業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 (1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

  当連結会計年度(2021年6月1日~2022年5月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウィルス感染症の拡大により、緊急事態宣言の発出並びにまん延防止等重点措置の適用に伴い社会経済活動が制限されるなど、厳しい状況で推移いたしました。

 小売業界におきましても、2021年9月末に緊急事態宣言が解除されて以降、ワクチン接種の普及拡大や外出自粛等の行動制限の緩和を受け、企業活動及び個人消費は回復の兆しがございました。しかし、新型コロナウィルス感染症のより感染力の強い変異株の感染が急拡大したことや、日本経済とつながりのある海外諸国における地政学的リスクや世界経済に対する不確実性の影響などが懸念され、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 このような状況の下、当社グループはお客様の期待を超えるべく、店舗ごとに独創的な空間を創出し、更にはPOPUP催事出店の強化や、オリジナル企画によるクリエイター様や他企業様とのコラボ商品のWEB販売などEC事業の拡大を図り、店舗事業とEC事業を連動させた、より独創的でヴィレッジヴァンガードでしか味わうことのできない新たな事業価値の創出・向上に取り組んでまいりました。

 このような事業活動の結果、当連結会計年度の売上高につきましては、26,758百万円と前連結会計年度と比べ1,534百万円の減収(5.4%減)となりました。売上総利益につきましては、仕入のコントロール、アウトレット店舗での在庫の消化を継続的に取り組んだ結果、10,928百万円と前連結会計年度と比べ269百万円の増益(2.5%増)となりました。営業利益は351百万円と前連結会計年度と比べ322百万円の増益、経常利益は420百万円と前連結会計年度と比べ372百万円の増益、親会社株主に帰属する当期純利益は116百万円(前連結会計年度は23百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。

 なお、当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。

 これに伴い、当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して大きく減少しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

 セグメント別の経営成績は以下のとおりであります。

(イ)ヴィレッジヴァンガード

 ヴィレッジヴァンガードは、お客様にお買い物を楽しんでいただくため、独創的なワン・アンド・オンリーの空間の創造を目指しております。

 各店舗では、書籍・SPICE(雑貨類)及びニューメディア(CD・DVD類)、アパレル等の商材を融合させ、店舗独自の「提案」を展開しております。

 主な業態店舗としては、「遊べる本屋」から「コト」も含め取扱分野を広げた「ヴィレッジヴァンガード」、大人も楽しめる空間を演出したライフスタイルショップ「new style」、アウトレット業態「Vintage Vanguard」等を運営しております。

 当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は26,758百万円と前連結会計年度と比べ1,534百万円の減収(5.4%減)となりました。売上総利益につきましては、仕入のコントロール、アウトレット店舗での在庫の消化に継続的に取り組んだ結果、10,928百万円と前連結会計年度と比べて269百万円の増益(2.5%増)となりました。営業利益は351百万円と前連結会計年度と比べ322百万円の増益となりました。

 当社グループの当連結会計年度末の店舗数は、直営店3店舗、FC店1店舗出店し、直営店19店舗、FC店を1店舗を閉鎖したことにより、直営店313店舗、FC店5店舗の合計318店舗となりました。

 

(ロ)その他

 当社グループには海外事業として海外子会社が2社ありますが、比利緹卡(上海)商貿有限公司につきましては

2016年3月末をもって店舗を閉鎖、TITICACA HONGKONG LIMITEDにつきましても2017年6月末をもって店舗を閉鎖

しております。順次、会社清算へ向けた手続きを進めてまいります

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ1,213百万円増加し、当連結会計年度末には5,066百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は1,450百万円(前連結会計年度は2,223百万円の収入)となりました。これは、主に税金等調整前当期純利益250百万円、減価償却費314百万円、棚卸資産の減少額1,138百万円があったためであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は242百万円(前連結会計年度は214百万円の支出)となりました。これは、主に無形固定資産の取得による支出125百万円があったためであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果獲得した資金は4百万円(前連結会計年度は1,551百万円の支出)となりました。これは、主に長期借入れによる収入5,707百万円があったものの、短期借入金の減少額92百万円、長期借入金の返済による支出5,323百万円、割賦債務の返済による支出95百万円があったためであります。

 

③ 仕入及び販売の状況

(イ)仕入実績

 当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ヴィレッジヴァンガード

14,778

△18.2

その他

合計

14,778

△18.2

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(ロ)販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

ヴィレッジヴァンガード

26,758

△5.4

その他

合計

26,758

△5.4

(注)1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

   経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

(イ)財政状態の分析

 資産、負債及び純資産の状況

(資産)

 流動資産は、前連結会計年度末に比べて1.3%増加し、21,546百万円となりました。これは、現金及び預金が1,213百万円増加し、商品が1,138百万円減少したことなどによるものです。

 固定資産は、前連結会計年度末に比べて7.7%減少し、3,171百万円となりました。これは、建物附属設備(純額)が99百万円、工具、器具及び備品(純額)が32百万円、差入保証金が84百万円減少したことなどによるものです。

 この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて0.1%増加し、24,718百万円となりました。

 

(負債)

 流動負債は、前連結会計年度末に比べて3.4%減少し、8,056百万円となりました。これは、買掛金が311百万円、短期借入金が92百万円減少したことなどによるものです。

 固定負債は、前連結会計年度末に比べて3.8%増加し、8,931百万円となりました。これは、長期借入金が400百万円増加したことなどによるものです。

 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて0.3%増加し、16,987百万円となりました。

 

(純資産)

    純資産合計は、前連結会計年度末に比べて28百万円減少し、7,730百万円となりました。これは、評価・為替換

   算調整勘定等計が24百万円減少したことなどによるものです。

 

(ロ)経営成績の分析

 経営成績の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、店舗で販売するための商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、主に無形固定資産の取得等であります。

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は10,685百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は5,066百万円となっております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得