業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の業績につきましては、生活関連事業の電子部品分野における受注増加や株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)の子会社化などによる増収があったものの、当連結会計年度の期首から適用している「収益認識に関する会計基準」等の影響により、売上高は46,592百万円と前年同期比10,785百万円(18.8%)の減収となりました。

 営業利益は、生活関連事業における上記の増収要因に加え、エネルギー事業の石炭生産分野における石炭価格の上昇及び決算為替レート(A$/円)の円安などにより、8,417百万円と前年同期比6,470百万円(332.3%)の増益となりました。

 経常利益は、営業外収益に為替差益156百万円を計上し、営業外費用に支払利息157百万円を計上したことなどにより、8,595百万円と前年同期比5,575百万円(184.6%)の増益となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別利益に固定資産売却益1,031百万円を計上し、特別損失に組織再編費用557百万円や税金費用2,694百万円を計上したことなどにより5,396百万円と前年同期比8,432百万円(前年同期は3,035百万円の純損失)の増益となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
 なお、売上高については、セグメント間取引消去前の金額によっております。

 

(生活関連事業)
 売上高は、電子部品分野の受注増加、株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)の子会社化などにより、26,972百万円と前年同期比3,891百万円(16.9%)の増収となり、セグメント利益は2,959百万円と前年同期比1,387百万円(88.2%)の増益となりました。

 

(エネルギー事業)
 売上高は、石炭販売分野における「収益認識に関する会計基準」等の適用の影響などにより、18,282百万円と前年同期比14,702百万円(44.6%)の減収となりました。セグメント利益は、石炭生産分野における石炭価格の上昇及び決算為替レート(A$/円)の円安などにより、6,333百万円と前年同期比4,721百万円(292.8%)の増益となりました。
 
(その他の事業)
  売上高は1,421百万円と前年同期比80百万円(6.0%)の増収となり、セグメント利益は171百万円と前年同期比26百万円(18.2%)の増益となりました。

 

当社グループの財政状態は、次のとおりであります。

 

(資産)

 資産合計は67,837百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,780百万円(3.9%)の減少となりました。主な要因は、現金及び預金の減少などによる流動資産の減少1,893百万円(4.6%)及び有形固定資産の減少などによる固定資産の減少886百万円(3.0%)によるものであります。

 

(負債)

 負債合計は32,300百万円となり、前連結会計年度末に比べ8,030百万円(19.9%)の減少となりました。主な要因は、短期借入金の減少などによる流動負債の減少6,105百万円(23.9%)並びに長期借入金の減少などによる固定負債の減少1,925百万円(13.0%)によるものであります。

 

(純資産)

 純資産合計は35,537百万円となり、前連結会計年度末に比べ5,250百万円(17.3%)の増加となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などによる株主資本の増加4,759百万円(15.6%)、並びに為替換算調整勘定の増加などによるその他の包括利益累計額の増加466百万円(-%)によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19,413百万円となり、前連結会計年度末に比べ119百万円(0.6%)増加しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払2,096百万円、売上債権の増加1,229百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益8,106百万円、減価償却費の計上942百万円などにより8,911百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では2,104百万円の増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の取得による支出1,402百万円がありましたが、定期預金の減少2,613百万円、有形及び無形固定資産の売却による収入1,808百万円などにより2,569百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では5,138百万円の増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純額返済7,325百万円、長期借入金の返済3,567百万円、配当金の支払652百万円などにより11,749百万円の支出となりました。この結果、前年同期比では16,008百万円の減少となりました。

 

以上の活動によるキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額388百万円を加算した結果、現金及び現金同等物の期末残高は19,413百万円となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

生活関連事業

9,026

3.5

エネルギー事業

11,498

30.4

合計

20,525

17.0

 

(注)金額は、製造原価によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高(百万円)

前年同期比
(%)

生活関連事業

13,372

△19.1

5,131

△26.2

エネルギー事業

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

生活関連事業

26,957

16.8

エネルギー事業

18,225

△44.6

その他の事業

1,382

5.9

全社(共通)

27

△65.2

合計

46,592

△18.8

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日本製鉄㈱

14,809

25.8

6,437

13.8

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 当連結会計年度の経営成績についての分析

当連結会計年度の経営成績につきましては、当連結会計年度の期首より適用している「収益認識に関する会計基準」等の影響により、売上高は対前年同期比で減収となったものの、石炭生産分野における石炭価格の上昇、決算為替レート(A$/円)の円安、電子部品分野における受注増加及び株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)の子会社化等により、営業利益、経常利益が前年同期比で増益となりました。また、特別利益に固定資産売却益1,031百万円を計上し、特別損失に組織再編費用557百万円を計上したこと並びに税金費用2,694百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は5,396百万円と前年同期比8,432百万円(前年同期は3,035百万円の純損失)の増益となりました。

 

b. 当連結会計年度の財政状態についての分析

当連結会計年度末の現金及び預金から借入金と社債の金額を控除したネット現預金は9,761百万円と、前年同期比8,442百万円の増加となり、引き続き実質無借金を維持しております。加えて、自己資本比率も52.2%と高水準であることから、経営者として財務の健全性に問題はないと認識しております。

 

c. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度の経常利益に支払利息、減価償却費及びのれん償却額を足し戻したEBITDAは10,371百万円と確実にキャッシュを創出しており、現時点で資金流動性に対する懸念はないと認識しております。なお、銀行団と借入極度額を5,000百万円とするコミットメントライン契約等を締結しており、不測の事態にも対応できる態勢となっております。

 

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