業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の変異株の流行により大都市圏を中心に緊急事態宣言が再発令された結果、感染症対策の影響を大きく受けました。その後、ワクチン接種の普及に伴う感染者の減少により、緊急事態宣言が解除された2021年10月以降は、飲食店を中心に経済活動に改善傾向が見られています。しかしながら、新たな変異種であるオミクロン株の世界的な感染拡大、原材料や輸送費の高騰、半導体不足等もあり、依然として先行き不透明な状況が続いております。

 かかる状況のもと、当社は、加工受注率の向上を目的としたECサイトのフォーム改修や、即日発送サービスの受付時間延長など、ユーザーのニーズに対応する販売施策を展開したほか、売れ筋商品の積極的な在庫拡充を行うとともに、カタログ配布やWEB広告については感染拡大状況に合わせ配布時期や露出量、ターゲット選定等の調整を行い、効率的な通販集客に努めました。

 また、訪問販売においては、ユニフォーム納品を通じた顧客企業業績の改善を引き続きのテーマとし、トークスクリプト確立によるアポ率の向上、顧客への提案内容の深化に取り組んでまいりました。

 販売状況に関して、サービス部門においては、緊急事態宣言の再発令に伴う飲食店の営業時短、自粛等の感染対策の影響を受けました。医療カテゴリにおいては、2020年4月から2021年3月末に感染拡大防止等の支援補助金を活用した受注が増加し、その反動減により2021年4月以降の売上に影響が出ました。また、広告施策により法人ユーザーに絞り込んだこと、検索エンジンの上位表示回復に遅れが出たことにより、個人ユーザーの新規受注が減少いたしました。結果、同部門の売上高は2,077,655千円(前年同期比0.5%減)となりました。

 オフィスワーク部門においては、新型コロナウイルス感染症による影響は少なく、春頃の気温上昇に伴い、季節商品の販売が伸長しました。しかし、夏・冬の閑散期においては、売上拡充のため空調服や防寒服の在庫確保、販売施策を展開しましたが、悪天候の影響もあり売上が伸び悩みました。また、サービス部門と同様に、個人ユーザーの新規受注減の結果、同部門の売上高は2,687,166千円(同2.5%増)となりました。

 以上の結果、当事業年度の業績は、売上高5,115,024千円(前年同期比3.0%増)、営業利益354,491千円(同10.1%増)、経常利益356,096千円(同5.0%増)、当期純利益233,224千円(同4.2%増)となりました。

 なお、当社は、ユニフォーム販売事業の単一セグメントであるため、セグメントごとの記載はしておりません。

 

 当社の財政状態は、以下のとおりであります。

 資産合計は、前事業年度末に比べ192,060千円増加し、3,413,685千円となりました。流動資産は、前事業年度末に比べ235,806千円増加いたしました。これは主に、現金及び預金が101,647千円、商品が101,937千円増加したことによるものであります。固定資産は、前事業年度末に比べ43,745千円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が12,995千円、無形固定資産が8,368千円増加したものの、固定資産の減価償却が70,331千円あったことによるものであります。

 負債合計は、前事業年度末に比べ28,896千円減少し、948,029千円となりました。流動負債は、前事業年度末に比べ65,817千円増加いたしました。これは主に、買掛金が41,161千円、未払金が26,233千円、前受金が12,682千円増加し、電子記録債務が11,549千円減少したことによるものであります。固定負債は、前事業年度末に比べ94,714千円減少いたしました。これは主に、長期借入金が96,792千円減少したことによるものであります。

 純資産合計は、前事業年度末に比べ220,957千円増加し、2,465,656千円となりました。これは主に、譲渡制限付株式報酬としての新株の発行による資本金の増加6,301千円、資本剰余金の増加6,301千円、当期純利益233,224千円及び剰余金の配当24,870千円によるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、1,692,239千円となり、前事業年度末に比べ、101,647千円増加いたしました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果獲得した資金は、253,916千円(前年同期比8.1%減)となりました。これは主に、税引前当期純利益356,123千円、減価償却費が70,331千円、たな卸資産の増加101,845千円、仕入債務の増加29,612千円、法人税等の支払額118,746千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果使用した資金は、22,446千円(前年同期は33,033千円の獲得)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出12,995千円、無形固定資産の取得による支出8,368千円等によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は、129,822千円(同0.01%減)となりました。これは、長期借入金の返済による支出104,952千円と配当金の支払額24,870千円によるものであります。

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.商品仕入実績

当社は、ユニフォーム販売事業の単一セグメントであり、当事業年度の仕入実績は次のとおりであります。

区分

当事業年度

(自  2021年1月1日

至  2021年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ユニフォーム販売事業

3,180,379

106.5

合計

3,180,379

106.5

(注)上記の金額には消費税等は含まれておりません。

 

c,受注実績

当社は小売業を主たる事業としているため、受注状況は記載しておりません。

 

d.販売実績

 当事業年度の販売実績は、次のとおりであります。なお、当社は、ユニフォーム販売事業の単一セグメントであるため、事業部門別に記載しております。

部門

当事業年度

(自  2021年1月1日

至  2021年12月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

サービス部門

2,077,655

99.5

オフィスワーク部門

2,687,166

102.5

その他

350,202

135.0

合計

5,115,024

103.0

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。

2.主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がないため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社の当事業年度の財政状態及び経営成績につきましては、「第2 事業の状況 3.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要」に記載のとおりであります。

 当社の経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、インターネット通販市場の拡大は著しく、また、当該市場を巡る既存プレイヤー及び新規参入者間での競争は今後さらに激化していくと推測されます。かかる環境のもと、当社は、常に顧客の視点に立ち、経営施策をスピーディーに実行し、さらに改善していくことで、環境の変化に適応していく必要があると認識しております。

 当社は、継続的な事業拡大のため、「売上高」及び「売上高経常利益率」を重要な指標として位置づけております。当事業年度における売上高経常利益率は7.0%となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社の当事業年度のキャッシュ・フローにつきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、主な資金需要は、人件費及びリスティング広告等の広告宣伝費などの営業費用であります。

 短期運転資金は自己資金を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の財務諸表の作成にあたっては、事業年度末における資産、負債の報告数値及び収益、費用の報告数値に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。当社は財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じて、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があり、この差異は、財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

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