小売業 <3091> 株式会社ブロンコビリー 課題

１【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社経営の基本方針

　当社の企業理念に基づき、私たちの使命を顧客創造として、お客様が外食に求める「家庭では味わえない美味しい料理」と「気持ちよいサービス」「清潔で楽しいお店」を実現させるために、「最高の料理」「最高のサービス」「最高の空間」の３つの「ご馳走」品質を向上させ、当社のコンセプトである「ご馳走カンパニー」の実現を経営の基本方針としております。

(2) 中長期的な会社の経営戦略

　当社は、全て直営店舗で、130店舗を展開しております。今後につきましては、収益の見込まれる物件を厳選し、直営店舗で東海、関東、関西地区の出店を強化し、新たに九州地区エリアへと出店エリアの拡大を目指してまいります。

　そのために人材確保と早期育成、安定した店舗の調理及び接客サービスのレベルの向上に取り組んでまいります。

(3) 目標とする経営指標

　当社は、高い収益性を維持し企業価値を向上させていくため、原価率の低減やコスト管理に努めることにより、事業活動の成果を図ることができる、売上高経常利益率を経営指標として掲げております。

　当事業年度の売上高経常利益率は、新型コロナ感染症拡大防止に伴う緊急事態宣言の発令やまん延防止等重点措置の適用により、消費者の外出自粛や各自治体からの営業自粛要請等があり、店舗の営業時間の短縮を余儀なくされ、来客数が減少し、業績に大きな影響を受けました。その結果、営業損失が48百万円となりましたが、営業外収益に営業時間短縮に伴う助成金収入を15億38百万円計上したことにより、経常利益は15億49百万円（経常利益率9.8％）となりました。引き続き新型コロナウイルス感染対策を講じながら従業員の雇用を維持し、経費の抑制や原材料、店舗食材仕入の効率化に努めてまいります。

(参考） 目標経営指標の推移

(4) 経営環境及び対処すべき課題

　当社が属する外食業界におきましては、2021年９月末に新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が解除されて以降、個人消費の持ち直し、経済活動が正常化に向かう中、新たな変異株の登場や食材・原材料価格の高騰により依然として厳しい状況が続くことが考えられます。今後の動向を見極めながら新型コロナウイルス感染防止対策と厳しい外部環境の変化に対応し、アフター・コロナを見据えて、新規出店及び既存店改装等の設備投資を実施し、以下の課題に取り組んでまいります。

① 経営体質の強化

　従業員一人ひとりが経営者意識を持って、部門別の部門別採算による収益の向上を目指し、経営体制をより強化してまいります。従業員が「全員経営」を実践して、接客力を強化した客数増、経費削減と生産性の向上、原価率の安定化に取り組んでまいります。

② 人材確保と人財育成

　社員採用は新卒・中途を含めて、さらにパートナー（パート、アルバイト）採用も安定してできるように採用市場の変化に柔軟に対応し人材確保に努めてまいります。また、トレーニングと研修を強化して、採用した従業員の早期戦力化を目指すとともに、次世代を担う幹部社員育成にも取り組んでまいります。

③ 店舗力の強化

　着実に地域のお客様に愛され続ける店舗を実現するために「心地よいひととき」を過ごしていただける「おいしい料理と気持ちよいサービス」を提供してまいります。料理力と接客サービス力の向上に加えて、人員配置の適正化とロス低減のため発注精度と食材管理を強化し、収益力と生産性の向上に取り組んでまいります。

④ 新規出店

　出店した地域で長くお客様に愛される店舗の実現のため、収益力の高い物件を厳選しながら、関東、関西地区への出店を強化するとともに、新たに九州地区へとエリアを拡大してまいります。また、新業態の開発と多店舗展開を図り、更なる業容の拡大に取り組んでまいります。

⑤ 商品・メニュー開発力の強化

　ファクトリー（自社工場）を中心に仕入・商品開発・商品製造までを一貫して行う当社の強みを活かし、ステーキ・ハンバーグ・サラダバーメニューなどの定期的な改訂を実施しております。サラダバーは、より季節感を味わっていただくため改訂を年６回とする他、新たな提案として、ほっとバーをテスト導入しております。さらに同じくテスト導入したセットメニューで選んでいただける具だくさんの「プチ贅沢スープ」を含めて提供店舗・地域の順次拡大に取り組む他、新たに出店しておりますとんかつ業態を含めて「ご馳走カンパニー」として商品・メニューの開発に取り組んでまいります。