業績

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社は、2018年5月24日の第30回定時株主総会の決議により、事業年度を従来の2月末日から3月31日に変更いたしました。これにより、前事業年度が2018年3月1日から2019年3月31日までの13ヶ月となったため、当連結会計年度の業績等に関する前期比増減の記載を省略しております。

(1) 経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり、緩やかな景気回復基調で推移しておりました。しかし、台風などの自然災害や消費税増税に加え、新型コロナウイルス感染症の経済への影響や金融資本市場の変動により、不安定な状況で推移しました。
  そのような環境の中、当社を取り巻くエンターテインメント市場、ならびにリユース市場においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、販売店舗の休業やLIVEコンサート等各種イベントの開催自粛、工場の稼働停止による商品出荷の遅延など多くの影響を被りました。一方、足元ではゲーム等のパッケージ商材や本を中心とした巣ごもり商材への需要が高まっております。また、動画配信市場、スマートフォン市場等のデジタルコンテンツの拡大に加えて、インターネット販売をはじめとした非対面分野への関心も高まっており、お客様の購買行動の変化への対応が一層求められています。
 

当社グループにおける当連結会計年度末の店舗数については、WonderGOO事業66店舗(内、FC7店舗)、 WonderREX事業32店舗(内、FC2店舗)、TSUTAYA事業82店舗、新星堂事業79店舗、その他事業12店舗(内、FC7店舗)、 合計271店舗となりました。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、27,248百万円となりました

 当連結会計年度末の負債合計は、20,248百万円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、7,000百万円となりました。

 b.経営成績
 当連結会計年度における売上高は61,207百万円となりました。さらに構造改革を進めるうえで、本社移転や本部人員配置の適正化をはじめとしたコスト改善を行ったことで営業利益は1,277百万円、経常利益は1,306百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は978百万円となりました。

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

WonderGOO事業の売上高は29,050百万円、営業利益820百万円となりました。

WonderREX事業の売上高は8,046百万円、営業利益247百万円となりました。

TSUTAYA事業の売上高は13,456百万円、営業利益114百万円となりました。

 新星堂事業の売上高は9,780百万円、営業利益172百万円となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ1,294百万円減少し、4,044百万円となりました。

当連結会計年度末における各キャッシュ・フロ-の状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロ-)

営業活動によるキャッシュ・フローは、主に、仕入債務の減少により848百万円、未払費用の減少により349百万円資金が減少したものの、税金等調整前当期純利益1,061百万円、減価償却費729百万円により資金が増加したため、404百万円の資金の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロ-)

投資活動によるキャッシュ・フローは、主に、有形固定資産の取得812百万円により資金が減少したものの、定期預金の払戻673百万円、敷金及び保証金の回収630百万円により資金が増加したため、139百万円の資金の増加となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロ-)

財務活動によるキャッシュ・フローは、主に、長期借入れによる収入により506百万円資金が増加したものの、長期借入金の返済により1,477百万円、社債の償還により260百万円、リース債務の返済により437百万円資金が減少したため、1,838百万円の資金の減少となりました。

 

 

③ 売上及び仕入の実績

   a.売上実績

当連結会計年度における売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

WonderGOO事業

29,050,343

WonderREX事業

8,046,094

TSUTAYA事業

13,456,516

新星堂事業

9,780,371

その他

874,585

合計

61,207,912

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 前年同期比は前連結会計年度が13ヶ月となったため記載を省略しております。

3 セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

  b. 仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

仕入高(千円)

WonderGOO事業

20,665,837

WonderREX事業

4,095,435

TSUTAYA事業

7,599,623

新星堂事業

 6,591,972

その他

 648,126

合計

39,600,995

 

(注)1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2  前年同期比は前連結会計年度が13ヶ月となったため記載を省略しております。

3 セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当社経営陣による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要といたします。経営陣は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表注記事項」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に次の重要な会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

(たな卸資産評価損)

当社グループは、たな卸資産の陳腐化損失に備え、採算割れ懸念在庫及び長期在庫について陳腐化見積額を評価
損として計上しております。ただし、実際の販売価額が当社グループの見積りを下回った場合には追加損失が発生する可能性があります。

(固定資産の減損)
 当社グループは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたり、主として店舗を基本単位として資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。

回収可能価額の評価の前提条件には、投資期間を通じた将来の収益性の評価や資本コストなどが含まれますが、これらの前提条件は長期的な見積りに基づくため、将来の当該資産グループを取り巻く経営環境の変化による収益性の変動や市況の変動により、回収可能性を著しく低下させる変化が見込まれた場合、減損損失の計上が必要となる場合があります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の経営成績につきましては、売上高は61,207百万円、営業利益は1,277百万円、経常利益は1,306百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は978百万円となりました。

(売上高)

当社グループはRIZAPグループ株式会社の連結子会社として、グループの様々な商材やサービスを生かした「高収益ハイブリッド型店舗への転換」を進め、既存店舗における売場効率が悪化したアイテムを縮小・撤退し、収益力の高い商品・サービスの導入を推進いたしました。 他にも、グループの購買機能を活用し、様々な取引コスト低減に努め収益性の強化を図りました。

(販売費及び一般管理費)

販売費及び一般管理費は21,355百万円となりました。本社移転や本部人員配置の適正化をはじめとしたコスト改善をおこないました。

(営業利益)

営業利益は、1,277百万円となりました。

(経常利益)

経常利益は、1,306百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

親会社株主に帰属する当期純利益は978百万円となりました。

 

セグメント別の業績の概況

<WonderGOO事業> 

WonderGOO事業におきましては、エンターテインメント市場全体における新作ゲームソフトや音楽ソフト販売の低調を受け、厳しい状況が続いておりますが、不採算店舗8店舗閉鎖や売場効率化に伴う改装を実施したことで業績は堅調に推移いたしました。また、仕入型小売業からの脱却を図るべく中期方針「モノからLIVE」を掲げ、既存パッケージ販売だけでなくコト事業の強化に取り組んでまいりました。具体的には、大型デュエルスペースを併設したトレーディングカード専門店の「DuelStade Ganryu」を3店舗出店、エンターテインメントレストラン「チーズチーズカフェ」の出店、既存店舗へのリユース業態の導入を4店舗実施するとともに、空きスペースの転貸を実施することで収益改善を図ってまいりました。

これらの結果、WonderGOO事業の売上高は29,050百万円、営業利益820百万円となりました。

<WonderREX事業>

WonderREX事業におきましては、買取の強化を目的として、当社鑑定士によるイベント型買取鑑定会を定期的に実施するとともに、出張買取・宅配買取・引越買取の強化を行うことで良質な在庫確保に努めてまいりました。また、北関東を中心としたロードサイド型店舗の出店から都心立地への出店戦略に変更することで、事業拡大を加速してまいりました。具体的にはブランドリユース専門店として東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の一都三県の大型商業施設に6店舗出店いたしました。

これらの結果、WonderREX事業の売上高は8,046百万円、営業利益247百万円となりました。

<TSUTAYA事業>

TSUTAYA事業におきましては、主力である映像・音楽レンタル部門が、スマートフォンを中心としたコンテンツ配信サービス等の影響を受け、厳しい状況が続いております。これに対し、サブスクリプション型サービスのTSUTAYAプレミアムの獲得促進など、安定的な収益確保を進めてまいりました。レンタル市場の縮小均衡が今後も継続することが予想される中、映像・音楽レンタル中心の事業構造からの転換を図るべく、トレーディングカード専門店「バトロコ」を2店舗出店いたしました。また不採算店舗を6店舗閉店し、収益改善に努めてまいりました。

これらの結果、TSUTAYA事業の売上高は13,456百万円、営業利益114百万円となりました。

 

<新星堂事業>

新星堂事業におきましては、人気アーティストによる大型タイトルの販売と、不採算店舗の20店舗閉鎖、さらに既存店舗の改装やイベント事業の強化を行ったことにより収益が改善いたしました。具体的には「モノからLIVE」の中期方針のもと、イベント特化型店舗「エンタバシブヤ」の出店や次世代型新星堂店舗モデルとしてイベントの実施及びPOP UP STOREを併設した店舗の出店・改装を実施いたしました。また、従来の大型商業施設でのリリースイベントに加え、ライブハウス等での自主企画イベントに取り組み、収益改善に努めてまいりました。

これらの結果、新星堂事業の売上高は9,780百万円、営業利益172百万円となりました。

 

財政状態の分析

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産の残高は、17,385百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,231百万円減少いたしました。これは主に、現金及び預金が1,967百万円減少したことによるものです。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産の残高は、9,862百万円となり、前連結会計年度末に比べ409百万円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が69百万円、投資その他の資産が341百万円減少したことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債の残高は、15,765百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,483百万円減少いたしました。これは主に、買掛金が848百万円、1年内返済予定の長期借入金が370百万円、未払金が475百万円減少したことによるものです。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債の残高は、4,482百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,168百万円減少いたしました。これは主に、社債が260百万円、長期借入金が600百万円、リース債務が237百万円減少したことによるものです。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産の残高は、7,000百万円となり、前連結会計年度末に比べ1,011百万円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益が978百万円発生したことによるものです。

 

資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループは、事業運営上必要な資金を確保するとともに、経済環境の急激な変化に耐えうる流動性を維持することを基本方針としております。運転資金及び設備投資については、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入を基本としております。なお、当連結会計年度末における社債を含めた借入金残高は10,691百万円となりました。資金調達コストの低減に努める一方、設備投資に対応する借入の大部分については、長期調達とし過度に金利変動リスクに晒されないようにしております。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得