課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

当社グループは「正直を売る」を基本理念として「お客様に、鮮度・品質・価格において満足される商品を提供すること」また「取引先、地域社会、従業員に対して信頼される企業グループであり続けること」を経営の基本方針としております。

当社グループはこの基本方針のもと、「より良い商品をより安く」提供しつづけることをモットーに、お客様、株主の皆様及び取引先の期待に応え、より豊かな社会の実現に貢献したいと考えております。

(2) 経営戦略等

当社グループをとりまく経営環境が非常に厳しい中にあって、以下の戦略を継続し事業拡大・収益力アップを図ってまいります。

① 1都3県でのドミナント化によるシェアの拡大

当社グループは、1都3県(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)を中心に出店を行ってまいります。これは、購買力の高い地域に経営資源を集中させ効率的な商品供給体制を作る事により、お客様に、他社と差別化できる、より低コストで良い商品を提供し、シェアの拡大を図るためです。

② ローコストオペレーションとキャッシュ・フロー重視

ローコスト運営を徹底させるために、費用対効果を第一義に考え、投資の適正配分と、経費コントロールを実施していきます。併せて、在庫日数の短縮とロス率の改善を図り、収益力アップと共に、キャッシュ・フローを重視した運営を行ってまいります。

③ 専門店を指向した業態戦略

業態といたしましては、食品事業、ディスカウント事業、専門店事業の3区分を事業の基本とし、より多様化するお客様のニーズに応え、各店舗の収益力と集客力の向上を図っております。

食品事業につきましては、店舗を小型店と大型店に分類して、店舗規模に応じた最適な運営を行い、一層お客様のニーズに応える体制としております。

ディスカウント事業につきましては、従前以上に価格競争力を強化しつつ、ローコスト運営を徹底してまいります。

専門店事業につきましては、㈱サイクルオリンピック、㈱ユアペティア、㈱おうちDEPOの3社を中心に進化させ、積極的に単独店舗としても出店してまいります。

④ グループの効率的運営と業容拡大施策

当社グループは、継続的な利益の確保と運営の効率化を図るため、2006年9月1日より、当社を持株会社とする持株会社制となっております。今後も経営の効率化を図るため、会社組織・事業分類の再編を推し進め、安定した収益確保を目指します。

また、投資活動におきましても、業容拡大のため既存店の改装・新規出店等の設備投資を行うと共に、持株会社制の利点を活かし、有効なM&Aも活用してまいります。

(3) 経営環境

当社グループを取り巻く経営環境におきましては、少子高齢化による労働力の減少や人件費の高騰、業種・業態の垣根を越えた顧客獲得競争の激化に加え、お客様の価値観が一層多様化し、売場環境も激しく変化するなど一層の厳しさが増すものと想定しております。

また、国内外の経済活動に影響を及ぼしている新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の収束の見通しがつかない中、ワクチンの接種は開始されましたものの、感染防止対策としての外出規制など、社会活動の一部制限が続く可能性もあり、経済の本格的な回復については、不透明な状況が続くと予想されます。

このような環境の中、当社グループにおきましては、お客様のライフスタイルや消費行動の変化を注視し、地域社会のライフラインを守るために安定した商品供給に努めてまいります。

同時に、店舗等を通じた感染症拡大を防止するために細心の注意を払いながら、EDLP政策を徹底するとともに、店舗規模や地域特性に応じて、専門店事業への業態の見直しを含めた臨機応変な事業展開を行うことにより、営業力を強化してまいります。

また、作業改善による店舗運営効率の改善とともに、グループ間における業務の効率化を進め、ローコスト運営を徹底してまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2022年度におきましては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行収束の見通しが不透明な中で、不安定な世界情勢や原油価格の高止まりによる物価上昇が懸念されるなど、厳しい環境が続くものと思われます。

このような中で、当社グループでは一層の経営効率の改善と次なる成長への基盤確立を目指し、次の施策を実施してまいります。

食品分野におきましては、お客様の期待に応える独自商品の開発に注力するとともに、弁当・総菜につきましては今までの食品工場に加えて中間センターを設置して従業員を再配置し、またパン・精肉・水産品につきましても工場・加工場を新設するなど、製造機能の集中化による効率改善を進めてまいります。また、オリジナルコーヒーブランドの「GRAIN COFFEE ROASTER」につきましては、こだわりのおいしさを体感できるコーヒーショップを拡大展開するとともに、自家焙煎のコーヒー豆の販売拡大に取り組んでまいります。

ディスカウント分野におきましては、お客様のニーズの高い消耗品につきまして、品質・価格の両面でご満足いただける商品の開発・販売を強化してまいります。また付加価値の高い独自商品の開発を推進し、商品紹介映像を店内プロモーションやインターネット媒体で活用することにより、お客様の生活に資する新しい価値を提案してまいります。

専門店分野におきましては、自転車販売会社の株式会社サイクルオリンピックと自転車企画製造会社の株式会社OSCサイクルでは、独自商品の“歩くように走る”自転車「Root One」、電池のいらないアシストギア「FREE POWER」の販売強化に取り組むとともに、新たな商品の開発も進めてまいります。また、店舗では修理サービスの向上を図り、お客様に継続してご利用いただけるお店を目指してまいります。

ペット専門会社の株式会社ユアペティアと動物病院を経営する株式会社動物総合医療センターでは、両社の連携をさらに強化して、販売、トリミング、ペットホテル、マナー教室、動物病院の総合的なサービスを提供することにより、「ゆりかごから旅立ちまで」安心安全にペットの一生をサポートするお店づくりに努めてまいります。

DIY・ガーデニング専門会社の株式会社おうちDEPOでは、工具と資材が安くて何でも揃う職人さんの倉庫代わりのお店として、早朝営業、ご来店いただいた職人さんへのお声掛け、商品の積込サービス、資材カットサービスなどにより、職人さんにご支持いただけるお店を追求してまいります。また同時に、一般のお客様も気軽にお買い物いただけるようなお店づくりにも努めてまいります。

また、新規出店につきましては、首都圏におけるドミナント戦略を基本として、引き続き積極的に推進してまいります。加えて、お客様のニーズの変化に対応するため、今後も店舗の業態変更を柔軟に行ってまいります。

さらに、SDGs(持続可能な開発目標)に関する取り組みといたしまして、LED照明等の省エネ型設備の導入や太陽光発電設備の設置をさらに拡大し、また食品廃棄物の発生抑制や食品リサイクルを通じた食品ロスの削減、プラスチック容器等の削減・リサイクル等の資源の有効利用に積極的に取り組んでまいります。加えて、新たな労務管理システムの導入や自動発注システムの導入等、システム投資を実行することで、働き方の改善およびペーパーレス化を一層進めてまいります。

これらの課題への取り組みを通じ、当社グループの基本理念である「正直を売る」をお客様への変わらぬお約束とし、「Olympicの商品だから、安心して買える、信頼できる」とのご評価をいただけるようグループ全社全従業員が一丸となって取り組むことで、企業価値の向上に努めてまいります。

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、当面の目標として営業収益2,000億円を達成することとしております。

また、規模の拡大と併せて、より一層重視する項目として収益力の向上を目指しており、営業収益経常利益率10%を実現することを目標としております。

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得