当社は、独特の創薬アプローチに基づく抗がん剤の研究開発活動を行っています。
当社は医薬品事業の単一セグメントであり、当事業年度における研究開発費は
(1) 研究開発体制
基礎研究部門については沼津本社を拠点としています。
探索研究については、当社独自の薬剤スクリーニング法による探索を行っています。この探索を効率的に推進するために、当社スクリーニング法の改良に努め、新規医薬品候補化合物の創出・獲得の可能性を高める努力を行っています。
最適化段階においては、最適化の過程で必要となる新規候補化合物の合成および最適化作業の一部を、この領域において経験の豊富なアウトソーシング先に委託しています。
臨床開発においては、抗がん剤の開発経験が豊富な大手グローバルCROとの緊密な提携関係により、柔軟な臨床試験運営を可能としています。
また、当社は、社長の諮問機関として、抗がん剤の臨床開発にかかる経験を豊富に持つなど当社の研究開発への貢献が期待できる科学者からなる科学顧問会議(SAB)を組成しています。SABのチェアマンであるダニエル・D・ヴァンホフ教授は、全米がん学会会長・米国がん治療学会会長を歴任した著名ながん臨床研究者で、これまで20年以上にわたり200種類以上の抗がん剤の臨床試験に関わっています。当社は、同氏を議長とするSABミーティングを、2002年3月の発足以来年2回定期的に開催し、研究開発全般に関する情報交換や議論を行っています。
当事業年度末日現在、当社の研究開発人員数は10名と、少人数による体制を敷いていますが、上記の連携関係を十分に活用することにより、既存パイプラインの研究開発推進と新規開発候補化合物の獲得を効率的かつ積極的に推進しています。
(2) 薬剤スクリーニング法について
創薬事業において基本技術となるのは、当該領域の特性に合致した効率の良い薬剤候補化合物のスクリーニング法およびその評価システムです。当社では設立以来、独自のスクリーニング法の構築と改良に注力してきました。
現在当社が保有するすべての抗がん剤候補化合物は、この技術により自社で探索し、最適化を進めた結果として創出・獲得されたものです。
当社は、現在も、この領域における将来にわたる競争優位確保を目的として、このスクリーニング法のさらなる改良に取り組んでいます。
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