当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウィルスの世界的な感染拡大が継続しており、複数回の緊急事態宣言が発令されるなど、先行き不透明な状況が強まっております。
当社グループの属するIT業界におきましては、新型コロナウィルスを想定した「新しい生活様式」に対応するデジタルシフトが加速するとともに、デジタルトランスフォーメーション等への注目度は高まっております。あらゆる業種・職種でテレワークの普及、クラウドの活用が加速し、そのセキュリティの重要性はますます高まっております。また、それらを活用するデジタル人材の育成・確保の取組みが推進されています。政府によりデジタル庁が創設され、これらの動きはさらに加速するものと予想されます。
このような環境の中、当社グループは、主力プロダクトやテレワーク関連プロダクトの拡販、商材ラインアップの拡充、サービスの拡大などを進めてまいりました。自社開発につきましては、開発体制の強化、品質の向上、販売パートナーの拡充などに努めております。その結果、サービスの販売は、設計・構築サービス、サポートサービスいずれも増加いたしました。プロダクトの受注も堅調に増加しておりますが、世界的な半導体不足により当社取扱い製品の納期に大幅な遅延が生じ、特に当第3四半期連結会計期間よりその影響が顕著になっており、受注の増加に比してプロダクトの販売は微増に留まりました。
これらの結果、当連結会計年度におけるソリューションプロダクト事業の売上高は6,582,752千円と前年同期と比べ351,838千円(5.6%)の増収、ソリューションサービス事業の売上高は5,456,022千円と前年同期と比べ694,122千円(14.6%)の増収、連結売上高は12,038,775千円と前年同期と比べ1,045,961千円(9.5%)の増収となりました。売上総利益につきましては、3,091,612千円と前年同期と比べ横ばい(910千円の減収、△0.0%)となりました。
営業利益につきましては、継続成長に向けた積極的な人財への投資による人件費等の販売管理費の増加を吸収しきれず、営業利益は638,711千円と前年同期と比べ204,906千円(△24.3%)の減益、経常利益は686,090千円となり前年同期と比べ188,070千円(△21.5%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は454,757千円と前年同期と比べ179,408千円(△28.3%)の減益となりました。
(2) 生産、受注及び販売の状況
仕入実績を事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は、仕入価格によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
受注実績を事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
販売実績を事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末の総資産は8,625,300千円となり、前連結会計年度末に比べて1,433,671千円の増加となりました。流動資産は7,236,574千円となり、前連結会計年度末に比べて1,429,813千円の増加となりました。固定資産は1,388,725千円となり、前連結会計年度末に比べて3,858千円の増加となりました。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金が減少した一方、たな卸資産が増加したこと等によるものであります。固定資産増加の主な要因は、のれんやソフトウエアが減少した一方、投資有価証券や繰延税金資産が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末の負債の合計は5,426,113千円となり、前連結会計年度末に比べて1,407,172千円の増加となりました。流動負債は5,101,125千円となり、前連結会計年度末に比べて1,367,587千円の増加となりました。固定負債は324,988千円となり、前連結会計年度末に比べて39,585千円の増加となりました。
流動負債増加の主な要因は、買掛金、及び短期借入金が増加したこと等によるものであります。固定負債増加の主な要因は、退職給付に係る負債、及び株式給付引当金の増加等によるものであります。
当連結会計年度末の純資産は3,199,186千円となり、前連結会計年度末に比べて26,498千円の増加となりました。主な要因は、自己株式取得やその他有価証券評価差額金の減少の一方、利益剰余金や新株予約権が増加したこと等によるものであります。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,351,896千円と前年同期と比べ374,491千円(21.7%)の減少となりました。
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度と比べて支出が314,731千円増加し、151,112千円の支出となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益710,186千円、仕入債務の増加額801,013千円等があった一方で、たな卸資産の増加額1,554,898千円等があったことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて146,739千円支出が減少し、254,921千円の支出となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出194,323千円、有形固定資産の取得による支出110,796千円等があったことによるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べて233,141千円収入が増加し、17,111千円の収入となりました。これは主に、自己株式の取得による支出202,261千円、配当金の支払額182,871千円、自己株式取得目的の金銭の信託の設定による支出97,716千円等があった一方で、短期借入金の増加額500,000千円等があったことによるものであります。
当社グループにおける資金需要の主なものは、仕入、製造費、販売費及び一般管理費の営業費用による運転資金及び設備投資資金(ソフトウェア含む)であり、自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
経営戦略の現状と今後の見通しにつきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
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