業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により断続的に経済活動が制限されたため、半導体不足や、サプライチェーンの混乱等により一部企業において減産などの影響が発生するなど、景気回復のペースは鈍化しております。また、足元におきましても、オミクロン株の猛威はピークを越えたと思われますが、依然、感染者数は高止まりをしており、先行きは不透明な状況です。

このような環境下において、当社グループの主要顧客である大手製造業各社では、多くの主要企業は次代を見据えた研究開発投資を維持しており、主要顧客のさらなる受注拡大や新規顧客の開拓に注力して堅調な受注に繋げるとともに、一括受託の獲得強化等の営業施策を進めてまいりました。

また、インターンシップの充実を図るなどの採用強化、研修制度の見直しや社内コミュニケーションの確保・増加などに取り組み、中長期の成長を見据えた人材の確保・育成に注力してまいりました。

新型コロナウイルス感染症については、社員および顧客企業をはじめとするステークホルダーの安全と健康を守り、安定した事業運営のための対策を重要課題の一つと捉えて、前連結会計年度から引き続き自社勤務者のテレワークを推進し、期を通じて70%以上のテレワーク率を維持しました。一方、顧客企業における当社の技術者のテレワーク等の感染症対応も浸透してきており、業務への影響を最小限にとどめることが出来ました。

その結果、主要顧客からの大幅な業務縮小があった前連結会計年度から、売上高および利益ともコロナ禍以前と概ね同水準まで持ち直してきております。

以上により、当社グループの売上高は8,163百万円前年同期比8.4%増)、営業利益は603百万円同139.7%増)、経常利益は637百万円同14.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は447百万円同18.1%増)となりました。

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して365百万円増加し、4,649百万円となりました。主な要因としては、現金及び預金の増加169百万円、受取手形及び売掛金の増加155百万円によるものであります。

負債は、前連結会計年度末と比較して163百万円増加し、1,215百万円となりました。主な要因としては、未払法人税等の増加126百万円、役員退職慰労引当金の増加9百万円によるものであります。

純資産は、前連結会計年度末と比較して202百万円増加し、3,433百万円となりました。主な要因としては、利益剰余金の増加195百万円、新株予約権の増加7百万円によるものであります

なお、当社グループは単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ169百万円増加2,461百万円となりました。
 当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、430百万円(前連結会計年度に得られた資金は369百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益637百万円の計上などの資金増加要因が、法人税等の支払額128百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、10百万円(前連結会計年度に使用した資金は13百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出10百万円などによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、250百万円(前連結会計年度に使用した資金は242百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額250百万円などによるものであります。

 

 

(2)生産、受注及び販売の状況

① 生産実績

生産実績においては、当社グループの業務形態上、重要性が乏しいため記載を省略しております。

 

② 受注実績

当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりであります。

事業部門別

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

 

 

 

 

  業務請負形態

2,235,518

△14.3

593,622

△4.9

合計

2,235,518

△14.3

593,622

△4.9

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 派遣形態は、サービスの提供量に応じて対価を得るため受注実績には記載しておりません。

 

③ 販売実績

当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

事業部門別

販売高(千円)

前年同期比(%)

エンジニアリング事業

8,163,775

+8.4

合計

8,163,775

+8.4

 

(注) 1 当社及び連結子会社は、エンジニアリング事業の単一セグメントであるため、販売実績は、セグメント情報に関連付けた記載を省略しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

ソニー株式会社

984,522

12.1

 

(注) 前連結会計年度は、当該割合が10%未満のため、記載を省略しております。 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。 

 

(3)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

連結財務諸表の作成に際しては、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び予測を行わなければなりません。見積り特有の不確実性が存在するため、結果として、このような見積りと実績が異なる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 

a 財政状態の分析

当連結会計年度末における資産合計額は4,649百万円(前連結会計年度末比365百万円増)、負債合計額は1,215百万円(同163百万円増)、純資産合計額は3,433百万円(同202百万円増)となりました。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は3,828百万円となり、前連結会計年度末に比べ342百万円増加となりました。これは主に、現金及び預金2,161百万円(前連結会計年度末比169百万円増)、受取手形及び売掛金1,000百万円(同155百万円増)によるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は821百万円となり、前連結会計年度末に比べ23百万円増加となりました。これは、有形固定資産519百万円(前連結会計年度末比6百万円減)、無形固定資産6百万円(同2百万円減)、投資その他の資産294百万円(同31百万円増)によるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は1,058百万円となり、前連結会計年度末に比べ169百万円増加となりました。これは主に、未払金256百万円(前連結会計年度末比20百万円増)、未払法人税等185百万円(同126百万円増)によるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は157百万円となり、前連結会計年度末に比べ6百万円減少となりました。これは主に、役員退職慰労引当金65百万円(前連結会計年度末比9百万円増)、繰延税金負債16百万円増に(同10百万円減)よるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は3,433百万円となり、前連結会計年度末に比べ202百万円増加となりました。これは主に、利益剰余金3,427百万円(前連結会計年度末比195百万円増)、新株予約権15百万円(同7百万円増)によるものであります。

 

b 経営成績の分析

(売上高)

WEB/アプリケーションおよび業務系システム開発分野における顧客ニーズは底堅く、主要顧客のさらなる受注拡大や新規顧客の開拓に注力して堅調な受注に繋げるとともに、一括受託の獲得強化等の営業施策を進めてまいりました。その結果、当連結会計年度における売上高は8,163百万円前年同期比8.4%増)となりました。

(売上総利益)

堅調な受注に支えられて稼働率が改善したことにより、労務費等の製造原価の増加が吸収されました。その結果、当連結会計年度における売上総利益は1,556百万円同32.3%増)となりました。

(営業利益)

継続的な費用の効率化を推し進めてまいりました。その結果、当連結会計年度における営業利益は603百万円同139.7%増)となりました。

(経常利益)

雇用調整助成金を受給したことにより、営業外収益が34百万円となりました。その結果、当連結会計年度における経常利益は637百万円同14.4%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

法人税等の計上により、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は447百万円同18.1%増)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの資金需要のうち主なものは、労務費、販売費及び一般管理費等に係る運転資金となります。これらにつきましては、基本的に営業活動によるキャッシュ・フローや自己資金を充当し、投資が必要な場合には状況に応じて金融機関からの調達を行うこととしております。

なお、現在の現金及び現金同等物の残高、営業活動によるキャッシュ・フローの水準については、当面事業を継続していくうえで十分な流動性を確保しているものと考えております。

 

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