課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

1)経営方針

 当社グループは、建設事業・不動産事業を柱に、その他、介護福祉事業、ソフトウェア開発・販売事業、ゴルフ場運営事業等の各事業活動を通じて、社会資本整備の充実に努めるとともに、地域社会の安全、安心で快適なコミュニティ創りに貢献し、顧客から信用と評価を得る満足度の高いサービスの提供を行っていくこと及び人口減少社会の中で地元の雇用の場となるグループ経営を共通の理念としております。

 なお、今年4月より第14次中期経営計画(2022-2024年度)をスタートさせました。新たに長期ビジョン「UEKI VISION 150 成長を求め、挑戦を楽しむ企業へ」を策定し、その実現に向けた第一歩として、第14次中期経営計画では「営業力の強化」「技術力の強化」「人財力の強化」をテーマに重点施策を掲げております。計画目標の達成に向け全社一丸となって本計画に取り組んでまいります。

 

(2)経営戦略等

 少子高齢化の進展に伴うニーズや生活様式の変化、環境や安全に対する意識の高まり、消費者の価値観の多様化により市場構造や規模も大きく変わってきています。市場動向に応じた事業エリア、事業領域の積極的な開拓を展開し、地方圏においては街づくりのリーダーとして課題を解決したり活性化を促進しながら、効率的に連携を図り、介護福祉、エネルギー・エンジニアリング分野など幅広い領域でお客様が満足できるサービスを展開してまいります。

 

(3)経営環境

 今後、わが国経済は、新型コロナウイルス感染症関連の各種規制緩和に伴う個人消費の回復が見込まれるものの、ウクライナ侵攻など海外情勢が国内経済に及ぼす影響は予測できず、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 建設市場においては、建設技術者・技能労働者の労働力不足の問題、建設資材・労務単価の上昇等の不安要素が懸念されております。民間設備投資は減少が見込まれるものの、防災や減災などの国土強靭化対策等による公共投資により、堅調に推移していくものと見込んでおります。しかしながら、民間においては、建設費の上昇や資機材の調達遅延等により設備投資が抑制されることが想定されます。また、新型コロナウイルス感染症変異株等の感染者が発生した場合、工事の施工継続が困難となる可能性があります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループの中核をなす建設事業を推進するにあたり、建設技術者、技能労働者及び次世代を担う人材の不足、高齢化が建設業全体の問題として懸念されております。そのため、中期経営計画において、「人財力の強化」を経営課題の一つに掲げました。全グループを通じた人材交流、育成を中長期的に図り、1人当たりの生産性を改善させるとともに、省人・省力化を促進することを毎年目標に掲げ、社員一人一人の能力とパフォーマンスの向上に全社を挙げて取り組んでいます。

 また、公共工事においては、総合評価方式により企業の技術力が重視されてきています。このような現状をふまえ、技術資格取得の奨励と教育指導の徹底による個々の技術力の向上を通じて現場力をアップさせるとともに、i-construction等の情報化技術や新技術の取り込みにより、提案力及び建設技術力の強化に全社一体となって取り組んでいます。

 さらに、社会・経済の動向に即した顧客対応の向上が最も重要であるとの認識から、組織営業力の向上に力を注いでおります。このため、営業、設計、施工部門が一体となった受注活動を展開しています。

 

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

  当社グループでは持続的成長とステークホルダーからの高い信頼と評価を得ることを重視しており、第14次中期経営計画では、下記の数値を主要な目標として取り組んでおります。

 

 

2024年3月期計画

(連結)

2022年3月期実績

(連結)

売上高       (百万円)

60,000

47,678

営業利益      (百万円)

2,600

2,293

自己資本利益率(ROE)

6.4%

6.1%

 配当性向

30.0%を目安

25.4%

 

 

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