業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、資源価格の高騰及び円安の進行により、国内の経済は厳しい状況となっております。また、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化や、ロシア・ウクライナ情勢による経済不安等、依然として不透明な状況が継続しております。

このような状況の中で、当社グループでは、重点的に取り組む事業を、国内市場5つ(インフラ整備・保全(道路系)、インフラ整備・保全(水系)、防災、交通(高度化・総合化)、地方創生)、海外市場5つ(民間事業、スマートシティ開発事業、O&M事業、DX事業、事業投資)に定め、各市場で推進しております。

市場別の受注状況は、国内市場におきましては、「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」による公共工事の執行により、ひき続き、防災・減災関連のハード・ソフト対策業務、道路・河川・港湾等の維持管理業務等の受注環境は堅調であり、当連結会計年度における受注高は482億6百万円(前連結会計年度比1.6%増)となりました。

海外市場におきましては、開発途上国でのインフラ整備の需要は依然旺盛で良好な受注環境にあり、インドの大型鉄道案件を受注するなど、当連結会計年度における受注高は280億93百万円(前連結会計年度比4.6%増)となりました。

これらの結果、当連結会計年度の受注高は762億99百万円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。

売上高及び営業損益につきましては、国内市場、海外市場とも堅調に推移しており、売上高は773億38百万円、営業利益は37億12百万円、経常利益は43億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は27億19百万円となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。このため、比較対象となる前連結会計年度と収益認識基準が異なることから、受注高以外の業績につきましては、前年同期比を記載しておりません。詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。

(インフラ・マネジメントサービス事業)

インフラ・マネジメントサービス事業の売上高は、657億14百万円となりました。営業利益は、33億88百万円となっております。

(環境マネジメント事業)

環境マネジメント事業の売上高は、102億97百万円となりました。営業利益は、2億72百万円となっております。

(その他事業)

その他事業の売上高は、22億76百万円となりました。営業利益は、58百万円となっております。

 

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ32億77百万円減少し、64億94百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動の結果、使用した資金は70億31百万円(前連結会計年度は18億49百万円の獲得)となりました。これは主に売上債権及び契約資産の増加92億83百万円の支出によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動の結果、使用した資金は32億92百万円(前連結会計年度比20億16百万円の支出増)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出15億89百万円及び投資有価証券の取得による支出5億14百万円等であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動の結果、獲得した資金は63億20百万円(前連結会計年度比57億4百万円の収入増)となりました。主な内訳は、短期借入金の純増額63億50百万円であります。

生産、受注及び販売の実績

(1)生産実績

当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年10月1日

至 2022年9月30日

 

前年同期比(%)

 

インフラ・マネジメントサービス事業(千円)

65,604,827

26.3

環境マネジメント事業(千円)

10,016,356

5.1

合計(千円)

75,621,183

23.0

(注)1 上記の各セグメントの金額には、セグメント間の内部振替高を含んでおりません。

   2 その他事業は、生産高がないため記載しておりません。

 

(2)受注実績

当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年10月1日

至 2022年9月30日

 

前年同期比(%)

 

インフラ・マネジメントサービス事業(千円)

64,350,450

4.8

環境マネジメント事業(千円)

10,095,885

△10.8

その他事業(千円)

1,853,576

18.6

合計(千円)

76,299,912

2.7

(注) 上記の各セグメントの金額には、セグメント間の内部振替高を含んでおりません。

 

(3)販売実績

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年10月1日

至 2022年9月30日

 

 前年同期比(%)

 

インフラ・マネジメントサービス事業(千円)

65,709,458

環境マネジメント事業(千円)

9,989,341

その他事業(千円)

1,640,162

合計(千円)

77,338,963

(注)1 上記の各セグメントの金額には、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。

2 収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首から適用しております。このため、比較対象となる前連結会計年度と収益認識基準が異なることから、前年同期比を記載しておりません。

   3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

自 2020年10月1日

至 2021年9月30日

当連結会計年度

自 2021年10月1日

至 2022年9月30日

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

国土交通省

10,525,359

15.4

12,101,769

15.6

(独)国際協力機構

5,344,330

7.8

9,004,035

11.6

(注) 収益認識会計基準等を当連結会計年度の期首から適用しており、当連結会計年度に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。

 

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

 財政状態及び経営成績の分析・検討の内容は以下のとおりであります。

 なお、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠して作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績などを勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況」に記載しております。

(2)当連結会計年度の財政状態の分析

(資産の部)

総資産は、前連結会計年度末に比べ51億73百万円増加し、551億91百万円となりました。これは収益認識会計基準等の適用による受取手形、売掛金及び契約資産の増加によるものであります。

(負債の部)

負債は、前連結会計年度末に比べ4億64百万円増加し、364億32百万円となりました。これは主に短期借入金の増加によるものであります。

(純資産の部)

純資産は、前連結会計年度末に比べ47億9百万円増加し、187億58百万円となりました。これは主に、為替換算調整勘定の増加及び親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。

(3)当連結会計年度の経営成績の分析

 当社グループの当連結会計年度の経営成績は、受注高は762億99百万円(前連結会計年度比2.7%増)、売上高は773億38百万円、営業利益は37億12百万円、経常利益は43億36百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は27億19百万円となりました。

 これらの要因については、「業績等の概要 (1)業績」に記載のとおりであります。

(4)キャッシュ・フローの状況の分析

詳細につきましては「業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」をご参照下さい。

(5)資金の財源及び流動性について

当社グループの資金需要は、知的サービスの提供という事業特性から、生産活動に必要な人件費及び外注費、受注獲得のための販売費及び一般管理費が主な内容であります。これらの資金は、基本的に営業キャッシュ・フローにより賄いますが、コミットメントラインを締結しており、季節的に資金不足が生じる場合は、金融機関から借入れることとしております。また、グループ内の資金効率を高めるため、資金は当社に集中し管理する体制を敷いており、グループ金融を活用しております。

 

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