業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

① 経営成績の状況

 当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が進み、景気回復が期待されるものの、新たな変異株による感染が再拡大しており、世界規模でのサプライチェーンへの影響が続いています。また、世界経済においては、経済活動の再開に伴う需要拡大による原油価格の高騰やロシアによるウクライナ侵攻などの地政学的リスクもあり、依然として先行きは不透明な状況です。

 当社グループが属する分譲マンション業界においては、金融緩和や新型コロナウイルス感染症流行の第5波以降の感染者数の減少により、販売活動を順調に行うことが出来ておりましたが、感染の再拡大によって出張の抑制や、外出規制などによるモデルルーム来場者の減少の懸念、消費マインドや建築資材の調達に大きな影響を受けることからも、引き続き予断を許さない状況にあります。

 このような事業環境のもと、当社グループは、ファミリーマンション及び資産運用型マンションの販売を継続して行うとともに、新規物件の開発に取り組みました。

 この結果、売上高 11,288,896千円(前期比20.4%増)、営業利益 1,141,903千円(前期比51.4%増)、経常利益 1,270,778千円(前期比51.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益 880,006千円(前期比51.5%増)となりました。

セグメント別の経営成績は次のとおりであります。

(ファミリーマンション販売事業)

 福岡県福岡市で3棟(グランフォーレ大橋サウステラス、グランフォーレ百道アクアフロント、グランフォーレ平尾四丁目レジデンス)、長崎県長崎市で1棟(グランフォーレ五島町レジデンス)の全戸引渡しを完了し、中古物件を含む81戸(前期は110戸)を引渡しました。また、新たに福岡県福岡市で1棟(グランフォーレ大橋駅前レジデンス)、福岡県久留米市で1棟(グランフォーレ日吉レジデンス)、埼玉県さいたま市で1棟(グランフォーレ南浦和)の販売を開始したほか、福岡県福岡市で1棟(グランフォーレ西新パサージュ)の販売を継続し、順調に契約高を積み上げました。この結果、売上高 2,508,651千円(前期比39.6%減)となり、セグメント損失 32,424千円(前期はセグメント利益 234,772千円)となりました。

(資産運用型マンション販売事業)

 福岡市で1棟(グランフォーレ県庁前アネックス)を完成させ、福岡県福岡市で3棟(グランフォーレ博多駅プレミア、グランフォーレ千早プレミア、グランフォーレ千早マークスクエア ウエストウイング)の全戸引渡しを完了し、繰越在庫を含む468戸を引渡したほか、中古物件9戸を引渡し、合計477戸(前期は268戸)を引渡しました。この結果、売上高 8,008,646千円(前期比85.0%増)、セグメント利益 1,305,729千円(前期比113.7%増)となりました。なお、前期比の変動は、2020年12月14日公表の「販売用不動産の売却に関するお知らせ」に記載のとおり、当期に販売用不動産(グランフォーレ千早マークスクエア ウエストウイング)を売却したことによるものであります。

(不動産賃貸管理事業)

 管理戸数は3,818戸(前期は3,980戸)となり、売上高 432,942千円(前期比3.5%増)、セグメント利益 129,767千円(前期比12.7%減)となりました。

(ビルメンテナンス事業)

 マンション管理業、保守・点検業、工事請負業を継続して行い、売上高 257,131千円(前期比16.3%増)、セグメント利益 26,100千円(前期比21.8%増)となりました。

(その他の事業)

 不動産売買の仲介業及び販売代理業を行い、売上高 81,524千円(前期比68.0%減)、セグメント利益 58,896千円(前期比23.4%減)となりました。なお、前期比の変動は、前期に商業用施設用地売却があったためであります。

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末に比べ 1,518,984千円増加し、 4,871,340千円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は 6,230,428千円(前期は2,049,975千円の使用)となりました。これは主として、完成物件の引渡しに伴いたな卸資産の減少額 4,860,558千円となったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は 2,458千円(前期比99.3%減)となりました。これは主として、敷金及び保証金の回収による収入 8,109千円、固定資産の売却による収入 7,150千円があったものの、固定資産の取得による支出 14,246千円、敷金及び保証金の差入による支出 2,071千円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は 4,708,985千円(前期は3,583,264千円の獲得)となりました。これは主として、プロジェクト開発の進捗に伴い、長期借入れによる収入 2,489,024千円となったものの、短期借入金の純減額 4,712,700千円となったことに加え、長期借入金の返済による支出 2,326,498千円となったことによるものであります。

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

 該当事項はありません。

b. 契約実績

 当連結会計年度における契約実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年2月1日

至 2022年1月31日)

期中契約高

年度末契約残高

戸数

(戸)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

戸数

(戸)

金額

(千円)

前年同期比

(%)

ファミリーマンション販売事業

194

6,562,202

182.4

116

4,155,320

4,083.1

資産運用型マンション販売事業

228

4,019,325

50.9

20

354,133

8.2

合計

422

10,581,527

92.0

136

4,509,453

101.4

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.不動産賃貸管理事業、ビルメンテナンス事業及びその他の事業については、事業の性質上、契約実績の表示が馴染まないため記載しておりません。

 

c. 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年2月1日

至 2022年1月31日)

戸数(戸)

金額(千円)

前年同期比(%)

ファミリーマンション販売事業

81

2,508,651

60.4

資産運用型マンション販売事業

477

8,008,646

185.0

不動産賃貸管理事業

 

432,942

103.5

ビルメンテナンス事業

 

257,131

116.3

報告セグメント計

558

11,207,371

122.9

その他の事業

 

81,524

32.0

合計

558

11,288,896

120.4

(注)1.上記金額には、消費税等は含まれておりません。

2.セグメント間の取引については相殺消去しております。

3.その他の事業は、仲介業及び販売代理業が含まれております。

4.最近2連結会計期間の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

前連結会計年度

(自 2020年2月1日

至 2021年1月31日)

当連結会計年度

(自 2021年2月1日

至 2022年1月31日)

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

ヴィーナスGFC特定目的会社

4,500,000

35,9

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末に比べ 3,442,151千円減少し 17,417,226千円となりました。これは主として、工事、土地建物仕入の進捗により仕掛販売用不動産が 1,208,935千円増加し、完成物件の引渡しなどにより現金及び預金が 1,520,384千円増加したものの、同じく完成物件の引渡しなどにより販売用不動産が 4,937,749千円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末に比べ  4,167,233千円減少し、9,030,430千円となりました。これは主として、販売の進捗に伴い手付金などを受領したことにより前受金が 262,913千円増加したものの、完成物件の引渡しなどにより短期借入金が 4,712,700千円減少したことによるものであります。

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末に比べ 725,082千円増加し 8,386,796千円となりました。これは主として、利益剰余金が 727,654千円増加したことによるものであります。

b. 当連結会計年度の経営成績の分析

 「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載のとおりであります。

c. 経営成績に重要な影響を与える要因について

 「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

d. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 キャッシュ・フロー指標の推移は、次のとおりであります。

 

2020年1月期

2021年1月期

2022年1月期

自己資本比率(%)

42.2

36.4

47.8

時価ベースの自己資本比率(%)

38.2

29.9

36.5

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

△464.1

△579.4

117.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

△11.6

△13.1

38.8

(注)1.各指標の算出は以下の算式を使用し、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2.株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

3.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っているすべての負債を対象としております。

当社グループは、販売や賃貸による資金回収を着実に実行しておりますが、業容の拡大に伴い、事業用地の取得及び建築の委託等を先行して行うため、その仕入資金及び金融機関からの調達資金が増加する見込みであります。所有している賃貸ビルの収支状況は良好であり、当社グループと金融機関との関係は良好であるものの、今後の有利子負債の増加に対しては、資金調達方法の効率化に取り組み、コスト低減を図るほか、自己資金の効率的な活用も行ってまいります。

e. 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(1)経営方針 ⑨」の中期経営計画における計画値及び実績値に記載のとおりであります。

 

② 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

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