業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

① 経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により社会生活や経済活動は様々な制約を受ける状況が続きました。ワクチン接種の進展や各種政策等の効果により経済活動の正常化が期待されるものの、変異株の発生やウクライナ情勢等に関する世界的な経済活動の停滞感が懸念されるなど、依然として厳しい状況にあります。

当社の属する住宅業界におきましては、木材の需給ひっ迫を背景とした「ウッドショック」と称される木材価格の高騰・供給不足、新型コロナウイルス感染症のまん延によるサプライチェーンの混乱・寸断等により住宅設備等の納期遅延が顕在化するなど、住宅供給面では厳しい事業環境が続いております。

住宅市況に関しましては、家時間の増加やテレワークの普及、首都圏を中心に分譲マンション価格が高止まりする中、戸建住宅は比較的割安に購入可能であり、住宅取得支援施策や住宅ローンの低金利水準の継続も相まって、実需の住宅取引は堅調に推移しました。

このような状況のもと、当社は地場不動産仲介業者との関係を強化し、地域に密着した営業活動による良質な戸建用地の取得を継続し、建築資材の調達に関しては安定した仕入ルートの確保を推し進め、自社設計・自社施工管理による高品質でリーズナブルな住宅の供給をミッションに、当社の事業エリアである東京神奈川圏(神奈川県横浜市・川崎市、東京城南地区)において活動エリアの深耕と拡充を図ってまいりました。

これらの結果、当事業年度の売上高は12,359,365千円(前年同期比14.8%増)、営業利益は748,856千円(同22.2%増)、経常利益は712,788千円(同23.4%増)、当期純利益は480,272千円(同26.5%増)となりました。

また、2022年2月8日に通期業績予想(2021年5月13日公表)の上方修正を行っておりますが、修正後の予想に対し、高利益率物件の販売が期末にかけても順調に推移したことから各段階利益は予想値を上回る結果となりました。

 

セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。

(分譲住宅事業)

分譲住宅事業におきましては、仕入れに関しては、地域密着の深耕営業を軸に良質な用地の適正価格での取得、住宅建設では、新規協力業者の継続的な開拓や工程管理の強化、人員配置の適正化を図ってまいりました。さらに販売においては、継続的な仕様・設備の見直しや新たな生活様式を取り入れた顧客ニーズに対応した商品力の強化と良好な収益性の維持に取り組んでまいりました。

これらの結果、引渡棟数は243棟(前年同期比23棟の増加)、売上高は9,941,558千円(同18.6%増)、営業利益は1,258,526千円(同31.3%増)となりました。

 

(注文住宅事業)

注文住宅事業におきましては、住宅展示場を拠点とした集客体制の確立、WEBマーケティングの強化による自社集客力向上を図り、受注拡大に取り組んでまいりました。引渡に関しては、当事業年度は過年度を上回る水準の受注残を背景に概ね計画通りのスタートを切ることができましたが、ウッドショックの影響の長期化による工期調整を行った結果、引渡棟数は前事業年度を下回りました。

これらの結果、引渡棟数は92棟(前年同期比2棟減)、売上高は2,009,768千円(前年同期比1.0%減)、営業損失は34,616千円(前年同期は営業利益55,306千円)となりました。

 

(その他事業)

その他事業につきましては、京都エリアで主に中古物件(マンション)のリノベーションを行い、付加価値を高めた上で、一般顧客への販売を手掛けております。また、マンションのリノベーションの他、既存建物の小規模改修工事が、その他事業に含まれております。

当事業年度は、リノベーションマンションの販売実績は7件となりました。

これらの結果、売上高は408,039千円(前年同期比16.2%増)、営業損失は18,013千円(前年同期は営業利益2,668千円)となりました。

 

 

 

セグメントの名称

売上高(千円)

(前年同期比)

引渡棟数

(前年同期)

分譲住宅事業

[うち土地分譲]

9,941,558

(18.6%)

243

(220)

[714,330]

[143.8%]

[15]

[6]

注文住宅事業

2,009,768

(△1.0%)

92

(94)

その他

408,039

(16.2%)

7

(8)

合計

12,359,365

(14.8%)

342

(322)

(注)[ ]は、土地分譲に係る内数であります。

 

② 財政状態の状況

(資産の部)

当事業年度末における流動資産は7,245,079千円となり、前事業年度末に比べて970,099千円増加しました。これは主に、仕掛販売用不動産が502,788千円増加、販売用不動産が440,273千円増加したことによるものであります。

固定資産は332,179千円となり、前事業年度末に比べて28,964千円増加しました。

この結果、総資産は7,577,258千円となり、前事業年度末と比較して999,063千円増加しました。

 

(負債の部)

当事業年度末における流動負債は3,923,460千円となり、前事業年度末に比べて777,582千円増加しました。これは主に、短期借入金が702,000千円増加、買掛金が105,241千円増加したことによるものであります。

固定負債は431,857千円となり、前事業年度末に比べ178,806千円減少しました。これは主に、長期借入金が120,204千円減少、社債が60,000千円減少したことによるものであります。

この結果、負債合計は4,355,317千円となり、前事業年度末に比べて598,775千円増加しました。

 

(純資産の部)

当事業年度末における純資産合計は3,221,940千円となり、前事業年度末と比べて400,287千円増加しました。これは主に、当期純利益を480,272千円計上したこと及び配当金の支払いを79,984千円行ったことによるものであります。

この結果、自己資本比率は42.5%(前事業年度末は42.9%)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況

当事業年度における「現金及び現金同等物」(以下「資金」という。)は、営業活動により521,409千円を使用、投資活動により30,009千円を使用、財務活動により418,785千円を獲得したことにより、前事業年度末に比べ132,632千円減少し、当事業年度末には1,929,290千円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、521,409千円(前年同期は34,284千円の使用)となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上712,654千円があった一方で、棚卸資産の増加943,061千円、法人税等の支払243,624千円による資金の減少があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、30,009千円(前年同期は16,310千円の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出15,249千円、敷金及び保証金の差入による支出11,859千円があったことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果獲得した資金は、418,785千円(前年同期は871,877千円の獲得)となりました。これは主に、短期借入金の返済による支出3,488,000千円、長期借入金の返済による支出120,204千円、社債の償還による支出80,000千円、配当金の支払79,947千円があった一方で、短期借入れによる収入4,190,000千円があったことによるものであります。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社が営む分譲住宅事業及び建築請負を主体とする注文住宅事業では生産実績を定義することが困難であるため、「生産実績」は記載しておりません。

 

b.受注実績

当事業年度における住宅事業のうち建築請負の受注状況は次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

注文住宅事業

2,063,900

△18.7

2,759,427

9.2

(注)上記以外のセグメントについては、提供するサービスの性格上、受注状況の記載になじまないため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前年同期比(%)

分譲住宅事業(千円)

9,941,558

18.6%

注文住宅事業(千円)

2,009,768

△1.0%

その他事業(千円)

408,039

16.2%

合計(千円)

12,359,365

14.8%

(注)1.主たる販売先は不特定多数の一般消費者であり、相手先別販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の販売先はありません。

2.直近2事業年度の分譲住宅事業における地域別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。なお、地域別の分類は、物件の属する地域によって分類しております。

地域

前事業年度

当事業年度

売上高(千円)

割合(%)

売上高(千円)

割合(%)

東京都23区

1,568,851

18.7

1,958,285

19.7

神奈川県横浜市

3,937,839

47.0

5,248,567

52.8

神奈川県川崎市

2,876,494

34.3

2,734,704

27.5

合計

8,383,184

100.0

9,941,558

100.0

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

この財務諸表の作成に当たり、重要な会計上の見積りにつきましては、十分検討して作成しております。会計上の見積りについては、過去の実績等を勘案し、合理的な基準により判断しておりますが、会計上の見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

なお、財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

分譲住宅事業に関しては、厳選した用地仕入れ及び立地・価格・品質のベストバランスを追求した商品力の強化に加え、高価格帯・高利益率物件の販売が好調であったこと、並びに営業人員の戦力化が進んだことにより、売上高は9,941,558千円(前年同期比18.6%増)、営業利益は1,258,526千円(同31.3%増)となりました。

 

 注文住宅事業に関しては、住宅展示場を拠点とした集客体制の確立、WEBマーケティングの強化による自社集客力向上を図り、受注拡大に取り組んでまいりました。引渡に関しては、当事業年度は過年度を上回る水準の受注残を背景に概ね計画通りのスタートを切ることができましたが、ウッドショックの影響の長期化による工期調整を行った結果、引渡棟数は前事業年度を下回りました。その結果、売上高は2,009,768千円(前年同期比1.0%減)、営業損失は34,616千円(前年同期は営業利益55,306千円)となりました。

 

 その他事業に関しては、京都でのマンションのリノベーション事業では、地場不動産会社や大手不動産仲介会社との関係構築の中で、販売実績は7件となりました。その結果、売上高408,039千円(前年同期比16.2%増)、営業損失は18,013千円(前年同期は営業利益2,668千円)となりました。

 

③ 経営成績に重要な影響を与える要因

当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、法的規制、自然災害等のリスクなどがあります。なお、各々の内容については、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

④ キャッシュ・フローの状況の分析・資本の財源及び資金の流動性

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または、借入により資金調達することとしております。また、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行と当座貸越契約を締結しております。

当社の運転資金需要のうち主なものは、事業用地等の取得に係るプロジェクト資金や、住宅建築に係る材料費及び外注費のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資等によるものであります。

なお、当事業年度末における借入金、社債及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,307,402千円となっております。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は1,929,290千円となっております。

当社は、現在の事業環境及び入手可能な情報に基づき最善の経営方針を立案するよう努めておりますが、特に主要な事業である分譲住宅事業において、いかに立地の良い土地を適正な価格で数多く仕入れることができるかを最重要課題のひとつとしており、当社の属する不動産・住宅業界が特有なビジネス環境の変化に影響を受けやすいことを鑑みますと、事業用不動産等の取得に係るプロジェクト資金の調達を機動的かつ安定的に行う必要があると共に、事業環境変化のリスクに備えるため資金調達手段の多様化を図る必要があると認識しております。

分譲住宅会社はその調達に当たり、プロジェクトの期間に応じた短期借入での調達が一般的であり、当社も短期を中心とした調達でしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、手許流動性を高める必要性から2020年4月に、株式会社三菱UFJ銀行、株式会社日本政策金融公庫他合計4行から計750,000千円の長期資金を調達しております。

なお、キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得

お知らせ

tremolo data Excel アドインサービス Excel から直接リアルタイムに企業の決算情報データを取得