業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、当社は、2021年7月期まで連結業績を開示しておりましたが、2022年7月期第1四半期から非連結での業績開示をしております。

① 財務状態および経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大を抑制するための緊急事態宣言やまん延防止等重点措置の発出があったもののその後解除され、経済社会活動が正常化に向かう動きがみられました。また、日本銀行による金融緩和政策は継続され、景気の下支え効果が期待されております。一方、世界的な金融引き締め等を背景とした海外景気の下振れがわが国の景気を下押しするリスクとなっており、また物価の上昇や供給制約等が個人消費や企業活動に与える影響が懸念されます。

こうした状況下、当社は東京都心部や関西地区を中心に権利調整案件や収益用不動産などの販売用不動産の売却活動及び仕入活動を行ってまいりました。特に東京都心部においては、不動産の開発用地が少なく、権利調整後の開発素地に対するニーズは高いものがあります。また、長引く低金利の影響により、収益物件に対する引き合いも引き続き旺盛でした。当事業年度においては、東京都千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区、杉並区、豊島区、武蔵野市、神奈川県、関西地区等に所在する販売用不動産を売却し、そのほか、全国に所在する収益レジデンスを売却してまいりました。

なお、新型コロナウイルス感染症による当社に与える影響につきましては、感染拡大防止に努めながら営業活動を行い、影響は軽微であります。

以上から、売上高は226億16百万円(前期比23.7%増)、営業利益は31億96百万円(同19.9%増)、経常利益は28億90百万円(同31.1%増)、当期純利益は23億58百万円(同128.7%増)となりました。

 

当事業年度における各事業の種類別セグメントの概況は次のとおりであります。なお、当社は当事業年度より非連結決算へ移行したことから、セグメント別の業績について、前事業年度との比較は行っておりません。

不動産再活事業

上記のとおり、東京都千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区、杉並区、豊島区、武蔵野市、神奈川県、関西地区等に所在する販売用不動産や全国各地に所在する収益レジデンス等を売却いたしました。

以上から、不動産再活事業の売上高は224億13百万円、営業利益は38億16百万円となりました。

不動産賃貸収益等事業

不動産賃貸収益等事業は、当社が保有する不動産物件に係る受取賃料収入や収入手数料等で構成されております。販売用不動産の売却により当社の保有期間に受け取る賃料が減少したことから不動産賃貸収益等事業の売上高は2億2百万円、営業利益は1億79百万円となりました。

 

また、財政状態については次のとおりです。

(流動資産)

当事業年度末における流動資産は116億94百万円(前事業年度末は100億70百万円)となりました。主な内訳としては、現金及び預金が29億23百万円(同16億19百万円)、販売用不動産が86億89百万円(同79億68百万円)などであります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産は25億45百万円(同25億70百万円)となりました。主な内訳としては、関係会社出資金が9億17百万円(同9億17百万円)、長期貸付金が10億16百万円(同10億16百万円)などであります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債は54億20百万円(同49億83百万円)となりました。主な内訳としては、短期借入金が12億50百万円(同23億14百万円)、1年内返済予定の長期借入金が13億13百万円(同77百万円)、預り金が15億10百万円(同22億円)などであります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債は12億7百万円(同19億23百万円)となりました。主な内訳としては、長期借入金が11億82百万円(同19億3百万円)などであります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は76億12百万円(同57億33百万円)となりました。主な内訳としては、資本金が24億28百万円(同24億28百万円)、資本剰余金が2億94百万円(同2億94百万円)、利益剰余金が58億95百万円(同40億13百万円)、自己株式が△10億5百万円(同△10億2百万円)などであります。以上の結果、自己資本比率は53.5%となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度より非連結決算へ移行したことから、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は27億53百万円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況は以下のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは21億25百万円の増加となりました。これは主に、税引前当期純利益が28億81百万円、棚卸資産の増減額△7億20百万円などによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは2億5百万円の増加となりました。これは主に、貸付金の回収による収入3億8百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは10億87百万円の減少となりました。これは主に、短期借入金の純増減10億82百万円の減少、長期借入による収入41億75百万円、長期借入金の返済による支出37億3百万円などによるものであります。

 

③ 仕入及び販売の実績
a 仕入実績

仕入実績は、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 2021年8月1日

  至 2022年7月31日

セグメントの名称

仕入高(千円)

前年同期比(%)

不動産再活事業

17,899,987

不動産賃貸収益等事業

合計

17,899,987

 

(注) 当事業年度より非連結決算に移行したことから、前年同期比については記載しておりません。

 

b 販売実績

販売実績は、次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自 2021年8月1日

  至 2022年7月31日

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

不動産再活事業

22,413,158

不動産賃貸収益等事業

202,864

合計

22,616,023

 

(注) 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

株式会社マルパソ赤坂

2,500,386

11.1

フュージョン資産マネジメント株式会社

2,548,669

11.3

株式会社講談社

3,804,540

16.8

 

(注)当事業年度から非連結となったため、前事業年度は記載しておりません。

 

(2) 経営者の視点による財政成績等の状況に関する分析・検討内容

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積もり及び当該見積もりに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたって、当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりです。この財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っておりますが、不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。

当社は、特に次の重要な会計方針及び見積りが財務諸表に重要な影響を及ぼす事項であると考えております。

(棚卸資産の評価基準及び評価方法)

主な棚卸資産である販売用不動産の評価基準及び評価方法につきましては、個別法による原価法(収益性の低下に基づく簿価の切下げの方法)を採用しております。

なお、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に同一の内容を記載しているため、記載を省略しております。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当事業年度の売上高につきましては、前事業年度の182億86百万円から43億29百万円増加(前期比23.7%増)し、226億16百万円となりました。

なお、当事業年度から非連結決算へ移行したことから、セグメント別の業績について、前事業年度との比較を行っておりません。

セグメントでみますと、不動産再活事業につきましては、東京都千代田区、中央区、港区、新宿区、文京区、渋谷区、杉並区、豊島区、武蔵野市、神奈川県、関西地区等に所在する販売用不動産、全国各地に所在する収益レジデンスを売却し、売上高は224億13百万円となりました。

不動産賃貸収益等事業におきましては、受取賃料や収入手数料等の計上により、売上高は2億2百万円となりました。

 

(売上総利益)

当事業年度の売上総利益につきましては、前事業年度の39億71百万円から3億26百万円増加(前期比8.2%増)し、42億97百万円となりました。また売上総利益率は、前事業年度の21.7%から2.7ポイント低下し19.0%となりました。これは、前事業年度に比べて利益率が低い販売用不動産の売却が多かったことによるものであります。

(営業損益)

当事業年度の営業利益につきましては、前事業年度の26億66百万円から5億29百万円増加(前期比19.9%増)し、31億96百万円となりました。これは、前事業年度に比べて売上総利益が3億26百万円増加したこと、販売費及び一般管理費が2億3百万円減少したことなどによるものであります。

(経常損益)

当事業年度の経常利益につきましては、前事業年度の22億5百万円から6億84百万円増加(前期比31.1%増)し、28億90百万円となりました。これは、主に営業利益が前事業年度に比べて5億29百万円増加したことに加えて、営業外費用が前事業年度比べて1億91百万円減少したことなどによるものであります。

当社では、引き続き支払利息の削減や借入金利の低減などに注力してまいります。

(当期純損益)

当事業年度の当期純利益につきましては、前事業年度の10億31百万円から13億27百万円増加(前期比128.7%増)し、23億58百万円となりました。これは主に、前事業年度に関係会社出資金評価損10億45百万円を計上しましたが、当事業年度はその影響がなくなったことによるものであります。

当社では引き続き利益率の高い販売用不動産の売却に努めてまいります。

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性にかかる情報

当事業年度より非連結決算へ移行したことから、キャッシュ・フローの状況について、前事業年度との比較は行っておりません。

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。当事業年度末の現金及び現金同等物の残高は27億53百万円となりました。ちなみに、貸借対照表の現金及び預金の当事業年度末の残高は29億23百万円と前事業年度末の16億19百万円から13億4百万円増加しております。

当社の資金需要は、不動産再活事業における販売用不動産の仕入資金があります。また、設備資金としては、現在のところ多額の資金需要はありません。

販売用不動産の仕入資金は、主に物件毎に短期借入金で調達しております。また、設備資金につきましては、現在のところ多額の資金需要はありませんが将来的に必要なときは、自己資金や金融機関からの借入金で賄う予定です。

  

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