業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(経営成績等の状況の概要)

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況

 の概要並びに経営者による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

  (1)財政状態及び経営成績の状況

  ①経営成績

当事業年度における世界経済は、新型コロナウイルスのワクチン接種の進捗や、米国等の大規模な財政出動や金融緩和の継続もあり、米国や中国を中心に回復傾向が鮮明となりました。但し、夏場以降は、感染力の強いデルタ株やオミクロン株の世界的な感染再拡大、供給制約等によるインフレ懸念、中国による不動産やIT業界への規制強化の動きもあり、世界経済の先行き不透明感が強まりました。

一方、国内経済は、緊急事態宣言の度重なる発令などで、個人消費の低迷が続きましたが、ワクチン接種が進み緊急事態宣言等が解除された秋以降は、少しずつ明るさを取り戻しました。但し、日銀発表の12月短観では、足元の景況感は改善するものの先行きは悪化するなど、改善の足踏み状況を示しました。また、オミクロン株の感染急拡大で、まん延防止等重点措置が適用された新年以降は、景気回復に再び不透明感が出ています。

 

このような事業環境のもと、正常な流通促進を使命とするMマートは、コロナ禍による飲食店の休業等により、高品質にもかかわらず、予想外の在庫に悩む卸売業者の余剰在庫商品を短期間で代金決済し、事業存続のための「手元流動性」を確保することができる「即金・即売市場」を、一昨年より継続して開設いたしております。また昨年6月末には、音声や動画も入れ、企業情報やその場から直接購入や問合せができる、日本で初めての業者向け専用の広告サイト「提案展示会インターネットビッグサイト」も開設いたしました。

 

こうした中、当事業年度における出店数は、DXを一段と進展させたことに加え、コロナ禍でリアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったことから順調に増加しましたが、休店状態にあった出店社を退店処理したこともあり、年度末では「Mマート(食材を取扱う市場)」は1,063店(対前年同月比33店増加)、「Bnet(食材以外を取扱う市場)」は451店(同13店減少)にとどまりました。

一方、当事業年度末における買い手会員数は、187千社(対前年同月比14千社増)と増加しました。新規の買い手会員数は、インターネット取引へのニーズの高まりもあり毎月1千社を超える増加が続きました。

なお、当事業年度の総流通高も、7,353百万円(対前年同期比1,808百万円増)と増加しました。食材関連では、コロナ禍でスーパー・弁当宅配業者向けが継続して増加したほか、飲食店やホテル・旅館向けの流通高も徐々に回復しています。食材以外では、昨年急増した環境衛生用品(マスク・手袋等)が一巡となる一方で、非接触検温器や各種検査キット、デリバリー容器等の増加が継続しているうえ、食器類の流通高も徐々に回復しています。

 

以上の結果、当事業年度の営業収益は、出店型サイト「Mマート」や「Bnet」の伸びを主因に、902,941千円(対前年同期比16.1%増)となりました。一方、利益面では、人件費や採用手数料等の営業費用の増加もありましたが、営業利益は270,099千円(同51.7%増)、経常利益は270,787千円(同51.9%増)、当期純利益は182,556千円(同53.1%増)となりました。

なお、セグメントの業績は、セグメント情報を記載していないため省略しております。

 

②財政状態

   当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ216,110千円増加し1,618,752千円になりました。

当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ82,514千円増加し510,159千円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物は1,176,181千円と、前事業年度末に比べ153,930千円増加しました。 
 当事業年度末における各キャッシュ・フローの状況及び変動要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当事業年度における営業活動によるキャッシュ・フローは232,635千円の収入となりました。主として税引前当期純利益270,787千円、預り金31,265千円の増加、法人税等の支払66,280千円によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における投資活動によるキャッシュ・フローは29,915千円の支出となりました。主として定期預金の

 預入による支出30,002千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当事業年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、48,788千円の支出となりました。これは主に、配当金の支払いによる支出48,733千円によるものです。

 

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

 

  (1) 生産実績

当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

(2) 受注状況

生産実績と同様の理由により、受注状況に関する記載はしておりません。

 

(3) 販売実績

当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。

 

サービスの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

       eマーケットプレイス事業

902,941

16.1

合計

902,941

16.1

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社の財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

 

 

(2) 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 

当事業年度における出店数は、DXを一段と進展させたことに加え、コロナ禍でリアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったことから順調に増加しましたが、休店状態にあった出店社を退店処理したこともあり、年度末では「Mマート(食材を取扱う市場)」は1,063店(対前年同月比33店増加)、「Bnet(食材以外を取扱う市場)」は451店(同13店減少)にとどまりました。

一方、年度末における買い手会員数は、187千社(対前年同月比14千社増)と増加しました。新規の買い手会員数は、毎月1千社を超える増加が続きました。また、当事業年度の総流通高も、7,353百万円(対前年同期比1,808百万円増)と増加しました。

 

この結果、当事業年度の営業収益は902,941千円(前事業年度は777,610千円)となり125,330千円増加しました。

これに対し営業費用は632,841千円(前事業年度は599,502千円)と33,339千円増加しましたが、主たる要因としては給与及び手当が22,415千円増加したためであります。

営業利益は270,099千円(前事業年度は178,108千円)と91,991千円増加しました。また、経常利益も270,787千円(前事業年度は178,308千円)と92,479千円増加いたしました。
 税引前当期純利益の増加等により、法人税等合計額が88,231千円(前事業年度は59,082千円)と29,149千円増加し、当期純利益は182,556千円(前事業年度は119,225千円)と63,330千円の増加となりました。

 

上記の通り、当事業年度は前年比で増収増益を達成するとともに、期初計画との比較でも、営業収益で100.2%、営業利益で144.6%、経常利益で145.0%、当期純利益で148.1%の達成率となりました。これは主に、DXを一段と進展させたことや新人営業員の戦力化が順調に進んだことに加え、コロナ禍でリアルの取引が困難となる中、インターネット取引へのニーズが高まったこと等によるものです。

今後も新型コロナウイルスの新たな変異株出現や自然災害、地政学リスク等の懸念は続くものの、我が国におけるインターネット取引へのニーズは一段と高まっています。また、当社のDX化の進展、教育研修による新人営業員の戦力化、新サイトの拡大も順調に進みつつあります。

一方、営業収益増大のため、サイト構築を担当するシステム開発要員や新規取引先獲得のための営業要員など、優秀な人材は今後も積極的に採用する計画を立てております。

 

 

 

(3) 財政状態の分析

 (資産の部)

 当事業年度末における資産合計は、前事業年度末に比べ216,110千円増加し1,618,752千円になりました。流動資産は主に現金及び預金の増加183,933千円、営業未収入金の増加31,572千円により、1,543,154千円と前事業年度末比216,491千円増加しました。固定資産は主に有形固定資産の減少1,429千円、投資その他の資産の増加1,126千円により、75,597千円と前事業年度末比380千円減少しました。

 

 (負債の部)

当事業年度末における負債合計は、前事業年度末に比べ82,514千円増加し510,159千円となりました。流動負債は主に営業未払金31,572千円の増加や、預り金31,265千円の増加、未払法人税等の増加25,294千円の増加などにより、510,159千円と前事業年度比82,514千円の増加となりました。

 

 (純資産の部)

   当事業年度末における純資産の合計額は1,108,593千円と前事業年度末に比べ133,595千円増加しました。これは

    主に利益剰余金が133,651千円増加したことによるものです。

 

 

(4) キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

 (5)資本の財源及び資金の流動性

当事業年度のキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載の通りです。なお、当社の運転資金・設備資金については、主に自己資金により充当しております。当事業年度末の現金及び現金同等物は1,176,181千円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。また、現時点において重要な資本的支出の予定はございません。

 

 (6)経営成績に重要な影響を与える要因について

当社は、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおり、市場の成長速度、他社との競争力、技術革新への対応度合い、人材の確保や育成度合い、システム障害や自然災害・各種感染症、内部統制等、様々なリスク要因が当社の経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社は、優秀な人材の採用と教育育成、新規サイトの開拓、魅力あるサービスの開発、海外への展開、セキュリティ対策等により、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因を分析し、リスクの発生を抑え、適切に対応していく所存であります。

 

 (7)経営者の問題認識と今後の方針について

当社の経営者は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり、当社が今後さらなる成長と発展を遂げるためには、厳しい環境の中で様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。

そのために当社では、戦略面及び組織面の課題を整理し、各課題に対し適切かつ効果的な対応を行ってまいります。

 

 

 

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