業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社の財政状態、経営状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針及び見積り

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断していますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は後記「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。

 

(2)財政状態の分析

(資産)

当事業年度における流動資産は1,356,680千円(前事業年度末比265,860千円増加)となりました。これは主に、現金及び預金の増加73,383千円、売掛金の増加46,265千円、前渡金の増加47,415千円、前払費用の増加53,166千円、その他の増加33,567千円によるものであります。固定資産は18,581千円(前事業年度末比28,415千円減少)となりました。これは主に、有形固定資産の減損損失他の計上15,825千円によるものであります。

以上の結果、総資産は1,375,261千(前事業年度末比237,445千円増加)となりました。

 

(負債)

当事業年度における流動負債は339,751千円(前事業年度末比173,657千円増加)となりました。これは主に、 買掛金の増加8,138千円、未払金の増加48,523千円、前受金の増加77,628千円、1年以内返済長期借入金の増加100,000千円 によるものであります。固定負債は406,922千円(前事業年度末比403,053千円増加)となりました。これは主に、長期借入金の増加400,000千円によるものであります。

 以上の結果、負債合計は746,673千円(前事業年度末比576,710千円増加)となりました。

 

(純資産)

 当事業年度における純資産は、628,587千円(前事業年度末比339,265千円減少)となりました。これは主に、自己株式取得に伴う93,700千円の減少、当期純損失の計上により利益剰余金が271,733千円減少したことによるものであります。

 

(3)経営成績の分析

当社は、「家族の健康を支え 笑顔をふやす」というコーポレートビジョンのもと、家族とのつながりを起点としたファミリーデータプラットフォーム事業を推進しております。

厚生労働省の2021年人口動態統計によると、日本人の国内出生数は81万1千6百人となり、年々減少傾向にあるものの、株式会社電通「2021年 日本の広告費」によるとインターネット広告市場は、2020年から続く新型コロナウイルス感染症拡大の影響が下半期にかけて緩和したことに加え、社会の急速なデジタル化を背景に、前年比21.4%増の2兆7,052億円と今後も順調な成長が見込まれております。

当事業年度における世界経済は、新型コロナウイルス感染症に対するワクチン接種が促進されるなどを背景に改善の傾向がみられる一方、変異株等の感染症拡大の懸念などにより、依然として景気の先行きは不透明な状況が続いております。

このような情勢下、世界のデジタル化の進展が加速するとともに、新しい生活様式の浸透により、世界各地の企業が新たな環境に適応した持続可能なビジネスを構築する動きがみられております。

当社は、当事業年度より中長期的な事業の成長に向け、ビジネスモデルの転換を進めるべく、家族サポート(ストック型ビジネス、保険代理事業「かぞくの保険」、宅配水事業「カラダノートウォーター」)の拡大に向け注力しております。

また、当事業年度においては、これまでのライフイベントマーケティング(フロー型ビジネス)での主な送客先である保険領域への送客を一時的に停止させるなどし、家族サポート(ストック型ビジネス)への送客リストの振り向けを強化してまいりました。そして、同事業年度における、家族サポート(ストック型ビジネス)の累計契約者数は、立上げ1年で3,000人を超えるまでに大きく伸長してきており、ライフイベントマーケティング(フロー型ビジネス)においては、ヘアケア・衛生用品関連商材への送客を開始し、好調に推移いたしました。また、コスト面では、家族サポート(ストック型ビジネス)の拡大に向け、コールセンターの体制強化や広告宣伝費への先行投資を積極的に実施いたしました。

その結果、当事業年度の売上高は1,306,130千円(前年同期比30.3%増)、営業損失は205,197千円(前年同期223,208千円の営業利益)、経常損失は202,153千円(前年同期208,259千円の経常利益)、当期純損失は271,733千円(前年同期139,054千円の純利益)となりました。 

また、当社の事業セグメントはファミリーデータプラットフォーム事業のみの単一セグメントであるため、セグメントごとの記載をしておりません。

 

(4)キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下。「資金」という。)は1,038,324千円で、前事業年度末に比べて73,383千円(前事業年度比7.6%増)増加しております。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況及び主な増減要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果支出した資金は346,912千円(前事業年度185,225千円の獲得)となりました。これは主に、税引前当期純損失の計上264,411千円、減損損失の計上62,257千円、売上債権の増加額46,265千円、前渡金の増加額47,415千円、前払費用の減少額46,883千円、法人税等の支払額42,366千円によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果支出した資金は3,793千円(前事業年度32,336千円の支出)となりました。これは主に、オフィス増床に伴う差入保証金の支出1,625千円、有形固定資産の取得による支出2,168千円によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果得られた資金は424,089千円(前事業年度497,064千円の獲得)となりました。これは、長期借入金の借入500,000千円、自己株式取得による支出93,700千円によるものであります。

 

 (5)生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当社は、生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。

b.受注実績

当社は、受注生産を行っておりませんので、受注実績に関する記載はしておりません。

c.販売実績

当事業年度における販売実績を事業別に示すと、次のとおりであります。なお、当社は、ファミリーデータプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

事業の名称

金額(千円)

前年同期比(%)

ファミリーデータ

プラットフォーム事業

1,306,130

30.3

 

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。 

相  手  先

第13期事業年度
(自 2020年8月1日
 至 2021年7月31日)

第14期事業年度
(自 2021年8月1日
 至 2022年7月31日)

金額

(千円)

割合

(%)

金額

(千円)

割合

(%)

株式会社SARUCREW

559,994

42.9

株式会社FPパートナー

361,363

36.1

220,388

16.9

株式会社アイプラネット

120,656

12.0

31,710

2.4

 

 

 (6) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

売上高は主にライフイベントマーケティング(フロー型ビジネス)にてヘアケア・衛生用品領域や住宅領域などの新規顧客開拓強化をおこなったこと。並びに家族サポート(ストック型ビジネス、保険代理事業「かぞの保険」、宅配水事業「カラダノートウォーター」)の拡大等により1,306,130千円(前年同期比30.3%増)となりました。

売上原価は主に宅配水事業「カラダノートウォーター」の開始によるボトル仕入の増加等に伴う仕入29,800千円の増加、同じく運賃18,004千円の増加、開発人員等の増加に伴う賃金増加30,295千円の増加並びに主に新規サービス開発や自社コールセンター立ち上げに伴う外注費60,625千円の増加により389,621千円(前事業年度比148,008千円増)となりました。

販売費及び一般管理費は主に新規領域でのユーザー獲得のための広告宣伝費515,141千円の増加、事業拡大に伴う給与及び手当28,459千円の増加、MAツールの導入費用等による支払手数料39,204千円の増加等により1,121,706千円(前事業年度比584,485千円増)となりました。

この結果、当事業年度の営業損失は205,197千円(前事業年度223,208千円の営業利益)となりました。

営業外損益につきましては、営業外収益は主に当事業年度はポイント還元収入等が発生したことにより3,412千円(前事業年度比3,379千円増)となりました。営業外費用は、支払利息の発生により369千円(前事業年度比14,613千円減)となりました。

この結果、当事業年度の経常損失は202,153千円(前事業年度208,259千円の経常利益)となりました。

特別損益につきましては、特別損失は、主に減損損失を計上したことにより62,257千円(前事業年度発生無し)となりました。

この結果、当事業年度の税引前当期純損失は264,411千円(前事業年度208,259千円の税引前当期純利益)となりました。

以上により、当事業年度の当期純損失は271,733千円(前事業年度139,054千円の当期純利益)となりました。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(4)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。

当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。現在、運転資金は自己資金で賄っておりますが、今後事業拡大に向けて資金が必要となる場合に備え、一部の金融機関と当座貸越の契約をしております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たりまして、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。これらの見積りについては、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りとは異なる場合があります。

 当社の財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針、追加情報」に記載しております。

 

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