課題

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下の項目と認識しております。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。当該将来に関する事項については、その達成を保証するものではありません。

 (1)経営の基本方針  

 当社は、「テクノロジーで世界中の人々を幸せに」を企業理念に掲げ、AIアルゴリズムにより、顧客の課題を解決し、社会に貢献し、強みを持って進化(Edge)し続ける企業である事を当社の基本方針としております。

 

(2)目標とする経営指標

 当社は、成長性、収益性を重視しており、売上総利益を重要な指標としております。当社では、販売管理費増加が売上増加ほど大きくならないため、売上総利益の増加が最終利益の最大化、ひいては当社の企業価値向上に繋がると考え、売上総利益を重要な経営指標と位置づけて各経営課題に取り組んでおります。

 

(3)経営環境

 課題先進国である日本は、少子高齢化に伴う労働人口の減少に直面しております。内閣府が作成した「令和3年高齢化白書」では、2065年には約2.6人に1人が65歳以上という高齢化社会の未来が到来することを示唆しています。慢性的な人口減少が進む中で期待されている施策が、ビッグデータを活用した労働生産性の向上です。内閣府が提唱する「Society 5.0」では、膨大なビッグデータを人間を超えたAIが解析し、その結果をロボットを通して人間にフィードバックされることで、これまでにできなかった新たな価値が産業や社会にもたらされることを想定しています。日本が技術立国として自らの課題に先端技術であるAIを活用して解決に取り組むことは、社会的に意義のあることと言うだけでなく、新たな成長市場を創ることにもつながることだと考えております。当社はフリーランスを中心とした独自のAI人材データベースを構築し、自らの経営資源として活用することで、Society 5.0の早期実現に貢献したいと考えております。

このようにAI活用は国策の一つであり、今後の成長が期待できる国内市場の一つであると考えております。富士キメラ総研「2020人工知能ビジネス総調査」の調査結果によると、国内AIビジネス市場は当社の事業領域において、2019年の市場規模である5,879億円から2025年までには1兆1,173億円まで成長すると予測しております。また、経済産業省が作成した「新たなイノベーションエコシステムの構築実現に向けて(令和2年1月16日)」によると、AI人材の需給ギャップは2018年の3.4万人から2025年には2.6倍の8.8万人まで拡大する見込みとなっております。

今後、AIアルゴリズム需要は中長期的に拡大しAI人材の供給が不足するという見通しの中、競合他社が多数存在しているほか、新規参入事業者も多く見受けられますが、当社は独自のAI人材データベースを活用した多種多様な顧客ニーズへの対応力が強みであると考えております。当社のAI人材データベースは、フリーランスを中心に構成されていることが特徴であります。フリーランスとして活動するには一定以上の実務経験が必要であり、また登録人材の業界知識も一様ではありません。AIを活用した生産性向上や費用削減を希望する顧客の多様なニーズにお応えできるように、AI人材データベースの拡充に取り組んでまいります。

また、当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の厳しい状況が緩和される中で景気は持ち直しの動きがみられており、感染症による影響に引き続き注視する必要があるものの、デジタルトランスフォーメーションの加速、日本政府が進める「Society 5.0」の促進と相まって、当社のドメインであるAI関連市場の需要はより拡大していくと考えております。このような需要拡大に対応し、また組織強化による既存事業の拡大に取り組み、主力サービスであるAIソリューションサービスを中心に業績拡大を見込んでおります。

 

 

(4)中長期的な会社の経営戦略

当社の主力サービスはAIソリューションサービスであり、まずは、AIソリューションサービスの成長が肝心と考えております。

当該サービスにおいては、過去4四半期連続でサービスを利用した「リカーリング型顧客」の売上が大半を占めております。当社のコアなファン層として継続的な取引拡大により平均契約月数が毎期伸長し、粘着性(スティッキネス)のあるサービスとしてご利用いただいております。当社では、AIソリューションサービスの売上総利益を「月次稼働人員数」×「1稼働人員あたりの平均粗利」と捉え、「月次稼働人員数」の最大化に向けて、組織強化及び社員の生産性の維持に取り組んでまいります。


 

*¹ 当該期間における各月の稼働人員数の平均値を算出。

*² 当該期間における1稼働人員あたりの各月の平均粗利。

*³ 当該期間における月次稼働人員数の平均と1稼働あたり平均粗利を乗じた値に、更に3ヵ月(四半期の月数)を乗じて算出。

 

具体的には、リカーリング型顧客と通常顧客で異なるアプローチを実行してまいります。通常顧客では新規取引先企業の開拓を効率的に行うため、顧客の成功事例を活用して案件獲得を強化いたします。リモートワークが定着することでビデオ商談が一般的になったと考えておりますので、営業対象地域を首都圏中心から地方都市にも展開していく予定でございます。また、リカーリング型顧客では顧客内のプロジェクトが複数稼働する取引先企業数の拡大を狙い、他部署や関係会社を開拓する横展開のアプローチに取り組みます。顧客のセグメント分けを行い、成功ポテンシャルのあるリカーリング型顧客には優秀な営業担当をアサインして関係構築を図ります。

今後はAIソリューションサービスの拡大を踏まえ、高い生産性を維持しながら積極的に人材への投資に取り組みます。


*¹ 当該期間における各月の稼働人員数の平均値を算出。

 

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

①最先端AI技術への対応

当社のビジネスドメインであるAIは、世界的に研究・開発が活発に行われている分野であり、技術革新が急速に進んでいる領域です。このようなビジネスドメインで優位性を保つには、最先端AI技術への対応が重要であり、当社では役員・従業員・技術顧問・フリーランスが協同し、最先端AI技術の調査・研究、技術力向上、自社プロダクト開発、自社サービスへの適用に取り組んでおります。

 

②AI人材の継続的確保

AI人材はIT人材の中でも1.3%(独立行政法人情報処理推進機構 IT人材白書2020 より引用)と言われる現在において、AIビジネス市場はさらに拡大しており、AI人材の継続的な不足が予想されています。このような環境の中、当社では、早期よりフリーランス向けのAI/ビッグデータ案件情報サイト「BIGDATA NAVI」等を運営することで、独自のAI人材データベースを形成し、順調に業務を拡大してまいりました。さらなる事業拡大に向けてAI人材の継続的確保に取り組み、AI人材データベースを拡大、より強固なものとする必要があると認識しております。

 

③業務のデジタル化

当社はデータに基づいた意思決定を実践するため、業務プロセスのデジタル化に取り組んでまいりましたが、コロナ禍を契機に始めた全社的なテレワークの導入により、その重要性は一段と高まりました。今後もサービスの品質と提供スピード並びにコストを適切に管理するため、デジタル技術を活用した業務プロセスの向上に必要な投資を行い、当社の専門であるAI技術を活用した強靭な組織作りを志向してまいります。

 

④情報管理体制の強化

当社扱う多数の顧客の案件データ、人材登録データは機密情報や個人情報を含むデータとなるため、その情報管理を強化していくことが重要となります。2021年2月にはISO27001情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得し、情報管理規程等を定め、情報管理を徹底しておりますが、今後も社内教育を継続してまいります。

 

⑤優秀な人材の確保と育成

今後の事業の拡大のために、優秀な人材の確保・育成が重要な課題であると認識しています。そのため、継続的に業界経験者を中心とした中途採用を行っています。また、入社した社員に対しては定期的に社内の研修プランに従った研修・教育を実施することにより、その育成に取り組んでいます。今後も継続的に採用を進め、社員への研修・教育制度の質を高めていくことで、優秀な人材の確保と育成を推進する方針であります。

 

⑥内部管理体制の強化

当社の更なる事業の拡大、継続的な成長のためには、内部管理体制及びコーポレート・ガバナンスの更なる強化が重要な課題となります。当社は、監査役と内部監査の連携、経営陣や従業員に対する研修の実施等を通じて、内部管理体制の一層の強化に取り組んでいく方針であります。

 

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