業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 経営者の視点による当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

(1)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

(2)経営成績の状況に関する分析・検討内容

                                          (単位:百万円)

 

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

   至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

   至 2022年3月31日)

増減額

増減率

売上高

35,960

38,899

2,938

8.2%

営業利益

5,470

6,318

848

15.5%

経常利益

6,653

7,726

1,073

16.1%

親会社株主に帰属する

当期純利益

4,800

5,408

607

12.7%

 

 当社グループは、「高齢社会に適した情報インフラを構築することで人々の生活の質を向上し、社会に貢献し続ける」ことをグループミッションに掲げています。医療・介護・ヘルスケア・シニアライフを高齢社会における事業領域とし、価値提供先である従事者・事業者・エンドユーザをつなぐプラットフォームを情報インフラと定義しています。高齢社会を取り巻く人々を情報を介してサポートする情報インフラの構築を通じ、高齢社会で生じる様々な課題を解決し、生活の質の向上に貢献していきます。

 当連結会計年度における当社グループの経営成績は以下のとおり、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けつつも、当社グループが重視する経営上の目標である当期純利益の継続的成長を達成しております。

 

 売上高は、「カイポケ」の会員数増加及び海外事業の拡大等により、38,899百万円(前期比8.2%増)となりました。

 営業利益は、6,318百万円(前期比15.5%増)となりました。

 経常利益は、7,726百万円(前期比16.1%増)となりました。

 親会社株主に帰属する当期純利益は、5,408百万円(前期比12.7%増)となりました。

 

 当社グループでは、キャリア・介護事業者・海外・事業開発の4分野を事業部門として開示しています。また、キャリア分野は介護キャリア・医療キャリアに細分化し開示しています。

 

<事業部門別売上高>

(単位:百万円)

事業部門

前連結会計年度

(自 2020年4月1日

   至 2021年3月31日)

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

   至 2022年3月31日)

増減額

増減率

キャリア分野(注)

23,469

23,498

29

0.1%

 

 

介護キャリア(注)

10,948

10,487

△461

△4.2%

医療キャリア(注)

12,521

13,011

490

3.9%

介護事業者分野

5,918

7,192

1,274

21.5%

海外分野

5,147

6,362

1,214

23.6%

事業開発分野(注)

1,424

1,844

419

29.5%

合計

35,960

38,899

2,938

8.2%

  (注)キャリア分野に計上していた医療・介護事業者向けストレスチェック事業を当連結会計年度の期首より事業開発分野に変更した

     ことに伴い、前連結会計年度の実績を組み替えております。

 

<キャリア分野>

 キャリア分野においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響により、人材紹介サービスにおける受注

活動への一時的なマイナス影響が発生しています。特に、2021年7月~9月及び2022年1月~3月の感染者数拡大により、想定以上のマイナス影響を受けました。

 また、介護キャリアで2020年8月より介護職向け派遣サービスの新規契約を停止したこと、医療キャリアでは当連結会計年度の期首より「収益認識に関する会計基準」等の適用を行ったことにより、前期比でマイナスの影響がありました。

 以上の結果、キャリア分野の当連結会計年度の売上高は、23,498百万円(前期比0.1%増)となりました。

 

<介護事業者分野>

 介護事業者分野においては、介護事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」が順調に成長しました。会員数の増加に加え、タブレットやスマートフォン等の有料オプションサービスの利用拡大が成長に寄与しました。

 以上の結果、介護事業者分野の当連結会計年度の売上高は、7,192百万円(前期比21.5%増)となりました。

 

<海外分野>

 海外分野においては、メディカルプラットフォーム事業が大きく成長しました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響下でデジタルシフトが進み、オンラインイベント・デジタル商材等が好調に推移しました。

 グローバルキャリア事業もまた、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う一定の渡航制限の影響がありながらも、大きく成長しました。

 以上の結果、海外分野の当連結会計年度の売上高は、6,362百万円(前期比23.6%増)となりました。

 

<事業開発分野>

 事業開発分野においては、ヘルスケア事業領域におけるICTを活用した遠隔での特定保健指導・産業保健等のサービス、シニアライフ事業領域におけるリフォーム事業者情報や葬儀社紹介サービス等を中心に、新規事業の開発・育成が進みました。

 以上の結果、事業開発分野の当連結会計年度の売上高は、1,844百万円(前期比29.5%増)となりました。

 

(3)財政状態の状況に関する分析・検討内容

 当連結会計年度末における総資産は、56,585百万円(前連結会計年度末比7,141百万円増)となりました。これは主に、業容の拡大による現金及び預金の増加、「カイポケ」におけるファクタリングサービスの利用事業者増による未収入金の増加によるものです。

 負債は、26,594百万円(前連結会計年度末比190百万円減)となりました。これは主に、「カイポケ」におけるファクタリングサービスの利用事業者増により未払金が増加した一方で、長期借入金の返済が進んだことによるものです。

 純資産は、29,991百万円(前連結会計年度末比7,332百万円増)となりました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによるものです。

 

(4)キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、14,126百万円(前連結会計年度末比3,981百万円増)となりました。各キャッシュ・フローの状況とその主な要因は以下のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によるキャッシュ・フローは、9,818百万円の収入(前期は6,769百万円の収入)となりました。これは主に、業容の拡大により税金等調整前当期純利益が7,707百万円となったこと、「カイポケ」のソフトウエアやMIMSグループの顧客関係資産の償却等により減価償却費が1,649百万円、のれん償却額が833百万円となったことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によるキャッシュ・フローは、2,079百万円の支出(前期は1,783百万円の支出)となりました。これは主に、「カイポケ」等のシステム開発投資により無形固定資産の取得による支出が1,800百万円、業容拡大に伴う事業拠点拡充のための投資等で有形固定資産の取得による支出が212百万円となったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によるキャッシュ・フローは、3,987百万円の支出(前期は5,224百万円の支出)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が3,070百万円、配当金の支払による支出が849百万円となったことによるものです。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性に関する情報

 当社グループは、持続的な成長と長期的な企業価値の向上をもって株主に価値貢献をすることが重要だと考えています。限られた経営資源を効率的に活用し、株主資本コストを超える高いROEを維持しながら、当期純利益を継続的に成長させていくことを目指しています。当社グループの事業領域である高齢社会に関連する市場には膨大な事業機会が生まれているため、持続的な成長と長期的な企業価値の向上のための投資を積極的に行っていきます。このような考えのもと、当社の配当については、成長への投資を優先した上で、財務の状況を勘案し、配当の実施と金額を決定することを基本方針としています。

 当社グループの資金需要の主なものは、事業活動に必要な運転資金、介護事業者向け経営支援プラットフォーム「カイポケ」のソフトウェア投資、業容拡大に伴う事業拠点拡充のための設備投資、及び事業拡大のための企業買収等に伴う資金です。

 必要な資金は、主に営業活動によるキャッシュ・フローのほか、金融機関からの借入金によって調達しております。事業の継続的な成長による十分なキャッシュ・フローの創出が今後も可能であり、将来の資金需要に対しても手元資金から充当することを基本としますが、金融機関からの借入や株式の新規発行による資金調達等、状況に応じた最適な資金の調達方法を検討し、流動性を確保していきます。

 

(6)生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

 生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

 

② 受注実績

 受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

 

③ 販売実績

 「(2) 経営成績の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。

 

 

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