有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経済情勢
当住宅関連業界は、新設住宅着工戸数及びリフォーム工事件数の増減に大きく影響を受けます。市場や同業他社との競合の状況により価格競争の激化が更に進み、売上高等の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)為替変動
当社は中国、韓国、台湾、タイ、ベトナムより商品を直接または商社を通じて調達しています。また、海外販売の拡大が見込まれるため、為替相場の大きな変動が生じた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。為替予約や取引先との交渉等により為替変動の影響を軽減させるように努めておりますが、急激な為替変動が生じた場合などは、その影響を軽減できない可能性があります。
(3)製造物責任
当社は品質管理に最大の重点を置き製品を製造していますが、製品の欠陥が発生しないという保証はありませ
ん。製造物責任賠償については保険に加入していますが、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は多額のコストや評価に重大な影響を与え、それにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)固定資産の減損
地価の動向及び対象となる固定資産の収益状況により当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外調達
当社は中国、韓国、台湾、タイ、ベトナムより商品を直接または商社を通じて調達しています。これらの国々の政治情勢や政策、また調達先の経営方針、経営環境などの変化により影響を受けることがあります。それにより当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害
地震・台風・大雨などの自然災害の発生した場合、当社の拠点に大きな被害が発生する恐れや、販売先及び仕入先が被害を受けることにより販売面や調達面に悪影響が発生する恐れなどが考えられるため、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)コンプライアンス
当社の役職員等による重大な不正・違法行為や不祥事等が発生した場合は、社会的信用の失墜等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)新型コロナウイルス感染症の感染拡大について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、日本及び世界各地において経済活動の停滞や悪化が発生しており、当社グループに関係する住宅設備機器業界においても影響が生じております。新型コロナウイルス感染症の拡大状況及びその収束時期によっては、当社グループの今後の財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(9)継続企業の前提に関する重要事象等について
当社グループは、「中期経営計画2020年~2022年」において掲げております計画の実現に向け、アジア戦略の拠点であるベトナムを中心に大きな進展が期待できる海外事業の拡大を図る一方で、市場価格の伸び悩み・資材調達コストの上昇などで、収益構造の悪化が顕著に表れている国内事業に関しては、事業モデル等を抜本的に改革するという基本方針を掲げ、事業戦略の実行に取り組んで参りました。
国内事業においては、不採算事業の縮小、販売及び生産拠点・本社機能の集約と縮小など事業体制のスリム化を進めることで収益性の改善を図れた一方で、海外事業においては、ベトナムを中心とした東南アジア・南アジア諸国に対する販売強化戦略に加え、新たに東アフリカ諸国及び中東湾岸諸国での販路拡大を狙っていたものの、世界的な新型コロナウィルスの感染拡大、ミャンマーにおける軍事クーデターの影響等により事業活動に制限が生じていることから、成長戦略が停滞しており、グループ全体として十分な収益力及び財務体質の改善に至っていない状況にあります。
これらの状況により、継続企業の前提に関する重要な疑義が存在しております。このような状況を早期に解消すべく、下記に記載の対応策を実施することにより、収益性及び財務体質の改善を図って参ります。
・今後の事業戦略について
当社グループは、上記の通り世界情勢の先行きが未だ不透明な状況の中で、海外事業にかわる新たな事業拡大戦略に取り組む必要があると考えており、従前から取り組んできた基幹事業である衛生陶器事業に加えて、新規事業として一般住宅向け太陽光発電システム及び蓄電池システム事業を立ち上げ、新たな収益基盤の確保に努めて参ります。
・財務基盤の安定化
当社は各取引金融機関より借入金元本の一定期間の返済猶予を受けておりましたが、返済の目途が立ったことから本有価証券報告書提出日において、借入金元本の返済について再開をしており、メインバンクを中心に各金融機関と緊密な関係を維持できていることから、今後におきましても継続的な支援が得られるものと考えております。
しかしながら、これらの諸施策は新規事業の立ち上げも含まれていることから計画通りの進捗が確約されているものではなく、今後の事業の進捗状況によっては、資金繰りに重要な影響を及ぼす可能性があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。
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