文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、貴金属事業及び環境保全事業の拡大により発展を遂げ、環境と社会をつなぐ循環経済の担い手として、今後も社会貢献することで発展し続けていくことを目指しております。また、その過程においては、安定的な利益の確保と持続的な成長の維持との均衡を重視しており、これらを通して企業価値を高め、長期に亘って顧客、株主、従業員を含むすべてのステークホルダーの期待に応えることを基本方針としております。
(2)目標とする経営指標
経営の基本方針に基づき、連結売上収益と連結営業利益、また株主重視の観点から、株主資本当期利益率(ROE)をそれぞれ重要な指標と考えております。
(3)経営戦略等
当社グループは、第9次中期経営計画(2021年4月~2024年3月)において「独創性と成長を追求するグローバル企業へ」という主題を掲げ、社会的価値に配慮しながら世界的な視野で市場シェアを拡大するため、「世界的な成長への基礎固め」、「新たな人材政策の実施」、「グループリスク管理の強化」、「SDGsへの貢献」の4つの基本方針を定め、持続的成長に向けた取り組みを推進しています。
計画の最終年度である2024年3月期の経営目標については下記のとおりです。なお、配当については、現在の年間配当水準から目減りさせることなく、継続的に実施すべく努め、今後の成長に向けた投資のための内部留保の充実を図りながら、配当性向に関しては40%を目処とします。
経営目標 |
目標値 |
①連結売上収益 |
2,100億円 |
②連結営業利益 |
275億円 |
③株主資本当期利益率(ROE) |
16% |
④自己資本比率 |
40% |
以上の経営目標は、当社グループが現時点で入手可能な情報に基づき判断した見通しであり、実際の業績は今後の様々な要因によって変動することがあります。
(4)経営環境
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染の影響により、極めて厳しい状況が続いています。段階的な経済活動の再開や政府の経済対策の効果により、景気は持ち直しの動きも見られましたが、感染再拡大の状況下にあり、コロナ禍の収束時期の見通しが立たないことから、依然として先行きが不透明な状況で推移いたしました。このような経営環境を踏まえて、当社グループは持続的な利益成長に向けた取り組みを一層強化してまいります。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 貴金属事業セグメント
当社グループの中核的事業であり、以下の施策をもって収益の拡大を図ります。
○ITを活用して効率的な営業活動体制や技術プロセスを確立し、競争力を高める。
○「責任ある貴金属管理」を徹底し、リスク管理を強化する。
○北米精錬事業の安定操業を追求し、付加価値サービスの増強により収益基盤を拡充する。
② 環境保全事業セグメント
当社グループの安定成長事業として、成長とともに収益性を重視した経営を行います。
また、以下の施策をもって収益の拡大を図ります。
○全国的なグループネットワークや高い処理技術を活かし、国内環境ビジネスのリーダー企業の地位を確立する。
○デジタル技術を活用し、効率的・効果的な事業体制を確立する。
○グローバル化を推進し、世界市場への事業拡大を図る。
(6)内部管理体制の整備・運用状況
① コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及びその施策の実施状況
当該事項につきましては、コーポレート・ガバナンスに関する報告書に記載しております。
② 内部管理体制の充実に向けた取り組みの最近1年間における実施状況
当社グループ内で「内部統制推進会議」を組織し、内部統制のためのルールについて運用状況を確認・評価するなど、内部統制強化のための継続的な活動を行っております。
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