文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、次のとおり企業としての使命(ミッション)・価値観(バリュー)を掲げ、日本市場のみならず、グローバル市場においてマーケティング事業、アセット事業等を展開しております。
<使命>
私たちは独創的な考え方で課題を解決し、 笑顔に溢れた社会づくりに貢献します。
<価値観>
「汗」 自他のため率先して汗をかいているか
「協」 仲間との協力関係を大切にしているか
「成」 毎日の着実な成長を実感できているか
「誇」 家族・友人・社会は私を誇りに思うか
「楽」 わくわくとした人生を楽しんでいるか
(2)経営戦略等
当社グループは、インターネットや外国人の訪日旅行者数の増加等、世界との物理的・精神的な距離が身近になりつつあるグローバル市場において、主力事業であるマーケティング事業に経営資源を重点的に投入し、事業基盤を強化してまいります。また、激しく事業環境が変化する中でも継続的に成長できる新規事業を創出することで、中長期的な成長を目指してまいります。
(3)経営環境
当連結会計年度(2021年6月1日~2022年5月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化するなか、ワクチン接種の促進等による各種政策の効果もあり、一部で持ち直しの動きがみられたものの、新たな変異株による感染拡大により、企業活動及び個人消費は極めて厳しい状況で推移しました。また、ロシア・ウクライナ情勢や、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う中国のロックダウンの影響などの要因を背景に、原材料コストの上昇、為替相場における円安の進行、サプライチェーン停滞など、企業収益に深刻な影響を及ぼす事象が発生しており、経済環境の先行きは、依然として不透明な状況が続くことが予想されます。
このような状況の中、当社グループは収益力の回復と拡大を最優先課題とし、引き続き、需要が堅調に増加している官公庁・自治体向けのグローバルプロモーション領域への取り組み等を継続するとともに、アフターコロナ環境において想定される民間企業の急激な需要回復にも対応できるよう注力してまいりました。
(4)優先的に対応すべき事業上及び財務上の課題
今後の我が国経済は、新型コロナウイルス感染症との戦いを経て、新しい価値観や行動様式が浸透しつつあります。このような環境の中で、継続的に成長できる事業を創出することが重要であると考えております。今後、当社グループが対処すべき課題としては、以下の2点が挙げられます。
これまで、当社グループはアジア圏における旺盛な日本旅行需要を背景に、成長分野である多言語(日本語以外の言語)インバウンド領域に注力することで収益拡大を図ってまいりました。しかしながら、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、民間企業を中心にインバウンド関連の広告出稿の多くが停止しました。外国人観光客受け入れ再開により、インバウンド需要の再燃が期待されるものの、本格的な回復には時間を要するものと考えております。引き続き、自治体向けなど動きのある領域への取り組み等を継続するとともに、ウィズコロナ・アフターコロナ環境において想定される民間企業の急激な需要回復にも対応できるよう体制を備えてまいります。
また、既存事業の成長だけではなく、独創的な考え方で挑戦し、新たな取り組みを続け、新たなビジネスモデルを創出することが重要であると考えております。
これまで蓄積してきた多言語によるグローバルコンサルティング事業を行う企業としてのノウハウ等、経営資源を活かし、ウィズコロナ・アフターコロナ環境における新しい需要を的確につかんでいくことで、継続的な事業拡大と企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループは、リモートワークをメインとした新しい働き方を実現することで、オフィスを「作業の場」から「議論の場」へ進化させてきました。リアルでの対面の時間を創造的な議論に集中して活用していくことで、これまで以上に成果を挙げていくよう努めてまいります。
また、リモートワークをはじめ、デジタル技術の積極的活用やそれら運用体制の整備を行い、実効性の高い施策を実施してまいります。ウィズコロナ・アフターコロナ環境において行動様式が変化していっても生産性を向上させられる組織を作り、収益拡大を目指してまいります。
ボーダーレス化が進む社会において、当社グループの企業理念を理解し、主体的に課題解決を行うことのできる優秀な人材の採用及び、教育により組織力を強化することで、世界中の挑戦する人たちとともにイノベーションを起こし、当社グループの競争力を一層強化してまいります。
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