課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

当社グループは、創立以来受け継いできた「品質第一」、「誠実第一」の理念のもと、介護保険制度の対象となる福祉用具を地域の福祉用具貸与事業者にレンタル、又は、販売する「福祉用具サービス」を中心に事業活動の一層の拡大を図りつつ、高齢者やそのご家族への生活支援に繋がる「高齢者生活支援サービス」を数多く展開し、事業基盤の更なる拡大を図り、高齢者生活支援企業として社会に貢献できる企業となる事を目指してまいります。

(2)経営戦略等

当社グループの中期的な経営戦略としては、従前の福祉用具レンタル・販売に加え、高齢者やそのご家族の生活支援につながる事業への取組拡大を推進しております。当社グループは、事業領域の拡大を図ると共に、実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制の整備・強化を推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の更なる向上を目指してまいります。

これらを踏まえ、当社グループが2022年1月に公表した新たな中期経営計画で掲げたとおり、「健康長寿社会への貢献」の社是のもと、コアビジネスである福祉用具レンタル卸とともに、第二の収益の柱とすべく取り組んでいる高齢者生活支援サービスにおいて、団塊世代向けの介護需要の拡大や、在宅高齢者が安心して豊かな生活を送るための生活支援サービスの充実、介護現場のデジタル化による業務効率など、今後予測される様々な社会の課題に的確に対応してまいります。

(3)経営環境

わが国の高齢者人口は、「団塊の世代」が後期高齢者である75歳以上となりはじめ増加する中、少子化の進展により生産年齢人口は減少しており、介護現場の労働力の不足が見込まれるなど介護現場の生産性向上は喫緊の課題となっております。一方、介護保険制度においては、2024年の改正に向け、様々な動きが今後見込まれております。また、新型コロナウイルス感染症の影響については、抑制に向けた様々な施策により持ち直しの動きが見られるものの、これまでの変異株等による拡大の繰り返し状況や海外でのロックダウンによるサプライチェーンへの影響など未だ不透明な状況が続いております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

2021年度は「中期経営計画 2021」の最終年度として、主要な目標として掲げた①「福祉用具サービス(福祉用具レンタル卸等)」の収益力強化、②高齢者生活支援サービスの創出・育成による将来の基盤づくり、の実行に努めました。また、定量目標は売上高、親会社株主に帰属する当期純利益、ROE(自己資本利益率)の各項目で達成することが出来ました。2022年度におきましても、当社グループは、引き続き役職員の新型コロナウイルス感染症予防、健康管理の強化等できうる限りの安全対策に工夫をこらしながら、福祉用具レンタルや食事サービス等の安定供給を通じて事業の継続を図ってまいります。また、2022年度を初年度とする中期経営計画の確実な実行に努めてまいります。

(中期経営計画の骨子)

■福祉用具サービス

[福祉用具レンタル卸]

営業拠点の新設・移設、福祉用具の洗浄・修理能力の更なる向上、配送の効率化などに向けた各種施策に取り組んでまいります。

■高齢者生活支援サービス

[おむつ]

在宅にお住まいの高齢者のおむつ漏れを改善するサービスであるフィッティング付きおむつ配送サービス「おむピタ」の拡大に取り組んでまいります。

[食事サービス]

新規顧客の獲得、新商品の開発、物流の効率化などに向けた各種施策に取り組んでまいります。

(連結業績目標)

 

2022年3月期実績

2025年3月期目標

売上高

23,297百万円

30,000百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

1,675百万円

2,000百万円

ROE(自己資本利益率)

11.1%

13.0%

 

 

(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、企業価値の持続的な向上を目指すため、収益力の向上に取り組んでおり、売上・利益の安定的な成長を重視しております。また、コアビジネスである福祉用具サービスは、レンタル資産(固定資産)への多額の投資を必要とするため、ROA(総資産利益率)及びROE(自己資本利益率)を効率性・収益性の指標として重視しております。

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