課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 経営方針

 当社グループは「お客様に尽くす」「社員に尽くす」「お取引先に尽くす」の理念のもとに「高い目標に挑戦」「ウソをつかない」「店頭第一主義」を経営の基本方針としております。高い目標を掲げ、従業員一人一人が自らの進歩を求め、一店一店が地域№1に挑戦すること、お客様にウソをつかない、約束ごとは必ず守ることを信条とし、誇りとすること、一人のお客様に一つの商品を一人の社員が販売し、サ-ビスを提供することが営業の基本単位であり、すべての経営活動は店頭を出発点とし、終結点としていることを当社グループの経営にたずさわる全員の基本姿勢としております。

 

(2) 経営戦略等

・お客さまとのコミュニケーションを大切にし、お客様のニーズに適った商品・サービスをお勧めすることに注力し、リピーターを増やすことに努めてまいります。

・当社グループは、2019年3月期より「中期経営計画」をスタートさせ、主力のファッション店舗販売事業により安定的成長基礎を確立する一方で、成長事業(インターネット通販事業)と新規事業(リユース事業)の拡大・強化を中長期的な成長の源泉とすることを基本方針といたしました。その後、2019年8月に「中期経営計画」の見直しを行い、リユース事業を店舗販売事業に取り込むとともに、新規事業として外国人労働者紹介・派遣事業(以下、「人材事業」と記載します。)に着手いたしました。さらに、2020年4月に、2020年3月期の業績を踏まえた抜本的事業構造の見直しを行い、2021年3月期をその転換期とする「中期経営計画」を策定し、取り組んでおります。具体的には、ファッション店舗販売事業は、不採算店舗を閉店し、利益率と営業キャッシュ・フローの改善に注力し、2020年3月期より取り組みを開始した新規事業である美容事業と人材事業を育成することで、「収益の三本柱」の確立を目指すこととし、現在に至っております。

 

(3) 経営環境

 現状の当社グループを取り巻く経営環境は、コロナ禍での約2年間で大きく変化し、経済活動は官民の事業者から消費者にいたるまで、感染拡大と向き合う形で、新しい行動原理に基づく社会秩序と生活様式に沿った事業活動が求められる環境にあります。

 加えて、2022年4月に東欧地域で勃発した武力紛争の影響は、様々な情報により、瞬く間に世界中を駆け巡り、直接的・間接的な影響が当社グループの事業活動にも波及しつつあり、今後の展開次第では、その影響度の大きさ、長さは予断を許さず、経営環境の不確実性を増大させる可能性があります。

 当業界におきましては、客数の減少とインバウンド需要の縮小がこの2年間の大きな変化ととらえております。

 このような経営環境の中、当社グループは、どのような環境にあっても、業績の安定拡大を目指せる組織の整備と強化を最優先課題ととらえ、主力の美容事業とファッション事業(店舗運営事業)の強化に取り組んでまいります。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

・美容事業

 2022年3月期中、販路面においては公式ECサイトを立ちあげ、サブスクリプションモデル(定期購入)とCRMを立ち上げ時から整備し、直営店・SNSと連動し、MEDIHEALファンのコミュニティを構築いたしました。また、卸先小売店向けには売場の中で世界観を表現することでブランドイメージ、競争力を高めております。

 今期においても、店舗数の多いコンビニエンスストアでの取扱数の増強や、美容室、エステ・ネイルサロン等の新規販路開拓を図ってまいります。PR活動としましては、コンビニエンスストアでの取り扱いが増えることで認知度アップに繋がるとともに、TikTokなどでの動画配信やアンバサダー施策の強化を行います。また、ライブ配信・SNS企画を通して、ファン参加型の企画を定期実施することでユーザーとの交流を増やしてまいります。

 新製品についてですが、昨年特許を取得いたしました、より高い保湿力が見込まれる成分「ハイドロディーパー」を配合した新製品を国内発売いたします。また、同成分を配合した新たなターゲット層を狙うエイジングケア製品も日本オリジナルで企画・開発を進めております。

 なお、MEDIHEALブランドでは、文化芸術活動を支援する社会貢献活動の一環としてコンサートやリサイタルでの応援・協賛をさせていただいております。またSDGsの取り組みとして、一部商品について「FSC®認証」取得の紙製パッケージの採用を開始いたしました。これからも地球環境に配慮した商品開発・製造にも注力いたします。

・ファッション事業(店舗運営事業)

 2021年11月度より、郊外の大型商業施設を中心に、MEDIHEALを主とした韓国コスメを取り扱う新業態店舗「&choa!(アンド・チョア)」の展開を行い前期中に5店舗の出店を行いました。

今期中にはさらに10店舗の出店を目指しております。「&choa!(アンド・チョア)」の展開を行うに際し、特に注力する取り組みとして新規会員獲得、マーチャンダイジングそして人材育成です。会員のヘビーユーザーを増やしていくことで、新型コロナに左右されない安定した売上づくりに努めます。マーチャンダイジング面においては、販売データに基づき売れ筋商品を見極め、欠品防止を行う他、マーケットリサーチを徹底し、当社グループ独自の商品展開を行うことで市場での差別化を図るとともにヘビーユーザー向けの商品展開にも注力してまいります。人材育成面におきましてはGINZA Love Loveで培ったノウハウにより若手中心のスタッフの早期戦力アップを行ってまいります。

 催事部門においては、2022年3月期中に21会場、58回の開催を行いました。過去最高の売上を達成した会場もあり、2023年3月期においても多くのショッピングセンター様からの開催要請を頂いております。

 なお、インターネット通販部門においては、一層の内製化と本店サイトの決済手段の多様化等のリニューアルでお客様の利便性を向上させてまいります。また、SNS媒体などへの露出によりアクセス数の増加を図り売上を拡大してまいります。

 

(5) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、本業の収益性が明確に表れる「売上高経常利益率」を重視し、中期的には売上高経常利益率2.5%を目標としておりましたが、美容事業の急成長などにより、当連結会計年度で達成しております。2020年4月に見直した中期経営計画において、その最終年度(2023年3月期)に目標を達成するべく、ファッション事業、美容事業、人材事業の3つを柱とする施策を実施してまいりましたが、1期前倒しの目標達成を受け、現在、中期経営計画の見直しに着手しております。

 

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