当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。
当連結会計年度末の資産合計は340,570百万円(前連結会計年度末比13,448百万円増)となりました。
流動資産は110,420百万円(同19,466百万円減)となりました。主な減少要因は現金及び現金同等物が19,005百万円減少したこと等によるものであります。
非流動資産は230,150百万円(同32,915百万円増)となりました。主な増加要因はのれんが11,568百万円増加したこと及び持分法で会計処理している投資が14,869百万円増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は95,663百万円(同2,800百万円減)となりました。
流動負債は56,025百万円(同15,049百万円増)となりました。主な増加要因は借入金が20,022百万円増加したこと等によるものであります。
非流動負債は39,638百万円(同17,849百万円減)となりました。主な減少要因は借入金が19,876百万円減少したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の資本合計は244,907百万円(同16,248百万円増)となりました。主な増加要因は利益剰余金が26,250百万円増加したこと等によるものであります。
流動性に関する指標としては、当連結会計年度末において流動比率197.1%、親会社所有者帰属持分比率70.7%となっております。
当社グループは、中長期で企業価値を向上させるべく、エンターテインメント領域と社会課題領域の2つの領域の特徴を活かした収益基盤の形成、及び両領域のシナジー形成を含めたIT企業の新しい進化の体現、また、一層強い事業ポートフォリオ実現に向けた非連続な成長のための挑戦に取り組んでまいりました。
当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)において、売上収益は、130,868百万円(前連結会計年度比4.5%減)となりました。前連結会計年度比で、ゲーム事業は減収となったものの、ライブストリーミング事業が成長し、スポーツ事業が回復しました。
売上原価については、64,931百万円(前連結会計年度比4.7%増)となりました。ライブストリーミング事業やゲーム事業の推移等に応じて変動する支払手数料等が、主にライブストリーミング事業の成長に伴い増加しましたが、一方でゲーム事業の減収による影響がありました。
販売費及び一般管理費は、57,220百万円(前連結会計年度比1.5%減)と、前連結会計年度比で概ね横ばいとなりました。主にライブストリーミング事業やゲーム事業の推移に応じ、販促費・広告費は増加したものの、業務委託費・支払手数料が減少しました。
その他の収益は、7,145百万円(前連結会計年度比36.9%減)となりました。当連結会計年度は、株式会社IRIAMの全株式を取得したことによる段階取得に係る差益や、株式会社エブリスタの全株式の譲渡に伴う株式売却益といった事業の再編等に関連した一時益が計4,166百万円生じました。また、主に株式会社横浜DeNAベイスターズの、営業休止に伴う損失補償金2,090百万円を計上しております。
その他の費用は、主にゲーム事業におけるソフトウェアの減損損失等を計上し、4,400百万円(前連結会計年度比22.6%減)となりました。
持分法による投資利益は、14,226百万円(前連結会計年度比334.4%増)となりました。当連結会計年度においては、主な持分法適用関連会社である株式会社Cygamesや株式会社Mobility Technologiesの業績動向のほか、当該期間中に行った株式会社Mobility Technologiesにおける第三者割当増資による一時収益の計上が影響しました。
以上の結果、当社グループの売上収益は130,868百万円(前連結会計年度比4.5%減)、営業利益は11,462百万円(同49.0%減)、税引前当期利益は29,419百万円(同5.9%減)、親会社の所有者に帰属する当期利益は30,532百万円(同19.1%増)となりました。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
ゲーム事業の売上収益は74,697百万円(前連結会計年度比18.2%減)、セグメント利益は11,596百万円(同38.5%減)となりました。
当連結会計年度は、既存のタイトルを中心とした事業運営となり、ユーザ消費額は前連結会計年度比で減少し、前連結会計年度比で減収減益となりました。収益基盤の強化に向けては、新規タイトルのリリースに加え、引き続き、費用構造の筋肉質化や固定費の最適化を図りました。
スポーツ事業の売上収益は14,712百万円(前連結会計年度比14.7%増)、セグメント損失は2,575百万円(前連結会計年度は3,589百万円の損失)となりました。
新型コロナウイルス感染症拡大により、2020年シーズンのプロ野球の公式戦は、例年より遅い、2020年6月19日からの開幕となり、当初は無観客での試合開催となる等の影響がありましたが、2021年シーズンは、2021年3月26日に例年通り開幕し、観客動員の制約等の感染症対策は引き続き要したものの、前連結会計年度比で業績が回復しました。
ライブストリーミング事業の売上収益は34,664百万円(前連結会計年度比43.2%増)、セグメント利益は3,484百万円(同32.9%減)となりました。
当連結会計年度においては、国内の「Pococha(ポコチャ)」が引き続き堅調に推移したほか、キャラクターの姿でライブ配信を楽しめる「IRIAM(イリアム)」をはじめとした、ジャンルの多様化を伴った市場の成長・発展を見据えた新たなジャンルへの挑戦や、「Pococha」のグローバル版の取り組みも進捗いたしました。また、それぞれの分野で市場成長機会を捉えるべく、成長投資を積極的に行いました。
なお、2021年8月2日には「IRIAM」を運営する株式会社IRIAMを100%子会社としました。また、SHOWROOM株式会社の業績は、2020年6月30日を期日とした同社の当社保有株式の一部譲渡により、当社の持分法適用関連会社となっており、前第2四半期連結会計期間よりセグメント別の業績には含んでおりません。
ヘルスケア事業の売上収益は3,000百万円(前連結会計年度比42.9%増)、セグメント損失は624百万円(前連結会計年度は1,194百万円の損失)となりました。
「kencom(ケンコム)」をはじめとするヘルスケアサービスの分野が堅調に推移し、将来に向けた先行投資を行いながらも、当第3四半期連結会計期間には、当該セグメントは黒字となりました。
なお、2021年9月1日には、認知症関連サービスを有する日本テクトシステムズ株式会社を株式交換により100%子会社としました。
新規事業・その他の売上収益は3,850百万円(前連結会計年度比43.6%減)、セグメント損失は326百万円(前連結会計年度は162百万円の損失)となりました。
当区分には、中長期での事業ポートフォリオの強化を目指した各種取り組み、及びEC事業におけるサービスを含んでおります。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ19,005百万円減少し、78,296百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とその要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は18,375百万円(前連結会計年度は29,967百万円の収入)となりました。主な収入要因は、税引前当期利益29,419百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は19,924百万円(前連結会計年度は8,640百万円の支出)となりました。主な支出要因は子会社又はその他の事業の取得による支出11,526百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は18,549百万円(前連結会計年度は6,614百万円の収入)となりました。主な支出要因は自己株式の取得のための支出10,868百万円であります。
生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。
受注生産を行っておりませんので、受注状況に関する記載はしておりません。
当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、IFRSに準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針」及び「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 連結財務諸表注記 4.重要な会計上の見積り及び判断」に記載のとおりであります。
当連結会計年度の売上収益は130,868百万円(前連結会計年度比4.5%減)となりました。前連結会計年度比で、ゲーム事業は減収となったものの、ライブストリーミング事業が成長し、スポーツ事業が回復しました。
売上原価については、 64,931 百万円( 前連結会計年度比4.7%増 )となりました。ライブストリーミング事業やゲーム事業の推移等に応じて変動する支払手数料等が、主にライブストリーミング事業の成長に伴い増加しましたが、一方でゲーム事業の減収による影響がありました。
販売費及び一般管理費は、57,220百万円(同1.5%減)と、前連結会計年度比で概ね横ばいとなりました。主にライブストリーミング事業やゲーム事業の推移に応じ、販促費・広告費は増加したものの、業務委託費・支払手数料が減少しました。
その他の収益は、7,145百万円(同36.9%減)となりました。当連結会計年度は、株式会社IRIAMの全株式を取得したことによる段階取得に係る差益や、株式会社エブリスタの全株式の譲渡に伴う株式売却益といった事業の再編等に関連した一時益が計4,166百万円生じました。また、主に株式会社横浜DeNAベイスターズの、営業休止に伴う損失補償金2,090百万円を計上しております。
その他の費用は、主にゲーム事業におけるソフトウェアの減損損失等を計上し、4,400百万円(同22.6%減)となりました。
以上の結果、営業利益は11,462百万円(同49.0%減)となりました。
金融収益は、投資有価証券評価益の減少等により、5,195百万円(前連結会計年度比7.6%減)となりました。金融費用は、投資有価証券評価損の増加等により、1,463百万円(同971.6%増)となりました。また、持分法で会計処理している関連会社の純利益(純損失)に対する持分は、14,226百万円(同334.4%増)となりました。
以上の結果、税引前当期利益は、29,419百万円(同5.9%減)となりました。
当期利益は30,651百万円(前連結会計年度比16.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は30,532百万円(同19.1%増)となりました。
なお、資本性金融商品への投資による損失等を計上した結果、当期包括利益合計は29,055百万円(同43.6%減)となりました。
当連結会計年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、上記「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
資金需要及び資金調達につきましては、当社グループは、事業の競争力を維持・強化することによる持続的な成長を実現するために、恒常的に設備投資を必要としております。また、事業規模の拡大と収益源の多様化を進めるために、新サービスないし新規事業に取り組んでいく考えであります。これらの資金需要は手元資金で賄うことを基本とし、必要に応じて資金調達を実施いたします。
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
お知らせ