(業績等の概要)
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況 の概要は次のとおりであります。
当事業年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、経済活動が抑制され個人消費の落ち込みが続いております。緊急事態宣言の解除により通常営業時間への変更等明るい兆しが見え始めておりましたが、変異株の感染リスクは続き、営業時間の短縮等、依然として先行き不透明な状況が続いております。
在宅勤務の浸透やインバウンド需要の消失で外食需要が低迷しており、店舗においてはソーシャルディスタンス(社会的距離)による客席数の減少や、営業時間の短縮、休業を余儀なくされるなど厳しい経営環境が続いております。
このような環境の下、当社は、売上高が急激に減少する中、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため社内ルールの周知徹底に努めながら従業員の労働時間の短縮、雇用調整助成金の活用、設備投資抑制による資産の圧縮、人件費や家賃等の販管費の圧縮、金融機関からの資金の調達など事業活動継続のための施策を実施してまいりました。店舗では混雑回避や飛沫防止対策の実施、従業員の健康管理とお客様の安心・安全の確保に努めております。並行して、全業態で宅配サービスの導入し、宅配ポータルサイト「出前館」「UberEats」「foodpanda」及び「DiDi Food」と提携し、新たな売上の獲得に注力しております。
当事業年度の店舗展開につきましては、新規出店が4店舗、閉店が5店舗となった結果、期末店舗数は116店舗となりました。
以上の結果、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が顕著になった2020年2月以降、来店客数が減少したことから、売上高は8,715,679千円(前年同期比 5.5%減)、営業損失は1,294,601千円(前年同期は営業損失1,215,793千円)、経常利益は144,030千円(前年同期は経常損失1,166,698千円)、当期純利益は60,693千円(前年同期は当期純損失1,693,489千円)となりました。
当事業年度末における資産合計額は、前事業年度末より154,355千円減少し6,774,577千円となりました。当事業年度末における負債合計額は、前事業年度末より215,591千円減少し4,345,586千円となりました。
当事業年度における現金及び現金同等物は前事業年度末に比べ77,345千円増加し、当事業年度末には3,696,835千円となっております。
営業活動によるキャッシュ・フローは、主に税引前当期純利益が95,772千円となり、仕入債務の減少額が236,784千円、非資金的費用として減価償却費126,194千円、減損損失57,507千円であったこと等により41,837千円の収入(前事業年度は1,862,689千円の支出)となっております。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の売却による収入48,500千円、新規出店及び店舗改装のための有形固定資産の取得による支出185,170千円、閉店等による差入保証金の回収による収入46,248千円があったこと等により、109,845千円の支出(前事業年度は1,226,404千円の収入)となっております。
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金723,657千円、割賦債務111,687千円の返済による支出等が進みましたが、長期借入れによる収入が900,000千円あったことにより145,354千円の収入(前事業年度は2,199,461千円の収入)となっております。
(生産、受注及び販売の状況)
当社において開示対象となる報告セグメントは、外食事業の単一事業であるため、主に業態区分別に記載しております。
当社は、最終消費者へ直接販売する飲食業を行っておりますので、生産実績は記載しておりません。
当事業年度における仕入実績を業態別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 上記の仕入高の金額は、仕入値引控除前の金額であります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
当事業年度は新規出店が4店舗、閉店が5店舗となった結果、期末店舗数は116店舗となりました。
売上高は、既存店売上高が減少したこと等により8,715,679千円(前年同期比 5.5%減)、売上原価は2,918,890千円(前年同期比 3.0%減)、売上総利益は5,796,789千円(前年同期比 6.8%減)となりました。
販売費及び一般管理費は7,091,390千円(前年同期比 4.6%減)となりました。主な増加費用は、宅配事業者への配達手数料の増加等により支払手数料が137,660千円増加の255,110千円(前年同期比 17.2%増)、広告宣伝費が19,829千円増加の357,853千円(前年同期比 5.9%増)、主な減少費用は、アルバイト時間数の減少等により賃金が334,086千円減少の2,054,122千円(前年同期比 14.0%減)、減価償却費が50,093千円減少の119,151千円(前年同期比 29.6%減)となりました。よって、営業損失は1,294,601千円(前年同期は営業損失1,215,793千円)、助成金収入が1,412,746千円となり、経常利益は144,030千円(前年同期は経常損失1,166,698千円)となりました。
特別損失の主な要因は、固定資産売却損10,791千円、固定資産除却損12,934千円、減損損失57,507千円、店舗閉鎖損失20,171千円及び店舗臨時休業等による損失76,947千円等で合計179,725千円(前年同期比 69.4%減)となりました。これにより当期純利益は60,693千円(前年同期は当期純損失1,693,489千円)となりました。
(資産の部)
流動資産は、現金及び預金が増加しましたが、還付税金の減少により4,503,261千円(前事業年度末は4,509,723千円)となりました。有形固定資産は、セントラルキッチン及び飛沫防止対策等の設備投資が増加したものの、減価償却費及び減損損失を計上したことで765,875千円(前事業年度末は834,798千円)、投資その他の資産は、差入保証金等の減少で1,441,964千円(前事業年度末は1,499,526千円)となり、当事業年度末における資産の部合計は、6,774,577千円(前事業年度末は6,928,932千円)となりました。
(負債の部)
流動負債は、前事業年度末日は日曜日、当事業年度末日は平日であったことにより1,657,094千円(前事業年度末は1,894,263千円)となりました。固定負債は、長期借入金の増加等により2,688,491千円(前事業年度末は2,666,914千円)となり、負債の部合計は4,345,586千円(前事業年度末は4,561,177千円)となりました。
(純資産の部)
純資産の部合計は、利益剰余金の増加等により2,428,991千円(前事業年度末は2,367,755千円)となった結果、自己資本比率は35.9%(前事業年度末は34.2%)となりました。
キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。
当社は、創業以来、カフェテリア方式のレストラン「ザめしや」の経営を主力としてまいりました。当初は、競合といえる他の外食企業もなく、他のファミリーレストランとの差別化のなかで、発展をしてまいりましたが、近年、当社に類似したカフェテリア方式の他の企業も出現し、地域によっては、競合状態となっております。そのため、業態の差別化だけでなく外食事業としての基本であるQ・S・C(クオリティ・サービス・クレンリネス)の一層の徹底によって、お客様の支持獲得を目指しております。
また、外食産業全体でもオーバーストア状態が続き、お客様の獲得競争が激しく、お客様の意識、嗜好の変化もきわめて速くなっております。そのため、複数の業態を開発し、いつでもお客様のニーズに応えられるよう備えることが重要なことと考えております。
当社の提供する料理は、食材に関する問題の影響は受けにくいものの、全国的な天候不順や農作物の不作などによって、物量の確保や仕入価格への影響があると考えます。このような不測の事態に対処するため、複数の仕入先との取引によって食材を確保し、複数のベンダー(食品卸業者)によって物流を安定させ、日々の安定的な商品の提供を実現する予定であります。
当事業年度のキャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。なお、当社の運転資金・設備資金については、自己資金の他、金融機関からの借入れで対応していくこととしております。当事業年度末の現金及び現金同等物の期末残高は3,696,835千円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。また、現時点において重要な資本的支出の予定はございません。
(6) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。なお、当社が財務諸表を作成するにあたり採用した重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりであります。また、財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(繰延税金資産の回収可能性)
当社は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性があると判断した将来減算一時差異について繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得の見積り及び繰延税金資産の回収可能性の判断等に当たっては、財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、将来の不確実な環境の変化等により見直しが必要になった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響が及ぶ可能性があります。
(固定資産の減損処理)
当社は、固定資産の減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定に当たっては慎重に検討しておりますが、事業計画や環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要になる場合があります。
「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。
そのために当社では、戦略面及び組織面の課題を整理し、各課題に対し適切かつ効果的な対応を行ってまいります。
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