課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響により消費者のライフスタイルは大きく変化しており、加えてエネルギー価格の高騰、各種物価の上昇がみられ、経済情勢においては今後も先行き不透明な状況が続くと考えられます。ドラッグストア業界においては継続的な出店競争の激化に加え、消費者のEC需要が加速し、業界大手への寡占化がさらに加速する等、厳しい経営環境が続くものと思われます。

 このような状況の中で、当社は「お客様の生活に豊かさと余裕を提供する」という経営理念のもと、地域のお客様の生活を守るライフラインとしての役割を担い、美しく健やかな暮らしのお手伝いをするとともに、地域の生活・雇用や経済活動の場を提供し、地域社会に貢献することを目指してまいります。

 2023年5月期の重点方針は次のとおりです。

①収益性を重視した店舗展開戦略

出店済み地域においてドミナント戦略のさらなる推進を図るとともに、早期黒字化・投資回収期間等の出店におけるKPI管理を強化し、より質の高い新規出店を通じて収益性を高めてまいります。また既存店においても、新たな品種の導入やスクラップ・アンド・ビルドを継続的に行い、収益力改善を図ってまいります。さらにこれらと並行して、M&Aを含めた地域への展開拡大にも引き続き取り組んでまいります。

②調剤薬局の新規開設推進と機能向上

既存店舗への併設を中心とした調剤薬局の新規出店を引き続き推進してまいります。併設するドラッグストア店舗との連携をさらに強化し、ヘルスケアサポートを通じて治療効果増進・予防推進を図るべく、システム面を含めた環境整備を進めてまいります。

③プライベートブランドを通じた企業価値・競争力向上

「くらしリズム」「くらしリズムMEDICAL」の開発・販売を推進し、ツルハグループを代表する優れた商品の開発とブランド育成を図るべく、大手メーカーとの共同開発、食品PBの開発の加速、健康志向や付加価値商品の開発を行ってまいります。同時に、環境配慮型商品の開発および環境配慮パッケージの採用にも取り組み、商品開発を通じた企業価値の向上を図ってまいります。

④デジタル戦略の推進とIT基盤の強化

ドラッグストア業界最大の店舗網を生かし、顧客データプラットフォームを活用した顧客満足度向上と新規顧客の獲得を図る新たなマーケティングの展開に取り組んでまいります。またこれらの戦略を含めたあらゆる事業運営の基礎となるIT基盤の強化を図り、事業環境の変化に迅速に対応できる体制を構築してまいります。

⑤業績管理体制の構築を通じた経営効率向上

販売管理費の低減をはじめとした業績管理体制の強化、および予算作成精度の向上を図ってまいります。具体的には、人件費・水道光熱費等の店舗経費のコントロール、出店等の事業拡大に伴う費用増の抑制、店舗オペレーションの効率化に資するデジタルツールの整備などを通じてグループの経営効率向上を図ります。

⑥サステナビリティの推進

ドラッグストア・調剤薬局事業の推進を通じた地域社会へのさらなる貢献を図るとともに、SDGs(持続可能な開発目標)が掲げる持続可能な社会づくりに取り組み、同時にコーポレート・ガバナンス体制のさらなる充実により長期的な企業価値向上を目指します。

 2023年5月期は、新規出店151店舗、閉店70店舗、期末店舗数2,603店舗を計画しております。「2025年5月期2,750店舗・売上高1兆600億円」の達成、かつ高い成長性を維持するため、上記施策を確実に実行してまいるとともに、当社の方針に賛同していただける企業との資本・業務提携やM&Aも実施しながら、グループの企業価値の最大化に注力して行きたいと考えております。


 

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