業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①財政状態の状況

                       (単位:百万円)

 

2021年3月期

2022年3月期

総資産

5,851

7,222

純資産

3,853

4,874

自己資本比率

65.9%

67.5%

 

(資産)

当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より1,370百万円増加して7,222百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末より1,488百万円増加して4,613百万円となりました。これは主として売上の入金や東京証券取引所マザーズ市場への上場などにより現金及び預金が1,614百万円増加したことによります。固定資産は、前連結会計年度末より118百万円減少して2,606百万円となりました。これは主としてソフトウエアが385百万円増加し、ソフトウエア仮勘定が437百万円減少したことによります。

 

(負債)

 当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より350百万円増加して2,348百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末より201百万円増加して1,786百万円となりました。これは主として契約負債(前受収益)が189百万円増加したことによります。固定負債は、前連結会計年度末より149百万円増加して562百万円となりました。これは主として契約負債(長期前受収益)が165百万円増加し、リース債務が17百万円減少したことによります。

 

(純資産)

 当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より1,020百万円増加して4,874百万円となりました。

これは主として当社普通株式の東京証券取引所マザーズ市場への上場に伴う公募増資により190百万円、第三者割当増資(オーバーアロットメントによる売出しによる新株発行)により62百万円、資本金及び資本剰余金がそれぞれ増加したこと、並びに前連結会計年度末より利益剰余金が510百万円増加したことによるものです。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の65.9%から67.5%となりました。

 

②経営成績の状況

 

売上高

(百万円)

営業利益

及び営業利益率

(百万円、%)

経常利益

(百万円)

親会社株主に帰属する

当期純利益

(百万円)

1株当たり

当期純利益金額

(円)

2022年3月期

5,731

868(15.2)

872

530

133.49

2021年3月期

4,895

574(11.7)

715

408

111.70

増減率(%)

17.1

51.3

21.9

29.7

19.5

 

 

 当社グループは、さまざまなモノがインターネットに繋がりあらゆるプロセスがデジタル化される社会において、「ヒト」「モノ」「コト」の正当性・完全性・真正性などを証明しデジタル社会の信頼を支えるトラストサービス事業を推進しております。

 当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種率も高まり厳しい状況からは緩和しつつあるものの、変異株による感染再拡大や世界的な原材料価格の高騰、半導体供給不足の影響等から先行き不透明な状態が続いております。

 当社グループを取り巻く環境は、テレワークの普及、脱ハンコ、オンライン化、非対面化など新たな生活様式への変化の中でデジタル化、DXを推進する動きが拡大しております。

 このような環境の下、認証・セキュリティサービスにおいては、SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」は業界規制による有効期間の短縮化による単価減少の影響は上期で一巡し、下期以降は短縮化の影響は解消しております。デバイス証明書管理サービス「デバイスID」では企業向けのリモートアクセス、シングルサインオン等のサービスを展開する各パートナー企業との取引が伸長しました。電子認証サービス「iTrust」では電子契約サービスや金融サービス等を展開する各パートナー企業との取引が伸長しました。これらの結果、売上高は3,359百万円(前期比14.8%増)となりました。

 Linux/OSSサービスにおいては、企業内で多用されているサーバーOSのCentOS等のLinux OSの旧バージョンのコミュニティサポート終了による延長サポート及びLinux OS「MIRACLE LINUX」のサポート案件が伸長しました。また、統合システム監視ソフトウエア「MIRACLE ZBX」のサポートの新規の長期大型案件を獲得しました。これらの結果、売上高は1,472百万円(前期比34.4%増)となりました。

 IoTサービスにおいては、半導体供給不足による製造業顧客の開発スケジュール見直し等により組込受託開発は伸び悩む一方で、国際安全基準の対応に向けたセキュリティコンサルなどが伸長し、また産業機器、車載機器等の顧客への技術サポート、高速起動製品「LINEOWarp!!」の量産ロイヤルティ、リカーリングサービス関連製品の利用料の獲得等により売上高は899百万円(前期比2.9%増)となりました。

 なお、当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

以上の結果、売上高は5,731百万円(前期比17.1%増)となりました。また、人員増加に伴う人件費の増加、無形・有形固定資産取得に伴う償却費の増加により費用全体は増加傾向にありますが、売上高が堅調に推移したことにより、営業利益868百万円(同51.3%増)、持分法による投資利益や上場関連費用等により経常利益872百万円(同21.9%増)、税金費用の計上により親会社株主に帰属する当期純利益530百万円(同29.7%増)となりました。

 

 

<主なサービス内容>

・認証・セキュリティサービス

 SSL/TLSサーバー証明書「SureServer」、デバイス証明書管理サービス「デバイスID」等のクライアント証明書、電子的本人確認や電子署名などの電子認証サービス「iTrust」、ウェブセキュリティサービス、脆弱性診断サービス等を提供しています。

・Linux/OSSサービス

 Linux OS「MIRACLE LINUX」や統合システム監視ソリューション「MIRACLE ZBX」、バックアップソフトやカーネル技術を活かしたLinuxソリューションなど、オープンソースソフトウエアに関わるサービスを提供しています。

・IoTサービス

 組込みLinuxと電子認証の技術を融合し、機器の開発、製造段階から脆弱性の低減や脅威への対策を考慮して長期の運用とセキュリティを実装する仕組みや、更新ソフトウエアが安全に配信される仕組みなど、IoT機器の安全・安心な利用を実現するための開発支援サービス「EM+PLS」と認証基盤「Secure IoT Platform」を提供しています。連結子会社のリネオソリューションズ社はLinuxを中心とした組込み/IoT向け受託開発、及び高速起動製品「LINEOWarp!!」、開発環境サービスなどの販売を行っております。

 

<サービス提供分類>

・ライセンス

 主に自社の製品(Linux/OSS製品など)を提供

・プロフェッショナルサービス

 製品のカスタマイズや導入支援、セキュリティコンサルティングなどを提供

・リカーリングサービス(契約が更新されることで継続した収益が見込まれるもの)

 電子証明書サービスや自社製品のサポートサービスなどを提供

 

    なお、各サービスにおける取引形態別の売上高は下表のとおりです。              (単位:百万円)

サービス

取引形態

前連結会計年度

当連結会計年度

増減

増減率

(%)

認証・セキュリティ

サービス

ライセンス

126

203

76

60.1

プロフェッショナルサービス

592

567

△25

△4.3

リカーリングサービス

2,205

2,588

382

17.4

小計

2,925

3,359

433

14.8

Linux/OSSサービス

ライセンス

296

334

38

12.9

プロフェッショナルサービス

182

164

△17

△9.5

リカーリングサービス

617

973

356

57.7

小計

1,095

1,472

377

34.4

IoTサービス

ライセンス

118

108

△10

△8.6

プロフェッショナルサービス

725

752

27

3.7

リカーリングサービス

30

38

8

27.9

小計

874

899

25

2.9

売上合計

4,895

5,731

836

17.1

全社

ライセンス

541

645

104

19.2

プロフェッショナルサービス

1,500

1,485

△15

△1.0

リカーリングサービス

2,853

3,600

747

26.2

 

 

③キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,614百万円増加して3,556百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりであります。

 

(単位:百万円)

 

2022年3月期

(参考)

2021年3月期

営業活動によるキャッシュ・フロー

1,604

1,119

投資活動によるキャッシュ・フロー

△477

△1,073

財務活動によるキャッシュ・フロー

486

△17

現金及び現金同等物の期末残高

3,556

1,941

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、得られた資金は1,604百万円となりました。主として、税金等調整前当期純利益が797百万円あったことに加え、減価償却費が501百万円発生し、補助金の受取額129百万円が生じたことなどによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、使用した資金は477百万円となりました。主として、有形固定資産の取得による支出91百万円、自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出390百万円などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、得られた資金は486百万円となりました。主として、株式の発行による収入が504百万円あったことなどによるものです。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループの生産は、完成後ただちに顧客に引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前期比(%)

受注残高(百万円)

前期比(%)

トラストサービス事業

5,966

118.0

1,122

126.6

合計

5,966

118.0

1,122

126.6

(注)当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

前期比(%)

トラストサービス事業(百万円)

5,731

117.1

合計(百万円)

5,731

117.1

(注)1.当社グループはトラストサービス事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため記載を省略しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営者の視点による当社グルプの経営成績等の状況に関する認識及び分析検討内容は以下のとおりであります。

文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態の分析

前述の「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載のとおりであります。

b.経営成績の分析

前述の「(1)経営成績等の状況の概要②経営成績の状況」に記載のとおりであります。

c.キャッシュ・フローの分析

前述の「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

当社グループの主な資金需要となる、運転資金及び設備投資資金につきましては、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は増資により資金調達することを基本としております。

なお、当社は短期的な支払いに支障が生じないよう流動比率を150%以上に保つことを目標としており、当連結会計年度末において流動比率が258.3%とその水準を上回っていることから資金の流動性に問題はないと認識しております。

 

④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載の通り、「売上高」、「営業利益及び営業利益率」、EBITDA、リカーリング売上及びリカーリング売上比率を重要指標としております。

当連結会計年度における売上高は前期比で17.1%増加し5,731百万円となりました。

営業利益については前期比で51.3%増加し868百万円となっております。また営業利益率については15.2%となっており、前連結会計年度より3.5ポイント改善しております。この原因としては、主に、認証・セキュリティサービス及びLinux/OSSサービスにおけるリカーリング売上が伸長したことにより利益体質が飛躍的に向上したためとなります。なお、リカーリング売上については前期比で26.2%増加し3,600百万円、リカーリング売上比率については前期比で4.5ポイント改善しております。

EBITDAについては、営業利益の増加に加え、リカーリングサービスの継続的成長に必要な設備投資により償却費が増加したため、前期比で45.8%増加し1,384百万円となっております。

 

⑤経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「2 事業等のリスク」をご参照下さい。

 

⑥経営者の問題意識と今後の方針について

経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。

 

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