文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「人間の宇宙をも一体化する可能性を確信し、本当のやさしさ・高い理想・信念・行動力を併せ持つ、主体性ある進化する個人を育て、愛に満ちた社会を創造する」という企業理念を基本方針としております。
(2)経営戦略等
当社グループは、主力事業である「玄品」の価値向上を目的としたブランドの再構築を実施しており、これを基礎とした再成長・収益性向上に取り組んでまいります。
関門海の強みである
・ 「玄品」がとらふぐ料理業界でNO.1の店舗数(71店舗)であり、安定してとらふぐの調達が可能なこと
・ 水産物の冷凍から解凍までの一連の工程における特許技術を有していること
・ 「玄品」の店舗オペレーションがシンプルであり、ノウハウの習得が比較的容易であることから、店舗展開しや
すいモデルであること
等を踏まえ、今後は
① 「玄品」の価値を最大限にまで磨き上げ、当社グループの「強み」を活かしたとらふぐ及びその他食材への展開
② とらふぐ料理業界でのシェア拡大並びに年中繁盛する「玄品」を目指し、各店舗の収益性向上
③ フランチャイズの日本全国及び海外への拡大
④ 「人が資本の関門海」の実現に向けた人財育成の実施及び処遇の見直し等による従業員満足度の向上を推し進め
てまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、店舗ごとの売上高営業利益率を重要な経営指標と考えております。具体的には、売上高営業利益率10%、店舗ごとの償却前営業利益率20%の達成を目指してまいりたいと考えております。
(4)経営環境
当社グループの主力事業である「玄品」が属するとらふぐ料理業界は、景気動向、とらふぐ相場、インバウンド旅行客に大きな影響を受けます。とらふぐは高級食材であるため、消費意欲動向により来客数、客単価等が左右されます。また、新型コロナウイルス感染症の影響によるインバウンド旅行客の減少、宴会需要の激減や店舗臨時休業、時短営業を行ったことにより売上高は減少しております。今後も緊急事態宣言発出等による店舗臨時休業や営業時間短縮等の影響、新型コロナウイルス感染症の感染収束後においても、国内の宴会需要やインバウンド旅行客は早期の回復は難しいと考えられます。当社グループでは新型コロナウイルス感染拡大という類を見ない環境下のもと、徹底した衛生管理を行いながら、従業員の安全確保、新たなメニュー開発、インバウンド旅行客の動向把握等、経営環境の変化に対応してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の見通しといたしまして、ワクチン接種の進展や世界各国における感染抑制の取り組みにより新型コロナウイルス感染症の影響は収束に向かっていくことが期待されますが、緊迫した世界情勢により、依然として景気の先行きが不透明なため、予断を許さない状況となっております。
当社グループといたしましては、新たな経営環境を見据えながら、営業・財務基盤の強化に努め、あらゆる知恵を絞りながら企業価値向上に取り組んでまいります。
① 新型コロナウイルス感染収束後の営業・財務基盤の強化について
当社グループは、新型コロナウイルス感染症に伴う緊急事態宣言等に伴い、営業時間の短縮、営業自粛、アルコール提供の制限等、営業面で多大な影響を受け、感染症拡大の長期化に伴う個人消費の停滞が続いたことや外食機会の減少により、当社グループの事業活動も依然として厳しい状況となりました。
その一方で、お客さま並びに社員及びパート・アルバイト従業員の安全確保を第一に考えた上で、事業活動継続のため、感染防止の徹底やテイクアウト・デリバリーサービスの強化を積極的に行い、外販・通販等、新たな販路の拡大を推し進めました。
今後に関しましても、年間を通じて食される食材を積極的に取り入れ店舗営業・外販の両軸で顧客増加に向けた施策を行いまして、業績の改善及び在庫の適正化等によるキャッシュ・フローの確保等により財務基盤の強化に努めてまいります。
② 「玄品」ブランドの再構築
当社グループの売上高営業利益率が低い要因といたしまして、とらふぐ専門店という認知をいただいていることによる夏季の収益悪化が挙げられます。当社グループが、永続的に企業価値を高めていくために、この事業モデルを見つめ直し、年間を通じて顧客のニーズに柔軟に対応できる「商品」の取り入れや開発を行っていき、「高い商品力」で認知いただける店舗運営に励みます。
その一角としまして、5年前より玄品 神楽坂をモデル店舗として取り組んでまいりました「鰻×とらふぐ」メニューの提供を「玄品」各店にて開始いたします。
また、お客様のご期待にお応えできるのは、優秀な人材があってこそだと考えております。当社グループは、様々な国籍の多様な人材が、年齢や性別に関わらず、個々の強みを活かしつつ活躍し、働き甲斐を感じることのできる職場環境を作っていき、「気持ちの良い清潔な店内の維持」「気持ちの良い接客」ができる、お客様にとっても従業員にとっても「心地よい店舗空間」を目指し「高い商品力」×「気持ちの良い接客」×「気持ちの良い店舗空間」を兼ね備えた「玄品」ブランドを構築してまいります。
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