業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社は、2021年7月1日に単独株式移転により株式会社電算システム(以下「電算システム」といいます。)の完全親会社として設立されましたが、連結の範囲に実質的な変更はないため、前年同期と比較を行っている項目については、電算システムの2020年12月期連結会計年度(2020年1月1日から2020年12月31日まで)と、また、前連結会計年度末と比較を行っている項目については、電算システムの2020年12月期連結会計年度末(2020年12月31日)と比較しております。

 また、当連結会計年度(2021年1月1日から2021年12月31日まで)の連結財務諸表は、単独株式移転により完全子会社となった株式会社電算システムの連結財務諸表を引き継いで作成しております。

 

(1)経営成績等の状況の概要

①経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種が進みながらも、一方新たな変異株の発生もあり、依然として先行き不透明な厳しい状況になっております。このような経営環境において当社グループは、「共創」で新たな価値を創造し、社会に貢献することを経営理念のもと、さらなる業容の拡大と成長を志向し、継続的な営業努力と効率的な事業運営に努め、経営計画の達成を目指してまいりました。

その結果、当連結会計年度における売上高は503億56百万円(前年同期比10.1%増)、利益においては、営業利益は31億39百万円(前年同期比10.7%増)、経常利益32億15百万円(前年同期比10.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億78百万円(前年同期比3.3%増)となりました。

 

各セグメント別の概況は以下のとおりとなっております。

(情報サービス事業)

情報処理サービスにおいては、請求書作成代行サービスなどにより売上が増加しております。一方、SI・ソフト開発、商品及び製品販売においては、前期に比べオートオークション業務システム案件が減少したものの、GIGAスクール関連やChromebookやGoogle Workspace、セキュリティ製品販売及びサービスが大きく伸長しております。なお、前第3四半期連結会計期間より株式会社ピーエスアイ、第3四半期連結会計期間よりネットワーク技術の株式会社マイクロリサーチが連結範囲に含まれ、セキュリティ分野の売上の伸長に寄与いたしました。

以上の結果、情報サービス事業の売上高は306億85百万円(前年同期比13.0%増)、営業利益は23億7百万円(前年同期比11.2%増)となりました。

 

(収納代行サービス事業)

収納代行サービス事業においては、主力のコンビニ収納取扱いの通期件数は相応の増加しております。又、一昨年より取扱いを開始しましたDSK後払いでは、取引先ごとの本格稼働までには時間を要しておりますが、契約先件数は増加してきております。加えて、収納代行窓口サービスの設置店舗数及び、売上の伸びの下支えとなります地方自治体を含む新規先の獲得は、コロナ禍の影響を受けて対面活動に制限がある中でも、順調に推移いたしました。また国際送金部門では、活動に制限があるなか送金件数の伸びは苦戦を強いられましたが、通期において黒字を確保しております。

以上の結果、収納代行サービス事業の売上高は196億70百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は8億99百万円(前年同期比16.4%増)となりました

 

当社グループのセグメントごとの業績は次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年1月1日

至 2021年12月31日)

売上高

(百万円)

構成比

(%)

情報サービス事業

 

 

SI・ソフト開発

22,401

44.5

情報処理サービス

6,043

12.0

商品及び製品販売

2,240

4.4

小計

30,685

60.9

収納代行サービス事業

19,670

39.1

50,356

100.0

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較して5億82 百万円増加し、当連結会計年度末残高は89億27百万円(前期末比7.0%増)となりました。 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、増加した資金は25億28百万円(前連結会計年度は27億30百万円の増加)となりました。これは 主に、法人税等の支払額13億45百万円、売上債権の増加11億50百万円により資金が減少したものの、税金等調整前 当期純利益30億81百万円、前受金の増加8億94百万円、たな卸資産の減少8億42百万円、減価償却費5億98百万円 により資金が増加したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、減少した資金は12億26百万円(前連結会計年度は19億31百万円の減少)となりました。これは 主に、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得6億58百万円、有形固定資産の取得3億56百万円、無形固定資産 の取得2億56百万円により資金が減少したことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、減少した資金は7億19百万円(前連結会計年度は27億35百万円の増加)となりました。これは 主に、長期借入金の返済3億83百万円、配当金の支払い3億4百万円により資金が減少したことによるものであり ます。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

(情報サービス事業)

情報サービス事業は、情報サービス産業に分類され、いわゆるサービス業であるため、該当事項はありません。

 

(収納代行サービス事業)

収納代行サービス事業は、収納事業者からの代金回収の代行を委任(準委任)され、継続的に行うサービスであり、該当事項はありません。

 

b.受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

(情報サービス事業)

受注高

(百万円)

前年同期比

増減(%)

受注残高

(百万円)

前年同期比

増減(%)

28,291

1.8

6,235

△27.7

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(収納代行サービス事業)

収納代行サービス事業は、収納事業者からの代金回収の代行を委任(準委任)され、継続的に行うサービスであり、該当事項はありません。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比増減(%)

情報サービス事業

 

 

SI・ソフト開発

22,401

15.6

情報処理サービス

6,043

5.7

商品及び製品販売

2,240

9.0

小計

30,685

13.0

収納代行サービス事業

19,670

5.7

50,356

10.1

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

文中における将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、当社は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローに影響を与える可能性について、連結決算日における資産・負債及び当連結会計年度における収益・費用の見積り及び判断を行っております。当社は、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。

なお、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しており、新型コロナウイルス感染症の影響の考え方については、「第5 経理の状況1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。

 

②財政状態の分析

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末と比較して32億98百万円増加し、512億83百万円となりました。これは主に、仕掛品が9億94百万円減少したものの、受取手形及び売掛金が12億62百万円、金銭の信託が10億21百万円、のれんが6億49百万円、現金及び預金が5億28百万円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して15億32百万円増加し、336億79百万円となりました。これは主に、未払法人税等が2億80百万円、長期借入金が1億99百万円減少したものの、収納代行預り金が9億67百万円、前受金が9億円増加したことによるものであります。

当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して17億66百万円増加し、176億4百万円となりました。これは主に利益剰余金が16億76百万円増加したことによるものであります。

 

③経営成績の分析

a.売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度の457億52百万円と比較して46億3百万円(前年同期比10.1%)増加し、503億56百万円となりました。

セグメント別の増減要因につきましては「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

b.営業利益

当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度の28億36百万円と比較して3億2百万円(前年同期比10.7%)増加し、31億39百万円となりました。

セグメント別の増減要因につきましては「(1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

c.経常利益

当連結会計年度の経常利益は、前連結会計年度の29億16百万円と比較して2億98百万円(前年同期比10.3%)増加し、32億15百万円となりました。

d.親会社株主に帰属する当期純利益

当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の19億15百万円と比較して62百万円(前年同期比3.3%)増加し、19億78百万円となりました。

 

④資本の財源及び資金の流動性についての分析

a.キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要につきましては、「第2  事業の状況  3  経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析  (1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。

b.財政政策

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の仕入や手数料支払いのほか、受託開発に伴う人件費や外注費、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。運転資金は、自己資金を基本としております。設備資金は、自己資金または借入等により資金調達することを基本としております。

 

⑤経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

当社グループは、売上高及び営業利益率を重視する経営指標としております。2022年12期においては売上高555億円、長期目標では売上高営業利益率7.0%以上の達成を目指してまいります。

 

⑥経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

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