業績

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症の影響により経済活動の抑制が続く中、国内におけるワクチン接種が進んだことで行動制限が緩和され、一部に持ち直しの兆しが見られるものの、新たな変異株が確認されるなど依然として予断を許さない状況であり、先行きが不透明な状況が続いております。

当業界におきましては、少子化に伴う学齢人口の減少、小学生を対象にした英語やプログラミングの必修化、大学入学共通テストの開始、GIGAスクール構想で進む教育環境のデジタル化など、様々な対応が求められており、取り巻く環境は著しく変化しております。

このような状況の中、当社グループは、「生徒第一主義」を基本理念に掲げ、時代と顧客のニーズに応えるサービスの提供を続け、当連結会計年度の通期業績は増収増益となりました。

増収の主な要因は、教育事業・スポーツ事業ともに、新型コロナウイルス感染症の影響から順調に回復したこと、自治体・学校教育機関向けのオンライン学習教材の売上が好調であったこと、非連結子会社であった株式会社イオマガジンの株式を追加取得し連結子会社としたことなどによるものであります。

一方で、不採算教場の整理や講師の配置率改善による人件費の削減、地代家賃の減額交渉などによる経費の削減を推し進めてまいりました。また、RPAの導入を拡充するなど、管理部門の業務を効率化し、収益構造を強化しております。

このような事業活動の結果、当連結会計年度における売上高は6,254百万円(前年同期比9.5%増)、営業利益が78百万円(前年同期の営業損失は637百万円)、経常利益が70百万円(前年同期の経常損失は585百万円)、のれん及び固定資産の減損損失540百万円を計上したことなどにより親会社株主に帰属する当期純損失が636百万円(前年同期の親会社株主に帰属する当期純損失は1,056百万円)となりました。

 

a.教育事業

教育事業は、前連結会計年度は緊急事態宣言による学校休業措置に伴う対面授業の停止や夏期及び冬期講習期間が一部短縮となるなど通年に渡り大きな影響を受けましたが、当期は売上が順調に回復しております。

個別指導部門では、全国展開している個別指導塾「城南コベッツ」が、既存教室での運営施策による顧客単価向上や退塾率抑制、フランチャイズ教室の複数開校などを推進しております。

映像授業部門では、「河合塾マナビス」が、既存校舎に加え、2月に東京都に新たに1校開校し順調に生徒数を増やすなど、売上が増加しております。

児童教育部門では、育脳教室「くぼたのうけん」や児童英語教室「ズー・フォニックス・アカデミー」は新型コロナウイルスの影響を受けながらも売上を伸ばし、保育園を運営している子会社である株式会社城南ナーサリー及び株式会社フェアリィーも園児が増えたことにより予算を上回る売上を確保しております。

オンライン学習システム「デキタス」は多くの自治体・学校教育機関・学習塾・個人が継続利用しており売上を確保しております。また、経済産業省が実施する「EdTech導入補助金」を活用した自治体・学校教育機関・フリースクールでの「デキタス」導入実証事業が実施され、第4四半期に110百万円の売上計上をしております。さらに、デジタル教材・ソリューション部門においては、経済産業省が実施する「未来の教室」実証事業(「地域×スポーツクラブ産業研究会」第1次提言の実現に関するテーマ)において、「塾×スポーツクラブによる放課後サービス創出の可能性についての実証」に採択され、協議会を開催し成果報告を行いました。

この結果、当連結会計年度の外部顧客への売上高は5,892百万円(前年同期比7.7%増)、セグメント利益は0百万円(前年同期のセグメント損失は638百万円)となりました。

 

b.スポーツ事業

 スポーツ事業では、子会社である株式会社久ケ原スポーツクラブが、スポーツクラブや学童保育等の運営を行っております。前連結会計年度には緊急事態宣言の発出によるスイミングクラブ及びスポーツジムの一定期間営業休止や大規模改修工事などがありましたが、当連結会計年度では新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の水準まで売上が回復しております。

この結果、当連結会計年度における外部顧客への売上高は362百万円(前年同期比53.0%増)、セグメント利益は77百万円(前年同期のセグメント利益は0百万円)となりました。
 

 

① キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、1,601百万円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、446百万円の収入となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失567百万円を計上したことに対して、減損損失540百万円、減価償却費143百万円、のれん償却額96百万円、投資有価証券売却損67百万円があったことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、60百万円の支出となりました。これは主に、投資有価証券の売却及び償還による収入65百万円を計上したことなどに対して、有形固定資産の取得による支出92百万円があったことなどによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、164百万円の支出となりました。これは長期借入れによる収入210百万円があったことに対して、長期借入金の返済による支出190百万円、自己株式の取得による支出96百万円があったことなどによるものであります。

 

② 販売の状況

a. 販売方法

 主に募集要項に基づき、直接生徒を募集しております。

 

b. 販売実績

(単位:千円)

セグメント・部門別

当連結会計年度

(自 2021年4月1日

  至 2022年3月31日

前期比(%)

 

個別指導部門(直営)

1,347,909

△9.9

個別指導部門(FC)

348,132

17.1

映像授業部門

1,685,859

13.7

児童教育部門

1,848,419

9.5

デジタル教材・ソリューション部門

329,087

72.0

その他

332,933

4.7

教育事業 計

5,892,342

7.7

 

スポーツ部門

362,127

53.0

スポーツ事業 計

362,127

53.0

合計

6,254,470

9.5

 

(注) 1.個別指導部門の直営教室におきましては、顧客単価の向上や指導力の向上などにより退塾率は抑止されたものの夏期講習の売上が減少したことなどにより、前年実績を下回りました。なお、同FC教室におきましては、新規加盟教室が一定数あったことや生徒数も前年を上回ったことで売上が増加しております。

2.映像授業部門におきましては、新規校舎開校があったことに加え、既存校舎においても生徒数が好調だったことにより売上が増加しております。

3.デジタル教材・ソリューション部門におきましては、当社のオンライン学習教材「デキタス」が多くの自治体や学校教育機関、学習塾、スイミングクラブ等で導入が進み、売上が増加しております。

3.スポーツ部門におきましては、前連結会計年度においてスイミングクラブ施設の抗菌対策を含む大規模修繕を実施する上で一定期間営業休止したこともあり、売上が減少した影響で前期比が大幅に増加しております。更に、当連結会計年度では、会員数も新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の水準まで回復したことで売上が増加しております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 財政状態び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は、以下のとおりであります。

 

経営成績の分析

(売上高)

売上高は、個別指導部門の直営教室では顧客単価の向上及び指導力の向上により退塾率を抑止したものの、夏期講習において予想を下回ったことで売上が減少いたしました。その他の部門においては、予想を上回る生徒数を確保できたこと、また、非連結子会社であった株式会社イオマガジンの株式を追加取得し連結子会社としたことなどが増収へと繋がりました。更に、スポーツ事業のスポーツ部門「久ケ原スポーツクラブ」において、前連結会計年度には抗菌対策を含む大規模修繕による一定期間の営業休止などがありましたが、新たなビジネスモデルとして、スイミングだけでなく学童保育や学習塾メニューも充実させたことで順調に会員数を増やしており、新型コロナウイルス感染症の影響を受ける前の水準まで回復しております。その結果、6,254百万円(前年同期比9.5%増)となりました。

(売上原価、販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における売上原価は4,510百万円(前年同期比3.2%減)、販売費及び一般管理費は1,666百万円(同1.3%減)となりました。これは主にマーケティング戦略の見直しや適切な人員配置で運営を行ったこと、更に賃料値下げ交渉による賃下げにより、広告宣伝費や人件費、地代家賃などが減少したことなどによるものです。

(営業外損益)

当連結会計年度における営業外収益は20百万円(前年同期比66.7%減)となりました。また、営業外費用は棚卸資産評価損を計上したことなどにより28百万円(同173.2%増)となりました。

(特別損益)

特別損失は638百万円(前年同期比43.2%増)となりました。これは減損損失を540百万円、投資有価証券売却損を67百万円計上したことなどによります。

 

経営成績の分析

(財政状態)

当連結会計年度末の総資産につきましては、5,436百万円となり、前連結会計年度末に比べ447百万円減少いたしました。これは主に現金及び預金が286百万円、売掛金が61百万円増加した一方、のれんが427百万円、投資有価証券が99百万円、建物及び構築物が38百万円、敷金及び保証金が35百万円、関係会社株式が33百万円減少したことなどによるものであります。

負債につきましては、3,326百万円となり、前連結会計年度末に比べ278百万円増加いたしました。これは主にリース債務が29百万円、校舎再編成損失引当金が18百万円減少した一方、資産除去債務が114百万円、未払法人税等が65百万円、契約負債が58百万円増加したことなどによるものであります。

純資産につきましては、2,109百万円となり、前連結会計年度末に比べ725百万円減少いたしました。これは主にその他有価証券評価差額金が46百万円増加した一方、自己株式の取得96百万円、利益剰余金が683百万円減少したことなどによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

キャッシュ・フローの状況の分析

当社グループのキャッシュ・フローの概況につきましては、「第2 事業の状況 3経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ①キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

 

資本の財源及び資金の流動性

当社グループは、財務体質と経営基盤の強化を図るとともに成長のための投資やリスク対応の資金の確保と、株主への安定的な利益還元との最適なバランスを考慮し実施していくことを基本としております。

当社グループの資金需要は、運転資金に加え、教場の新規開校や移転リニューアル投資、情報システムや教材開発等への投資及び事業拡大のためのM&A等への投資などがあり、当連結会計年度における有形固定資産の取得による支出は92百万円、無形固定資産の取得による支出は31百万円となりました。また、今後の資金需要の動向についても、概ねこれまでと同様の状況が続くと考えております。

これらの運転資金及び投資のための資金並びに株主還元等については、主として営業活動から得られるキャッシュ・フローを源泉とする内部資金又は金融機関からの借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は938百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は1,601百万円となっております。

 

③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成に当たり、資産及び負債又は損益の状況に影響を与える会計上の見積りは、過去の実績等の連結財務諸表作成時に入手可能な情報に基づき合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

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