化も相俟って、今後も企業間の開発・販売をめぐる競争は厳しさが増すものと予想されます。このような状況のなか、通販サイトのリニューアルを通じてWeb販売を強化するとともに、自社ブランド製品の体験施設に原宿ショップを改装するほか、著名なネイリストとのコラボレーションを一層強化するなど、国内外での積極的なプロモーション活動により自社ブランドの向上と浸透に努めてまいります。
 その他の事業におきましては、工業用研磨材市場は、主な需要先の機械工業業界の動向に左右され、汎用品の市場は安価な輸入品化が進んでおります。また、高付加価値品についても技術ニーズが年々高まっており、海外メーカーを含めた競争の激化、原材料価格の高騰など今後も厳しい環境が続くものと考えております。このような状況のなか、更なる生産性の向上を図るとともに新規販売ルートの開拓や新製品開発の推進により、売上拡大に繋げてまいります。

 

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