業績

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

 当社グループは、『Oil & New 石油のすべてを。次の「エネルギー」を。』をスローガンとした第6次連結中期経営計画の基本方針に基づき、従来からの主力事業である石油開発事業、石油事業の収益力を強化し財務基盤を確立するとともに、長期的な環境変化を見据え、成長市場である再生可能エネルギー事業への積極投資や石油化学事業の競争力強化等、事業ポートフォリオの拡充に向けた取り組みを実施してまいりました。

 当連結会計年度の業績につきましては、売上高は2兆4,405億円(前期比9.3%の増加)、営業利益は2,353億円(前期比132.3%の増加)、経常利益は2,331億円(前期比139.4%の増加)となりました。

 これは、原油価格が上昇したことにより、特に石油事業において在庫評価の影響に加えて製品のマージンが改善したこと等によるものです。

 上記の増益要因により、親会社株主に帰属する当期純利益は1,389億円となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は6,541億円減少し、営業利益は2億円減少し、経常利益は4億円増加しております。

 

 セグメント情報につきましては、以下のとおりであります。

 なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、当連結会計年度の比較・分析は、変更後の区分に基づいております。

(石油事業)

 石油事業につきましては、前期比で製品販売数量が減少したものの原油価格が上昇したこと等により、売上高は2兆1,377億円(前期比+819億円)となりました。原油価格の上昇基調が続いたことによるマージン改善等の影響によりセグメント利益は1,655億円(前期比+914億円)となりました。なお、在庫評価の影響を除くセグメント利益は932億円(前期比+399億円)となっております。製品販売数量は、収益認識会計基準等の適用に伴い一部取引の会計処理方法を変更したことにより減少しておりますが、当該影響を除いた場合は前期比で増加しております。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は6,960億円減少し、セグメント利益は4億円増加しております。

(石油化学事業)

 石油化学事業につきましては、前期比で販売数量が増加したこと及び製品市況が改善したこと等により、売上高は3,594億円(前期比+549億円)、セグメント利益は136億円(前期はセグメント損失33億円)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は1,209億円減少し、セグメント利益は0億円減少しております。

(石油開発事業)

 石油開発事業につきましては、原油販売数量が減少したものの原油販売価格が上昇したこと等により、売上高は910億円(前期比+306億円)、セグメント利益は448億円(前期比+309億円)となりました。

(再生可能エネルギー事業)

 再生可能エネルギー事業につきましては、風力発電設備が順調に稼働したものの、洋上風力への本格進出に伴うコストが増加したこと等により、売上高131億円(前期比+14億円)となり、セグメント利益は35億円(前期比△6億円)となりました。

 

 当期の連結財政状態は、総資産は1兆9,384億円(前連結会計年度末比+2,294億円)、負債合計は1兆3,544億円(前連結会計年度末比+945億円)、純資産合計は5,840億円(前連結会計年度末比+1,349億円)となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は481億円となり、前連結会計年度末に比べ36億円増加しております。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、資金の増加は1,084億円(前年同期は1,674億円の資金の増加)となり、これは主に、税金等調整前当期純利益を計上したこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、資金の減少は675億円(前年同期は846億円の資金の減少)となり、これは主に、有形固定資産の取得による支出等によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果、資金の減少は420億円(前年同期は806億円の資金の減少)となり、これは主に、長期借入金の返済による支出等によるものであります。

 

③生産、受注及び販売の実績

a生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

石油事業

 

1,145,430

172.9

石油化学事業

 

415,312

171.2

石油開発事業

 

15,432

103.7

合計

1,576,175

171.3

(注)1 自家燃料は除いております。

2 委託処理分を含み、受託処理分は除いております。

3 上記の金額にセグメント間の生産高は含まれておりません。

 

b受注実績

 当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

その他

14,854

114.1

10,425

131.9

 

c販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

石油事業

 

2,054,427

107.7

石油化学事業

 

312,286

116.5

石油開発事業

 

37,208

162.2

再生可能エネルギー事業

 

13,091

112.3

その他

 

23,437

98.8

合計

2,440,452

109.3

(注)1 上記の金額にセグメント間の販売高は含まれておりません。

2 最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

 

相手先

前連結会計年度

(自  2020年4月1日

至  2021年3月31日)

当連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

ENEOSホールディングス㈱

335,154

15.0

キグナス石油㈱

234,426

10.5

333,993

13.7

※販売実績には、当該顧客と同一の企業集団に属する顧客に対する販売実績を含めております。

※当連結会計年度のENEOSホールディングス㈱に対する販売実績は、収益認識基準を適用し一部取引の会計処理を変更したことにより重要性が乏しくなったため、記載を省略しております。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」、財務諸表の作成にあたり採用した会計方針及びその適用方法並びに見積りの評価については、「第5 経理の状況 2 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載のとおりです。

 なお、連結財務諸表の作成に関して、認識している重要な見積りを伴う項目については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」を参照ください。

 

②経営成績の分析

a売上高

 売上高は、前連結会計年度に比べ2,072億円増加し、2兆4,405億円となりました。これは主に、原油価格の上昇等によるものです。

 

b売上原価、販売費及び一般管理費

 売上原価は、前連結会計年度に比べ610億円増加し、2兆616億円となりました。これは主に、原油価格の上昇等によるものです。売上高に対する売上原価の比率は、5.1ポイント減少して、84.5%となりました。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ121億円増加し、1,435億円となりました。販売費及び一般管理費の売上高に対する比率は、前連結会計年度とほぼ同水準の5.9%となりました。

 

 

c営業利益

 上記の結果を受け、営業利益は、前連結会計年度に比べ1,340億円増加し、2,353億円となりました。これは主に、原油価格が上昇したことにより、特に石油事業において在庫評価の影響に加えて製品のマージンが改善したこと及びコスモ石油㈱の製油所が高稼働を維持したこと等によるものです。

 

d営業外損益

 営業外損益は、前連結会計年度に比べ17億円改善し、22億円の損失となりました。これは主に、持分法投資損益が31億円改善したこと等によるものです。

 

e特別損益

 特別損益は、前連結会計年度に比べ178億円悪化し、215億円の損失となりました。これは主に、特別損失として固定資産の除却・撤去に関する固定資産処分損113億円を計上したことに加えて、生産物分与費用回収権に関する減損損失108億円を計上したこと等によるものです。

 

f親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ530億円増加し、1,389億円となりました。これは主に、法人税等が前連結会計年度に比べ621億円増加し665億円となったこと及び非支配株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度に比べ29億円増加し62億円となる一方、上記に記載した営業利益の増益要因が大きかったこと等によるものです。なお、1株当たりの当期純利益は、1,658.64円となりました。

 

 

 なお、セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

(石油事業)

 原油価格の上昇に伴い石油製品のマージンが改善したこと及びコスモ石油㈱の製油所が高稼働を維持したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ914億円増加し、1,655億円となりました。

 2022年度は当連結会計年度の原油価格上昇局面の影響を享受できないこと及び売上原価を押し下げる原因となっていた棚卸資産の在庫評価の影響が減少すること等が見込まれる一方、堅調な市況環境に基づく販売マージンを確保できる見通しとなっております。

 

(石油化学事業)

 前連結会計年度に行われた定期整備の影響が解消され販売数量が増加したこと及び製品市況が改善したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ169億円増加し、136億円となりました。

 2022年度は定期整備の影響による販売数量の減少と市況の悪化が見込まれておりますが、千葉アルコン製造㈱の水素化石油樹脂製造事業の商業化が予定される等石油事業とのシナジーを追求しながら、継続して協業の深化を進めてまいります。

(石油開発事業)

 販売数量が減少したものの、原油価格が上昇したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ309億円増加し、448億円となりました。

 2022年度は、原油価格の上昇による影響を享受する見込みです。また、前連結会計年度に取得した海上の炭鉱鉱区(Offshore Block 4)からの生産により生産量規模の維持を図るべく、本鉱区における石油及び天然ガスの商業生産の可能性を調査しております。

(再生可能エネルギー事業)

 風力発電設備が順調な稼動を継続したものの、洋上風力への本格進出に伴う開発費及び人件費が増加したこと等により、セグメント利益は前連結会計年度に比べ6億円減少し、35億円となりました。

 2022年度は、引き続き業容拡大に伴うコストが増加することが見込まれております。陸上風力については、既存の発電設備の安定稼動を目指すとともに新規発電設備の開発を着実に進めてまいります。洋上風力については、秋田港湾、能代港湾における洋上風力発電プロジェクトが建設工事を順調に進めているほか、青森西北沖洋上風力発電事業等複数地域において事業実現に向けた検討を進めております。

 

③資本の財源及び資金の流動性に関する分析

a資金需要

 当社グループの資金需要は主に運転資金と設備投資に関するものです。

 運転資金需要は製品製造のための原材料仕入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等によるものであり、設備投資需要は競争力強化を目的とした石油・石油化学製品の製造設備、サービスステーションや販売促進のためのアプリ開発、原油の生産設備、風力発電設備等の取得や維持更新等によるものです。

 

b財務政策

 第6次連結中期経営計画では、「財務体質の健全化」を基本方針の一つとして掲げ、“稼ぐ力”と“財務体質”を強化し、原油価格変動等の市場環境変化に耐えうる自己資本の厚みとネットD/Eレシオ1倍台前半の早期実現を目指しております。財務体質強化の施策の一つとして2022年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債の発行、劣後ローンによる資金調達を行っております。

 当社は、財務の安全性と効率性を両立させる財務運営を目指しており、コマーシャル・ペーパーによる直接金融と金融機関からの借入等の間接金融を機動的に行うことで効率的な調達を行っております。また、原油備蓄資金の制度融資も活用しており、市中の金融機関のみならず政府系金融機関とも関係を維持し、調達先の多様化を図り十分な流動性を確保しております。

 当年度においては、引き続き新型コロナウイルス感染症が業績に与える影響と金融市場の動向を精査しながら、過剰な手元流動性対策は行わず、有利子負債を返済することで、金融コストの抑制を図りました。また、当社が一括して資金調達し、子会社に融通するグループ金融体制を構築しており、調達の効率化を行っております。

 当社は、円滑な資金調達を行うために日本格付研究所(JCR)から格付を取得しており、当連結会計年度末において当社の格付は、BBB+(見通し:安定的)です。

(特定融資枠契約)

 平時における十分な流動性の確保と災害発生等の緊急時に円滑な資金調達を行うために取引金融機関と特定融資枠契約(コミットメントライン契約)を締結しております。なお、当連結会計年度末における当該契約の極度額は1,174億円です。

 

c株主還元

 当社グループは、株主の皆様への利益還元を重要な課題の一つとして認識しております。当事業年度は2021年11月の時点で第6次連結中期経営計画における財務目標を1年前倒しでの達成が見えてきたことから、前事業年度から20円増配の一株当たり100円といたしました。また、2022年5月に発表した2022年度の株主還元方針は、第6次連結中期経営計画の財務目標を達成できたことから、前年から50円増配の一株当たり150円(うち、中間配当金75円)とする予定です。さらに、取得総額200億円または取得株式総数800万株を上限とする自己株式の取得の実施を発表しております。引き続き財務体質とのバランスを考慮しながら、株主還元の比重を高めるべく努力してまいります。

 

d財政状態

 当社グループは、財務体質を健全化することを最重要課題の1つとして認識しており、原油価格変動等の市場環境変化に耐えうる自己資本の充実を目指しております。今後も、重要な将来への成長投資と両立させながら、財務体質の健全化を目指してまいります。

 

(資産)

 当連結会計年度末における流動資産は8,680億円となり、前連結会計年度末に比べ2,622億円増加いたしました。これは主に、棚卸資産が1,266億円増加したこと等によるものです。固定資産は1兆704億円となり、前連結会計年度末に比べ327億円減少いたしました。これは主に、有形固定資産が188億円減少したこと等によるものであります。

 この結果、総資産は1兆9,384億円となり、前連結会計年度末に比べ2,294億円増加いたしました。

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は9,547億円となり、前連結会計年度末に比べ2,022億円増加いたしました。これは主に、仕入債務が591億円及びコマーシャル・ペーパーが451億円増加したこと等によるものです。固定負債は3,998億円となり、前連結会計年度末に比べ1,076億円減少いたしました。これは主に、長期借入金が729億円減少したこと等によるものです。

 この結果、負債合計は1兆3,544億円となり、前連結会計年度末に比べ945億円増加いたしました。

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は5,840億円となり、前連結会計年度末に比べ1,349億円増加いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益1,389億円を計上したこと等によるものであります。

 この結果、自己資本比率は23.5%(前連結会計年度末は19.0%)となりました。

 

eキャッシュ・フロー

 当連結会計年度の各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。営業活動は税金等調整前当期純利益を計上したこと等により1,084億円のプラスとなりました。投資活動は有形固定資産の取得による支出等により675億円のマイナスとなりました。財務活動は長期借入金の返済による支出等により420億円のマイナスとなりました。

 以上の結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ36億円増加の481億円となりました。

 当連結会計年度は原油価格が上昇したことにより、特に石油事業において在庫評価の影響に加えて石油製品のマージンが改善したこと及びコスモ石油㈱の製油所が高稼働を維持したこと等を主要因とし、税金等調整前当期純利益は前期比で大きく増加しております。フリー・キャッシュ・フローは409億円となりました。また、新型コロナウイルス感染症が業績に与える影響と金融市場の動向を精査しながら、過剰な手元流動性対策を行わず、有利子負債を返済することで、金融コストの抑制を図りました。引き続き、稼ぐ力の強化による財務体質の改善、並びに洋上風力等への積極的な成長投資により、事業ポートフォリオの転換を目指し、更なるフリー・キャッシュ・フローの創出を目指してまいります。

 

 なお、当社グループのキャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりであります。

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

自己資本比率

14.1%

16.5%

14.6%

19.0%

23.5%

時価ベースの自己資本比率

17.2%

11.0%

7.8%

12.9%

11.4%

キャッシュ・フロー対有利子負債比率

3.6年

7.7年

6.1年

3.6年

5.4年

インタレスト・カバレッジ・レシオ

15.6倍

8.2倍

11.8倍

23.1倍

16.7倍

(注)1 各指標は、以下の計算式によっております。

自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い

2 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

3 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式総数(自己株式控除後)により計算しております。

4 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている借入金、コマーシャル・ペーパー、社債、転換社債型新株予約権付社債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、中期的な経営の方向性を第6次連結中期経営計画にて目標値として定めております。当該連結中期経営計画4年目の評価として、当連結会計年度における客観的指標の実績を示すとともにその達成状況を分析すると以下のとおりとなります。

 親会社株主に帰属する当期純利益は1,389億円、自己資本は4,562億円(自己資本比率23.5%)、ネットD/Eレシオ(※)は1.04倍、ROEは35.6%と連結中期経営計画の財務目標を1年前倒しにて達成しております。当連結会計年度においては、連結中期経営計画において掲げた施策の実行による収益力の強化により、過去最高となる親会社株主に帰属する当期純利益を計上し、財務体質は大きく改善いたしました。

 連結中期経営計画の最終年度である翌連結会計年度においては、引き続き更なる財務体質の改善を目指し、稼ぐ力の強化と重要な将来への成長投資等により、企業価値の向上を目指してまいります。

 

(※):2020年3月31日実行のハイブリッドローン300億円について、50%を資本とみなして算出。

 

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