課題

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1) 新型コロナウイルス感染症の影響について

 現在、「まん延防止等重点措置」の適用も終了し、国内の感染者数も徐々に減少しておりますが、感染者の増加が続く地域もあり、依然として収束時期等の予測は困難な状況が続いております。

 電力・通信業界は、ライフラインを支える重要な事業であり、当社製品を安定的・継続的に供給する必要があるため、新型コロナウイルス感染症の影響は僅少であります。

 また、建設業界も、十分な対策の下で工事が進められ、新型コロナウイルス感染症の影響はありませんでした。

 このような状況により、当該感染症の影響に関する特段の記載はしておりません。

 

(2) 会社の経営の基本方針

 当社は1946年の創業以来、豊富な知識・高度な技術で鉄に生命の息吹を与え「豊かな社会を築き上げる」ことを理念としております。本邦において基幹インフラ(電力・通信業等)の一翼を担っているとの矜持を忘れず、「安心・安全・高品質」な製品をお届けする「社会に継続していく意義のある企業」として貢献し続けたいと念願しております。

 

(3) 目標とする経営指標

 当社は毎期安定的な利益を継続的に確保するとともに、株主利益重視と経営効率化の観点から総資本利益率(ROA)、自己資本比率及び配当性向の向上に努力してまいります。

 

(4) 中長期的な会社の経営戦略

 当社製品は、電力会社、通信会社、建設会社を主なお客様として、インフラや各種建物の建築資材として用いられ、その信頼性・安全性を支える一端を担っております。今後もこれまでに培ってきたノウハウや金属加工技術を駆使しお客様の要望に最大限応えることができるよう「提案型」の営業に注力するとともに、膜天井金物など架線金物以外の製品についても営業努力を図り、大型鋼材から小物まで処理できるメッキ設備を活かし新分野での製品開発にも努めて参ります。

 

(5) 経営環境及び優先的に対処すべき事業上・財務上の課題

 今後も安定的な成長をするために下記の点を重要課題として取り組んでおります。

① 電力業界、通信業界は共に、これまで抑制されていた劣化電柱の建替工事や支持物の取替工事等の保守関連の需要が動く見込みであります。その一方で、鋼材価格の高騰が続いているため、単に価格転嫁するだけではなく、更新需要を着実に取り込むため、原価低減・新製品開発など当社製品の優位性(品質・価格など)を確立し、「提案型営業」に努め、取引先にとって有為なメーカーであることを追求して参ります。

 

② 建設業界は2025年開催予定の大阪万博や、老朽化していくインフラ設備への維持・修繕など需要は依然として高い状況でありますが、鋼材価格の高騰によって建築資材の納入遅延や設計変更といった工程への影響も懸念されます。製造コストの見直しや、販売価格への転嫁を進めると同時に、着実に受注に結びつける営業体制を構築し、案件ごとに徹底した採算管理に努めて参ります。

 

③ 物流費においては業容の拡大とともに、取引先の遠距離化・小口注文による発送頻度増など、運送費が増加する傾向にあります。売上を増加させる一方で、如何にして物流費負担を軽減し利益を確保するかが課題であると認識しております。

 

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