有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(新型コロナウイルス感染症について)
当社は、新型コロナウイルス感染症に対して、従業員、その家族、顧客企業及びその他関係者の皆様の安全確保、感染拡大防止並びに事業継続のため、在宅勤務(テレワーク)、時差出勤などの対応を実施しておりますが、当社の社員が新型コロナウイルスに感染し、社内において急激な感染拡大が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、顧客企業が、設備投資、研究開発を削減し、外部技術者の活用を減少させ、稼働率が悪化した場合、また、顧客企業から当社の技術者への在宅勤務(テレワーク)、シフト勤務、時差出勤等の要請により、出勤日数、残業が抑制され、労働工数が減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(製造業の業績動向について)
当社は製造業を主要顧客とし、主にその設計開発部門に技術者を派遣しております。それら主要顧客が、事業を展開する国や地域で景気後退等の影響を受け、設備投資、研究開発を削減し、外部技術者の活用を減少させた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の売上構成比率が高い自動車関連メーカーにおいて、事業環境等に著しい変化が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(同業他社との競合について)
当社が属する技術者派遣業界が市場縮小や新規参入により、同業他社との競争が激化し、価格競争に陥った場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(教育研修の効果について)
当社は、長年積み重ねた経験により構築した研修の実施により、技術者のスキルアップに努めております。しかしながら、研修の効果が想定通りに表れず、顧客評価が技術者単価の上昇に寄与しない場合、また、顧客の要望を充足できずクレームが生じる場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(適切な派遣先の確保について)
当社は、派遣先の確保・拡大に努めておりますが、技術者に対して、適切な派遣先が見つからず、技術者単価、稼働率の維持・向上に寄与しない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(労働工数の規制動向について)
当社の技術者の労働工数は、派遣先の業務状況に応じて確定いたします。関係諸法令の改正等の影響により、長時間労働に対する是正の動きが強まり、技術者の労働工数が大幅に減少した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(理工系学生の確保について)
当社は、理工系卒の学生を重要な経営資源としており、少子化等の影響により、理工系卒の学生人口が減少し、優秀な学生の確保が著しく困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(キャリア技術者の確保について)
当社は、職務経験を有する技術者を重要な経営資源としており、製造業の設計開発の活発化による転職希望のエンジニア不足により、キャリア採用競争が激化し、優秀なキャリア技術者の確保が著しく困難となった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(情報管理について)
当社は、「プライバシーマーク」を取得するなど、個人情報・機密情報その他事業運営上知り得たすべての情報の適正な管理に努めておりますが、何らかの理由により情報が外部に流出した場合には、当社の社会的な信用等が失墜し、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、サービスの安定供給のために適切なセキュリティ対策を施しておりますが、コンピュータウイルスや不正アクセス、自然災害等の予期せぬ事象により、システム障害等が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(法的規制、許認可について)
当社事業に対する業務区分ごとの法的規制等は以下のとおりであります。
① 労働者派遣事業について
当社の主要事業である技術者派遣は、「労働者派遣事業の適正な運用の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律」(以下、「労働者派遣法」という。)に基づき、厚生労働大臣より下記の許可を受け行っております。
許認可名称 |
監督官庁 |
許可番号 |
許可年月日 |
有効期限 |
労働者派遣事業 |
厚生労働省 |
派27-020513 |
2003年12月1日 |
2026年11月30日 |
当社では、労働者派遣法及び関係諸法令等の遵守を最重要課題の一つに位置付け、内部監査を通じた法令等の遵守状況の監視、その他会議において法令等の遵守状況の定期的な確認を行うなど法令等遵守体制の整備に努めております。しかしながら、万一当社が法令等に抵触するなどして、事業の継続に支障をきたすこととなった場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、労働者派遣法第14条では、派遣元事業主が労働者派遣法第6条に定める欠格事由(主な事由として、当社が禁錮以上の刑に処せられ、または労働基準法、労働者派遣法、職業安定法などの労働に関する法律の規定、もしくは健康保険法、雇用保険法などの規定に違反し、あるいは刑法、出入国管理及び難民認定法等の罪を犯したことにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない場合、成年後見人、被保佐人または破産者となり復権を得ていない場合等)に該当したり、労働者派遣法及び職業安定法に違反した場合には事業許可の取消しや業務の停止を命じられる旨を定めておりますが、現時点において当社に該当する事由はありません。しかしながら、万一当社が法令等に抵触するなどして、事業許可の取消しや業務停止を命じられた場合には、事業継続が困難となり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、労働者派遣法を始めとする関係諸法令は、労働環境、社会情勢等の変化に応じ、規制や変更等の改正が適宜実施されております。
当社では、当該諸法令の改正の都度適切な対応を行っておりますが、関係諸法令の改定内容には拠るものの、当社事業に対して著しく不利な改定が行われた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
② 有料職業紹介事業について
当社の有料職業紹介事業は、職業安定法に基づき、厚生労働大臣より下記の許可を受け行っております。
許認可名称 |
監督官庁 |
許可番号 |
許可年月日 |
有効期限 |
有料職業紹介事業 |
厚生労働省 |
27-ユ-020355 |
2004年2月1日 |
2027年1月31日 |
職業安定法第32条の9では、人材紹介事業を行う者(法人である場合には、その役員を含む)が有料職業紹介事業者としての欠格事由(当社が禁錮以上の刑に処せられ、または労働基準法、職業安定法、労働者派遣法などの労働に関する法律の規定、もしくは刑法、出入国管理及び難民認定法等の罪を犯したことにより罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過していない場合、成年後見人、被保佐人または破産者となり復権を得ていない場合等)に該当したり、職業安定法及び労働者派遣法に違反した場合には、事業許可の取消しや業務の停止を命じられる旨を定めておりますが、現時点において当社に該当する事由はありません。しかしながら、万一当社が法令等に抵触するなどして、事業許可の取消しや業務停止を命じられた場合には、事業継続が困難となり、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、将来的に当該法令が改正され、その内容が当社事業に著しく不利な場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(災害事故等について)
当社では、自然災害、人災及びその他災害、事故等(以下「災害事故等」という。)に対処するため、マニュアルを定め、被害を最小限に止めるよう努めておりますが、想定を大幅に上回る災害事故等が発生した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、新型コロナウイルス感染症等の感染拡大により、当社の事業活動等に支障が生じた場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(気候変動について)
当社は、気候変動に起因する自然災害等の影響により関連施設が被害を受け、当社の事業活動が停止・停滞した場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、脱炭素社会への移行に向けて、炭素税の導入や環境規制が強化された場合、顧客先のカーボンニュートラルへの取組みに対する技術者要請に合致した人選ができない場合には、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(M&Aについて)
当社は、事業規模拡大による売上・収益拡大に向け新たな専門技術領域獲得のために、M&Aを行う方針であります。M&Aにあたっては、市場動向や顧客のニーズに加えて、対象企業の財務内容や契約関係等について、詳細なデュー・ディリジェンスを通じた事前調査を行い、十分にリスクを検討した上で決定しております。しかし、M&Aに伴い、資金需要及びのれんの償却等が発生する可能性があり、また、当該M&Aが必ずしも当社の見込み通り、シナジー効果を生むとは限らず、経営環境や事業の状況の著しい変化等によりそれぞれの経営成績が想定通り進捗しない場合、のれんの減損損失や株式の評価損が生じるなど、当社の財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。また、M&Aにより当社が従来行っていない新規事業が加わる際には、その事業固有のリスク要因が加わります。
(中期経営計画について)
当社は、2022年3月に2025年1月期を最終年度とする新中期経営計画「『持続的成長および次世代成長のための基盤を構築する』『Make Value for 2022 to 2024』」を発表し、その計画に掲げた具体的諸施策を推進しております。しかしながら、中期経営計画は、策定時点における市場環境や経済情勢の見通しに基づくものであり、市場環境や経済情勢が想定を超えて劇的に変化し、事業環境の予測が外れた場合、経営数値目標が達成されない可能性があります。
(プライム上場維持基準について)
当社は、株式会社東京証券取引所にて2022年4月適用の新市場区分についてプライム市場を選択しておりますが、当社のプライム市場の上場維持基準への適合状況は、移行基準日時点(2021年6月30日)において、流通株式時価総額については基準を充たしていないことから、2022年3月14日に「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書(更新)」を株式会社東京証券取引所に提出しております。2025年1月期までに上場維持基準を充たすため、各種取組を進めてまいりますが、財政状態及び経営成績並びに市場環境や経済情勢によっては、2025年1月期までにプライム市場の上場維持基準を充足できない可能性があります。
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